今回は、被災者の声を商品化した防災グッズ「ピオマ ここだよライト」を紹介する。
とっさに見つけられなければ意味がない
災害時に備えて、懐中電灯を常備している家庭は多いだろう。しかし、被災した方に話を聞いてみると、普段はタンスや戸棚の奥にしまっていて、いざというときに見つけることができない。また、見つけることができたとしても、電池が切れていて使えないということがよくあるという。これでは、防災グッズとしての用を成していない。こうした声を受けて誕生したのが、株式会社生方製作所の「ピオマ ここだよライト」である。
コンセント充電式常備灯「ピオマ ここだよライト」

このライトには、充電池が内蔵されており、普段はコンセントに挿しておくことでいつでも使用することができる。さらに、地震などによる停電で室内が暗くなったとしても、自動点灯するので完全な暗闇になることがなく、心理的にも安心感が得られる。また、携帯して利用できるよう工夫もされており、コンセントから引き抜きやすいよう本体にはくびれがつけられている。また、手に収まりやすいように形は半円型で、大きさは缶コーヒーとほぼ同じサイズだ。
<点灯時間の目安>
◆コンセント挿入時
- 地震
震度4~5相当の揺れを感知してから約10分間 - 停電
停電発生から、約6時間 - スイッチ
製品中央部にあるスイッチを押してから約10分間 - 消灯
部屋の明かりを消してから約30秒間
◆コンセント未挿入時
コンセントから外してから、約6時間連続点灯
スイッチによって点灯・消灯の切り替えが可能
日常生活に溶け込む防災グッズ

「いつもそこにある防災」がコンセプトのこのライトは、多様なインテリアに合うようにナチュラルホワイトカラーにし、照明も柔らかみがあり、安心感のある色を発光するLEDライトを採用するなどの工夫から、消灯後30秒間点灯する足元灯として日常生活においても使うことができる。このように1つのインテリアとして使用することで、防災グッズを常に身近に置いておくことができるのだ。ちなみに、実際に足元灯として常に使用していても、電気代は月に約7円しかかからず、コスト面でも優れている。
「ピオマ ここだよライト」のように、デザイン性があることによって日常生活の中に溶け込みながらも、いざという時に役立つ防災グッズの準備を検討してみてはどうだろうか。
(文・レスキューナウ危機管理情報センター 金子良太 / 協力:株式会社生方製作所)
copyright © レスキューナウ 記事の無断転用を禁じます。