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防災インタビューVol.234

誰もが初動対応できる「スタートキット」

放送月:2025年2月
公開月:2025年12月

佐藤 利和 氏

東急株式会社 生活サービス事業部 危機管理担当

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

「スタートキット」を活用した訓練

2015年に「スタートキット」を作りましたが、「スタートキット」を作っただけでは機能しないので、職場全員を対象に繰り返し訓練を行いました。1回あたり8名程度で行い、私の職場では6回ぐらいの開催になりました。60分のプログラムを組み、私の講義「大規模地震は必ずやって来る」と「スタートキット」を活用した訓練を行います。訓練は半年ごと内容を変えて実施する事により、職場メンバーの意識が大きく変わってきます。また、訓練毎にアンケートをとり、「スタートキット」の不備な所を明確にしてブラッシュアップする度に実効性の高い内容になっていきます。

初めは、部署独自で行っていましたが、会社の方針ですべての部署に「スタートキット」を整える事となり、ノウハウを全社展開する事となりました。

また、2019年度から東急グループが一体となりBC推進を行うための社長を委員長とした「東急グループBC委員会」が設置されました。トップマネジメントが取り組みの指揮をとることにより、一段とスピーディーに各社がより真剣に取り組む体制が出来ました。この取り組みの中でも、グループ全体で「スタートキット」を設置する事となりました。

「スタートキット」の作成支援

2015年に「スタートキット」を作った際に、各社のトップの方々にお越しいただき大規模災害に向けた対策が必要であるということをお話する機会を設けました。その後、災害対策を進める立場になりうる役職の方々とご一緒して、まずは理解をしていただくための活動をしてきました。

それぞれの会社で「スタートキット」を作り始めることになったのですが、その際に様々な悩みに直面しました。「どの様に作ったらいいのか分からない」「訓練の仕方が分からない」などの声が多くあり、 相談を受けた会社に出向いてお困り事を1つ1つ聞いて一緒に「スタートキット」を作成し、各企業に合せた訓練をするところまで支援いたしました。

BCを進める私としては、願ったり叶ったりのありがたい話で、各社の担当者と一緒に取り組めたことは私の宝です。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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