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防災コラムVol.36

防災用品にひと工夫(ペットボトル編)

公開月:2006年2月

使い方次第でペットボトルも役立つグッズに早変わりする。

身の回りの物を活用

古くから日本では「おばあちゃんの知恵袋」といわれるように、身の回りにある物を上手に活用してきた。実際、災害時には、竿と衣服を組み合わせて担架として使うなど、日常生活で使っている物を災害時にも活用するアイデアは多い。この中から今回は、ペットボトルの活用法を紹介しよう。

ペットボトルで湯たんぽ

温度が高い場合はタオルなどで調整を。お湯を扱うのでやけどに注意

災害は時期を選ばない。台風などの風水害は夏場に発生する場合が多いが、地震は年間を通じて発生する。住まいに大きな被害が出て避難所暮らしとなった場合、避難所は必ずしも暖かいとは限らない。特に学校の体育館などでは限られた毛布を敷いて寝るため、底冷えする場合が多い。あまりの寒さに寝つけず、体を冷やしてしまい風邪をひくこともある。特に子供や高齢者、女性などには厳しい環境といえる。お湯が手に入ることが前提になるが、このような場合は身近にあるペットボトルを使った「湯たんぽ」で体を暖めることができる。防災備蓄などで水を保存している容器の多くはペットボトルだが、容器は中身が空になるとゴミになってしまう。これを捨てずに湯たんぽとして活用する

作り方は空のペットボトルにお湯を半分くらい注ぎ、ふたをしっかり閉め、2~3枚のタオルを巻き付けて毛布の中に入れる。この時にタオルを多めに巻き、水で温度を調整するとやけどせずに済む。朝、この水を使えば冷たくない水で顔を洗うことができる。空のペットボトルは、円筒型より角柱型の方が強度があるため後者をお勧めする。

ペットボトルはこのような災害時の避難所に限らず、雪山の登山時にはカイロの代わりとして、また日常生活でも冬場などはふとんを温める簡易な湯たんぽとして利用できるだろう。

ペットボトルで浮き輪

脇に挟めば1本でも十分に浮力が得られる

夏に向けて気温が高くなり、川原や海でバーベキューをしたり、海水浴に出かける機会も増えてくる。しかし、それに伴い水難事故も多発する。ニュースなどで見かけるのが、溺れている人を助けに行き、救助しようと飛び込んだ人まで巻き込まれて死亡するケース。このような場面では、やみくもに飛び込むのではなく、まず外から浮力のある物を投げ入れたり、助けを呼ぶことが必要である。浮き輪があれば溺れている人に投げ、ない場合でも大きめの空のペットボトルがあれば投げてしがみつかせる。遠くでも投げやすくするために少量の水や小さな石を入れて重くするのがポイント。またロープがあれば、ペットボトルに結びつけ、溺れている人に投げ入れるという方法もある。溺れている人はロープだけ浮かんでいるよりも、ペットボトルが目印となって、どこにロープが投げ入れられたか認識しやすい。

アウトドアのノウハウを活用する

災害は人間が生活していく中で避けて通れない。自然の中にある物を上手に利用して生活するアウトドアのノウハウは災害時の避難生活にも共通する。避難生活も身の回りにある物を少し工夫することで乗り切れるのではないだろうか。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター専門員 歌代翼)

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