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防災コラムVol.114

個人で行う新型インフルエンザ防策とは| 防災コラム

公開月:2006年4月

ウイルスの特性をしっかり理解し、個人での感染予防策を講じていくことが重要である。

まずはウイルスの特性を学ぶ

飛沫感染と空気感染の違い

対策を立てるためには、「敵を知る」ことが必要だ。
では、新型インフルエンザの特性とは何なのだろうか。

新型インフルエンザは、感染者からの咳・くしゃみ・つばなどの飛沫で空気中に放出される。また、放出されたウイルスが乾燥し、空気中に漂っていることも考えられる。これらのウイルスは、「目」・「鼻」・「口」から体内に侵入し、体内の粘膜に付着することによって、体全体に蔓延する。

そのため、目を覆う「ゴーグル」、鼻や口を覆う「マスク」が感染予防には有効であるとされている。個人レベルであれば、マスクの準備からまずは始めるといいだろう。
そして、帰宅したときには「手洗い」や「うがい」を行うことによって、手や喉の粘膜に付着したウイルスを洗い流すことも有効である。

また、ウイルスは温度と湿度が高い環境には弱いため、室内はエアコンや加湿器を使い、感染予防に努めるよう心掛けよう。

用途に合ったマスクを使う

厚生労働省のウェブページもチェックしよう

新型インフルエンザ対策の中でよく登場するマスクが2つある。それは、「N95マスク」と「サージカルマスク」の2つである。

なぜこの2つのマスクが登場するのかと言うと、使用する目的に違いがあるためである。
「N95マスク」は、粒子の侵入を防ぐためのもので、感染の予防に効果的である。一方「サージカルマスク」は、患者などから出されるウイルスを空気中に拡散させないために使用されるものである。

なお、マスクを準備する際には、それぞれのマスクの特性を事前に確認し、正しい着用方法で使用するようにすることが重要である。

日常の予防用品も有効

ウイルスの消毒剤に対する抵抗力は、通常のインフルエンザウイルスと同等と考えられている。そのため、消毒用エタノールや次亜塩素酸、ヨウ素などが消毒には有効と考えられている。具体的には、手につけて擦るタイプの消毒用アルコールも、新型インフルエンザ対策には有効である。

絶対に素手では触らない

仮に家族の中で患者が出た場合、吐しゃ物などの処理は当然家族で行うことになる。そうした場合には、必ず破れにくいゴム手袋で処理を行うことが重要だ。これは、吐しゃ物や排泄物の中にウイルスが含まれているためで、介護をしている家族にも感染を及ぼす危険性が高くなるからである。もちろん、処理を行う際には必ずマスクを着用することも忘れてはいけない。

また、患者が着ていた服にもウイルスが付着していることが考えられることから、「次亜塩素酸」で消毒し、洗い流してから洗濯を行うようにしよう。なお、次亜塩素酸は身近な台所用漂白剤に含まれているので、使用する場合には成分表示や使用上の注意などを確認する必要がある。

最後に

正しい知識がなければ「正しい対策」を立てることはできない。
現在、新型インフルエンザをテーマにした書籍が多く販売されているので、目を通してみるのもいいだろう。そして、書籍から学んだことを家族や職場の仲間にも教えることも忘れてはならない。多くを学び「知識のワクチン」を広げることで、被害を最小限に食い止めることができるのだから。

【ポイントチェック】

□ウイルスは「目」・「鼻」・「口」から体内に侵入する。
□ウイルスは高い温度(20度以上)・湿度(50~60%)に弱いとされている。
□マスクの用途を確認し、正しい使用方法で着用する。
□家庭内で汚物や吐しゃ物を処理する場合には、マスク・ゴム手袋を着ける。
□消毒には、日常使われている消毒用エタノールや台所用漂白剤で対応可能。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター専門員 三澤 裕一)

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