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防災コラムVol.122

11月23日は多摩川清掃の日!| 防災コラム

公開月:2006年5月

地域と共に”環境保護”や”防災”について考えるきっかけを作ろうと取り組む、NPO法人国際ボランティア学生協会(以下IVUSA)の「多摩川清掃大作戦」の活動を紹介する。

学生の夢を形に

1993年、国士舘大学の学生の「多摩川をきれいにしたい。」という夢からこの活動は始まり、今年で16年目を迎えた。翌1994年からは市民団体「ラブリバー多摩川を愛する会」との共催により、近隣住民に加え、小中学生・高校生・大学生や老人会など、過去15年間で参加者は延べ11,951名を数え、近隣地域の環境保護活動を推進するイベントとして定着している。この活動のユニークなところは、多摩川の水中を国士舘大学のスキューバ部の学生が実際に潜水してごみを回収することである。年々地域の方たちからの協力も増えつつあり、参加者も増えて、毎年の継続事業として地域でも広く認知されるようになった。

IVUSAでは、清掃活動を行う際に「ごみを捨てる人がいなくなれば、拾う必要もなくなる」というメッセージを発信している。「拾う心より捨てない心」をモットーに掲げ、広くアピールしながら様々な人たちと共に活動に取り組んでいる。市民団体や地域の方の努力により、ここ数年多摩川のゴミは減少傾向にあるという。身近な自然である多摩川を学生と地域の方とが共に清掃することで、環境問題に取り組むきっかけ作りと地域活動の活性化を図っている。

●2008年ごみ回収総量
・可燃ごみ:180袋 不燃ごみ:25袋 缶:9袋 ビン:4袋 ペットボトル:2袋
・粗大ごみ:リヤカー7台分(ごみ袋の容積は1袋あたり30リットル)

●当日総参加人数
・855人(一般参加者:660人、本協会学生:195人)

テーマは”環境”と”防災”。

モットーは「拾う心より捨てない心」

多摩川で清掃活動を始めた当初は、川をきれいにすること自体が重視されてきたが、最近では清掃を通じて環境問題を考えるきっかけとして、またIVUSAのこれまでの災害救援などの活動経験を活かしたイベント企画を同時に開催することにより、主な参加者である地域の方々の防災意識向上を促進する場としても注目されている。今回は地域の防災意識を高めるための企画として、清掃終了後にメイン会場で非常食のアルファ化米とけんちん汁を参加者に提供した。また「地域防災」をテーマに、災害発生時に役立つ「バケツリレー」の方法を取り入れたゲームや、AED(自動体外式除細動器)の使い方について紹介するブース、簡単な応急救護法をレクチャーするブースなどを設けた。さらに訓練用消火器を用いたレクリエーションなどを行い、災害に対する意識の向上を目指した。今回、IVUSAや地域住民の働きに加え、企画に共感する多くの企業から、清掃参加者のために飲料や参加賞として自社製品の物品提供、レクリエーションのために消防署から訓練用の消火器を貸し出してもらう等の技術的なサポートにより、企画をより良いものに発展させることができたという。

当日の様子、参加者の声

AED紹介ブースの様子

企画を担当していた学生からは、「最近では小学校や駅に多く設置してあるAEDだが、子どもたちの認知度はまだ低かったように思う。今回の企画に参加してもらったことをきっかけに、少しでも意識を持ってもらえたら。」「覚えきれない事細かなAEDの使用法や知識よりも、やはり誰かが倒れているときに勇気を持って自分から行動を取ることの大切さを伝えることが重要だと思った。」と、当日の様子を語った。「これからもニーズが増えるであろうAEDの存在をたくさんの人に広めて、1つでも多くの命を繋いでいきたい。」という声もあった。地域の参加者は家族連れが多く、子どもから大人まで様々な年齢層の方々が参加した。清掃活動も学生と楽しく行いながら、メイン会場での色々な防災ブースやクイズ、ゲームなどを親子で楽しんでいる様子はとても印象的であった。中には、「バケツリレーにコツがあるなんて知らなかった。」という声や「環境問題と合わせて、地域できちんと防災のことにも目を向けていかなければいけないと感じた」という声もあった。学生が身に付けた専門知識や経験を生かし、自分に出来ることを考えこの企画を立案実行したことで、ボランティアを通じて主体的に行動する力を養うことに繋がり、学生自身にも多くの学びがあったように感じられる。

プロジェクトの学生リーダーの声

非常食も配られた

最後に、今回の多摩川清掃大作戦プロジェクトリーダーの言葉を紹介する。
秋晴れの下、第16回多摩川清掃大作戦が無事終了しました。今年も老若男女問わず、たくさんの方にご参加いただきました。お掃除大会と合わせると、今年で34年も続く多摩川清掃。年々ゴミは確実に減っています。今年は清掃活動に加え「防災意識の向上」を目的として、災害に関する展示や訓練用消火器を用いたレクリエーション、そして毎年恒例となっている非常食の配布を行いました。いつ震災が起こるか分からないと言われている今日。今回のレクリエーションを機に、参加してくださった皆さまの防災意識が高まり、有事には協力し合えるコミュニティができたらと思います。地域に根付く、多摩川清掃。家のカレンダーに【11月23日「多摩川清掃」】のしるしがあること。清掃活動が家族共通のイベントになっていることを、とても嬉しく思います。身近なところで、環境問題に対してアクションを起こす場としての多摩川。そして、みんなが集まる多摩川。何年たっても、多摩川付近にお住まいのみなさまの中で変わらぬ存在であってほしいと思います。最後になりましたが、今回の多摩川清掃を行うにあたって御協力くださった企業、団体、個人、すべての皆様に心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

第34回ラブリバー多摩川おそうじ大会
第16回多摩川清掃大作戦
プロジェクトリーダー 飯島 未希子(国士舘大学3年)

(監修:レスキューナウ 文・国際ボランティア学生協会 小野槙子)

■ 協賛企業
江崎グリコ株式会社 尾西食品株式会社 株式会社おむすびころりん本舗
株式会社加ト吉 株式会社クロレラ科学研究所 株式会社サタケ 株式会社正栄デリシィ
株式会社ディーエイチシー 株式会社永谷園 株式会社花やしき
株式会社ペットコミュニティ 株式会社三菱東京UFJ銀行 株式会社よみうりランド
株式会社レスキューナウ カルピス株式会社 三立製菓株式会社 J.S.A株式会社
相日防災株式会社 ソニー株式会社 ダイドードリンコ株式会社
タワーレコード株式会社 日本電波塔株式会社 船山株式会社
ユニリーバ・ジャパン株式会社 レクシスネクシス・ジャパン株式会社

以上25企業(50音順 敬称略)

■ 協力企業・団体
株式会社オンザウェイ 国士舘大学スキューバダイビング部
国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所田園調布出張所
財団法人車両競技公益資金記念財団 財団法人世田谷区スポーツ振興財団
日本たばこ産業株式会社

以上6企業・団体(50音順 敬称略)

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