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防災コラムVol.170

防災に! 節約に! エコに! 雨水タンク『ミニダム』

公開月:2010年1月

日常的に節水ができ、いざというときには大いに役立つ、家庭用の雨水貯水槽を紹介する。設置やメンテナンスも簡単!

雨水を貯めて再利用

蛇口をひねれば、いつだって出てくる水道水。私たちは、それが当たり前の日常を過ごしている。しかし、あるとき突然、蛇口をひねっても水が出てこないということが起こり得る。

例えば、降水量の少なさによる深刻な”水不足”。ダムの渇水状況を捉えた映像を見た覚えはないだろうか?また、地震や大雨がもたらす災害などによる”断水”も同じく。これらは、いつ起こるかわからないし、いつ起こってもおかしくないのだ。そうして、蛇口をひねっても水が出なくなったとき、水の大切さを思い知らされることに…。

近年、エコロジーの観点から、叫ばれるようになってきた節水。折からの不況もあり、風呂の残り湯を洗濯や掃除に再利用したり、水を流しっぱなしにしないよう気をつけたりということは、各家庭でも行われているようだ。とはいえ、雨水まで利用している家庭は、少ないのではないだろうか。災害時だけでなく、普段から貯めた雨水を草木の水やりや掃除などに利用することは可能だ。水道代の節約にもなるし、防災の観点からは初期消火、災害時にはトイレを流すのにも役立つ。

雨水タンク『ミニダム』って?

省スペースで簡単に設置できる200リットルタイプの紹介ページ(画像提供:サンエービルドシステム株式会社)

家庭で簡単に設置できる、雨水貯水槽が販売されている。”雨水タンク『ミニダム』”だ。場所をとらない200リットルタイプは、大抵どこの家にも設置できる大きさと、手ごろな価格が魅力だ。日曜大工で取り付けられ、メンテナンスも簡単!『ミニダム』は、雨樋につなげて設置するだけ。タンクに貯水する際にゴミなどをろ過するので、生活用水として使える。ただし、飲料としては使えない。

実は、約15年も前から販売されている商品だ。開発は、葛飾区の中小企業が技術の交流などを目的にしている”かつしか異業種交流会”が行った。1995年(平成7年)、同交流会が雨水の再利用を考える”雨水利用分科会”を発足させ、所属する様々な分野の業種が商品づくりに協力して出来上がったものだという。

同年、『ミニダム』は、東京都中小企業公社助成事業として認可され、製品化された。また、葛飾区では平成7年度、8年度事業としてこれを買い上げ、区民の家に配置してモニタリングしたうえで、雨水貯水槽の購入費用の助成を開始した。

さらに、『ミニダム』には、家庭用のほかに1000リットルタイプがあり、災害時に避難所となる集会所などに設置されており、埼玉県戸田市では全小学校に1000リットルタイプが置かれている。また、東京都葛飾区では全小中学校に200リットルタイプが設置されているという。

雨水利用が身を助ける!

防災拠点となる公共施設などに設置されている1000リットルタイプ。浄水器や手押しポンプも取り付けられる(画像提供:サンエービルドシステム株式会社)

水道の安定供給は、巨大なダムに頼っているわけだが、雨不足になって渇水してしまったら、なすすべもない。しかし、私たちが雨水を貯めて利用すれば、水道の使用量を確実に減らすことができるだろう。

また、近年はいわゆる「ゲリラ豪雨」と呼ばれる突発的・局地的な豪雨が頻発し、深刻な災害や被害が聞かれる。各家庭が雨水を貯めて利用していれば、ゲリラ豪雨のような際も、雨水が一挙に下水道に流れるのを多少なりとも防ぎ、災害を最小限に抑えることができるかもしれない。

さぁ、防災・節約・エコと3拍子揃った雨水利用を見直してみてはいかがだろう。なお、雨水貯水槽を設置する場合に助成金を出す自治体が増えてきているので、購入に前向きな方はお住まいの自治体に 問い合わせを。

(文・レスキューナウ 森田千寿/協力・サンエービルドシステム株式会社)

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