2010年8月25日
思わぬ大けがをしたとき、血がしたたり落ちるのを見ると、誰もがパニックになってしまう。そんなとき、この止血パッドがあれば、医療機関に到着するまでの応急処置として大いに役立つはず。
いつでも誰にでも起こりうる大けが

家の中や庭など、自宅にいるときでも、考えてもみなかったような大けがをする場合がある。それは、大人も子どもも関係なく、誰にだって起こりうる。しかも、突然に。
そんなとき、激しい痛みにはもちろん、大きな傷口や大量の血に驚き、適切な処置が遅れてしまうことが懸念される。まずは、止血を施しつつ救急車を呼びたいところだが、救急車は周りの人がなんとか呼んでくれるとしても、応急の止血ができる人はどれほどいるだろう。
そこで今回は、家庭に常備しておくと、いざというときに役立つ「止血パッド」を紹介しよう。
迅速な止血で多量の出血を防ぐ
緊急医療用具「止血パッド」は、傷口にあてて押さえるだけで、すばやく止血できるものだ。血液凝固のメカニズムを考慮して開発されたパッドには、血液中の凝固成分のみを止血部分に残して、流れ出てくる血液を吸収するしくみがある。そのため、体内から血液が大量に出てしまうのを防ぐことができるというのだ。
しかし、“凝固成分のみを止血部分に残すしくみ”がよくわからないので、調べてみた。
実は、この止血パッドは三層構造になっているという。第一層は凝固成分の血餅を残して凝固しない水分である血清だけを吸収する吸水透過層、第二層は血清を横に拡散して第三層へと送り出すクラスト分離層、そして、第三層のトラップ層では、吸水性ポリマー成分により血清が吸着するというのだ。
薬剤等を使用していないので副作用の心配もなく、凝固を早めるとはいえ自然な血液凝固作用によって止血することから、安全な止血法だといえるだろう。
ショック症状を起こさないためにも

大きな傷から血液が流れ出したとき、大切なのは応急処置。だから、初期段階の止血を迅速・短時間で止血できる「止血パッド」を常備しておきたい。
また、傷口に当てて血液を吸収しても、血液が表面にまで到達しないので、多量の血液を見ることで起こるショック症状を軽減できるのが特長だ。これで押さえれば、傷口が直接見えないため、視覚的、精神的にも安心というわけだ。
よく知られているはずの止血用具といえば三角巾だが、それ自体は知られていても、三角巾を使っての正しい止血法をとっさのときにできる人はどれほどいるだろうか。その点、パッドを傷口にあてて押さえるだけなら、かなり動揺しているときでも簡単にできる。
しかも、パッドは滅菌済みで、1枚ずつの包装となっているため衛生的だ。それに、傷口に当てるものなので、厚手でやわらかい加工となっている。これらは、使う側の立場に立って生まれた商品だからこその特長であるといえるだろう。
衛生的緊急医療用具「止血パッド」
- 内容量:Lサイズ2枚・Mサイズ3枚
- L:広げたとき26×18cm(内寸:22×15cm)
- M:広げたとき18×13cm(内寸:14×10cm)
- 素材・材質:パルプ綿クラストほか
- 医療機器届出番号:38B1X00001100001(一般医療機器)
- 販売価格:5,229円(税込)
注意事項
- 使い捨て商品のため、再使用禁止
- 包帯等の付属品なし
- 出血の量および創傷の大きさによっては止血ができない場合もある
- 一時的な止血用具のため、必ず専門医の治療を受けること
- 使用期限を過ぎたものは使用しないこと
- 写真につくキャプション
(文・レスキューナウ:レスキューナウ 森田千寿)
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