全国のケーブルテレビが独自に制作する「ふるさと発」の優れた番組を表彰する
「日本ケーブルテレビ大賞 番組アワード」。今年で第43回目を迎えました。
数ある受賞作品からピックアップして1月~3月にかけて【地デジ10ch】でお届けします!!

【2月の放送予定】

■コンペティション部門 奨励賞受賞作品
「やまぐちひわだ」で伝統を継ぐ
2/4(日)18:30~19:10
 
西暦600年代、飛鳥時代から伝わる伝統的な屋根葺きの技法「桧皮葺」。
現在でも出雲大社の本殿や厳島神社などが有名で、山口県では国宝の瑠璃光寺五重塔などで使用されています。
しかし現在、年々減りゆく寺社の影響もあり、屋根葺きの職人も減少しています。
そのような状況の中、約200年前から山口県で唯一、
桧の皮で寺社の屋根を葺く「桧皮葺」(ひわだぶき)を専門に請け負っているのが「有限会社ひわだや」です。
番組では、「ひわだや」が初めて生産した県内産の桧皮「やまぐちひわだ」を作る過程、
そして作った桧皮で30年ぶりに屋根を葺いた山口県山口市阿知須の「北方八幡宮」の本堂の屋根葺きの様子を
約半年間かけて取材しました。
社長で職人の佐々木さんが「やまぐちひわだ」を作るための職人不足に対応するため、
「ひきこもり」の人たちを職人に育てる様子や「ひきこもり」の人たちのサポートをする姿。
材料となる桧の皮を確保するため山口市内の森林を守りながら桧の皮を採取する様子のほか、
「北方八幡宮」で職人たちが竹の釘で屋根を葺く伝統的な屋根葺きの姿を紹介しながら、
「やまぐちひわだ」を通し屋根葺きに関わる人たちの情熱や想いをお伝えします。
制作:山口ケーブルビジョン(株)(山口県)

■コンペティション部門 奨励賞受賞作品
天高く 三頭の龍が舞う町 ~長崎くんち 筑後町 龍踊~
2/6(火)20:00~20:30
 
380年以上の歴史を持つ、長崎の氏神 諏訪神社の秋の大祭「長崎くんち」。
長崎くんちの踊町の一つ「筑後町(ちくごまち)」には、
青龍(あおじゃ)2頭、白龍(しろじゃ)1頭 3頭の龍がいます。
龍(じゃ)が天高く舞い上がり、地を這うような大きなうねりで、
月をどこまでも追いかけて行く様は見る人を魅了します。
また、3頭の龍(じゃ)が、狭い踊り馬場をひしめき合いながら一斉に踊る
「巴踊り(ともえおどり)」が筑後町最大の見せ場です。
この筑後町の龍踊(じゃおどり)に憧れ、そして、長崎くんちの舞台に立つことを目標にしてきた田川省吾さん。
田川さんは、保育園の頃から龍踊りを始め、今回ようやくその夢を実現させます。
この夢の実現には、田川さんの恩師の存在がありました。
かつては先生と園児という関係だった二人が、今回は仲間、そして、ライバルとして長崎くんちに出演します。
二人の長崎くんちにかける想い、龍踊にかける想いを通して「長崎くんち 筑後町 龍踊」の魅力、
そして「くんちの伝承」を伝えます。
制作:(株)長崎ケーブルメディア(長崎県)

■4K部門 4K大賞
おんばしら 山出し篇
2/6(火)20:30~21:00
 
7年目毎に行われる諏訪大社御柱祭。
エルシーブイでは、12日間行われるこの祭りを全て生放送しています。
これは諏訪地域の人の御柱に掛ける想いに応えるためです。
エルシーブイでは、この御柱を4Kの素材で残したい、そして美しく迫力のある映像で御柱の素晴らしさを
少しでも多くの人に知って欲しいと、4K番組制作に取り組みました。
1.ドキュメンタリー手法の1人の主人公を置いて番組作りをするのではなく、「氏子全員が主人公」になるように取材をする。
2.ナレーションを控え、現場の音を生かし、臨場感を生かす。
3.地域密着のエルシーブイならではの映像を生かして様子を祭りの様子を伝える。
以上の点を意識し、「伝統の祭りを記録に残し、多くの人に御柱を知ってもらう」という地元CATVの役割を遂行しました。
諏訪の御柱は他の地域から見たら「奇祭」と言われ、面白可笑しく取り上げられてしまうことがあります。
しかし、地元の人にとっては「伝統を守り、地域一丸となる」大切な祭りです。
地元CATVとして御柱を記録し放送することで、伝統を守り、伝えて行かなければなりません。
この番組によって、「諏訪の御柱」の素晴らしさを多くの人に伝えられることを願います。
制作:エルシーブイ(株)(長野県)

■コミュニティ部門 優秀賞受賞作品
さくらとあゆ アンコール特別篇~前編・後編~
【前編】2/11(日)18:30~19:25 /【後編】2/18(日)18:30~19:55
 
主人公「さくら」は、地元「高梁」を離れ東京で暮らしているが、
たまたま帰省した時に、東京から移住してきた新規就農者「陽一」と出会う。
価値観が違う二人はなぜか次第に引かれていく。
地域住民たちもそんな二人を温かく見守り、やがて結婚。あたたかな家庭を気付いていく。
当たり前に見えるけど、特別な「ふつう」を作り出していく人々の物語。
備中の小京都「高梁(たかはし)」は人口の流出、高齢化が重要な課題となっている。
市は子育て施策の充実を図っているが、なかなか子育て世代に知ってもらえないと相談があり、
住民参加型のドラマを制作することになった。
しかし、ドラマを制作するのは初めてで、スタッフは暗中模索で取り組んだ。
ドラマは、ほぼ全編、市内でロケを行い、
観光名所の備中松山城、吹屋地区や夫婦岩、市役所、地元の病院、事業所などを舞台とした。
市民の皆さん約100人にキャストやボランティアで参加していただきました。
制作:(株)吉備ケーブルテレビ(岡山県)

■コミニュティ部門 奨励賞受賞作品
思いを伝えよう心の詩コンクール10周年記念特別番組
2/13(火)20:00~21:00
 
岐阜県大垣市で小学生を対象に開催されている「思いを伝えよう心の詩コンクール」の10周年記念番組。
これまでの入賞作品のなかから50作品を大垣市内にある高校の放送部で朗読してもらい、
コンクール関係者へのインタビューや過去の最優秀受賞者の今などと構成しました。
番組制作を通して、エリアの子どもたちの成長を見守り、記録してきた集成にもなっています。
制作:(株)大垣ケーブルテレビ(岐阜県)

■4K部門 4K映像表現賞
山のしあわせごはん ~健康長寿の里・信州高山村~
2/20(火)20:00~20:25
 
世界に誇る健康長寿の村、
高山村の、長寿の秘訣を探った番組第2弾『山のしあわせごはん ~健康長寿の里・信州高山村』は、
村で健康に暮らす女性たちの生き様や活躍ぶりを描きました。
番組に登場するりんご農家の山﨑幸子さんは、高山村のリンゴ栽培のパイオニア。
山﨑さんは、早寝早起きの規則正しい生活と、
自分で育てた安心安全の農作物を食べることを健康長寿の秘訣としています。
高山村の山田温泉にある旅館の大女将・関谷庸子さんは、格式ある旅館を仕切りながらも、
家族の食事を、嫁の若女将と一緒に作ります。
地元の野菜などを自分流に工夫しながら、若女将に、手作りの味を伝承するする姿は、
高山村で暮らす女性の代表ともいえます。
高山村の主婦の皆さんでつくる『食生活改善推進協議会』は、役場の管理栄養士の指導のもと、
食生活から家族の健康を維持する長年の活動を行なっており、
高山村は現在、健康長寿の里と呼ばれるようになりました。
いま、皆さんは子どもたちの『食育』にも力を入れ、
保育園の子どもたちと、一緒にカレーなどを作り、『食事』を大切にする文化を育てています。
番組では、こうした皆さんの日常の様子を、オムニバス形式で紹介しています。
制作:須高ケーブルテレビ(株)(長野県)

■4K部門 4K映像表現賞
NAGASAKI水中散歩 ~タツノオトシゴと鮎~
2/20(火)20:30~20:55
②タツノオトシゴ ②中村拓朗とタコクラゲ
海に囲まれた長崎県。
北に玄界灘、西には東シナ海、そして県の中央には大村湾とそれぞれ性質の違った海に囲まれています。
水産資源も多く全国でも有数の漁獲量を誇る長崎の海にはたくさんのいきものが生息しています。
そんな生き物たちを毎日観察する水中監察家の中村拓朗さん。
もっと自然のいきものと向き合いたいと勤めていた水族館を辞め、ダイビングショップを営みながら、
毎日長崎の海に潜り、生き物たちを観察しています。
中村さんが見る長崎の生き物たちの生き生きとした姿。
美しくも儚いそんな生き物たちの姿を、水中観察家中村拓朗さんの解説とともに4K映像で取材しました。
この番組は、身近にある海の中(里海や川)にいる生き物たちが主役です。
ハワイやタヒチに行かなくても見ることができる海の生き物・川の生き物たちの美しい姿を観察することが、
これからとても大切であると考えています。
ダイビングは南の海というイメージが強いですが、
観察していくと目の前にある里海でも日々美しい命の営みを見ることができます。
身近な海にいる生き物たちの姿を映像として残し、その地域の宝となるよう水中観察家の中村さんと
水深30cmの川から水深25mの海に潜り生き物観察と水中撮影を毎月行っています。
制作:(株)長崎ケーブルメディア)(長崎県)

■4K部門 4K映像表現賞
世界農業遺産 ―高千穂郷・椎葉山地域―
2/27(火)20:00~20:30
 
2015年12月、高千穂郷・椎葉山地域(宮崎県北部の山間地5町村)が「世界農業遺産」に認定された。
「世界農業遺産」は、持続可能な伝統農法や農村文化などを国連食糧農業機関が認定する。
面積の9割以上を森林が占めるこの地域では、林業と共に原木椎茸の栽培や、日本で唯一継承されている焼畑、
山を切り拓いて作られた棚田での米作りなど、独自の伝統農法が継承されている。
これらは、地域共同の作業によって維持されるものが多く、
各地区で受け継がれる豊作を祈る神事「神楽」を核とした地域コミュニティによって支えられてきた。
本番組では、地元の人が当たり前と感じる日常を1年かけて撮影。
世界的に評価された農村文化を紹介し、地域が抱える課題やこれからのあり方を考える。
制作:(株)ケーブルメディアワイワイ(宮崎県)

コミニュティ部門 奨励賞受賞作品
市民が創り上げた天下一
2/27(火)20:30~20:50
 
宮崎県北部の工業都市「延岡市」。
企業城下町として発展してきた一方、城山公園をはじめ江戸時代以前からの歴史を感じられる町でもある。
延岡では、旧藩時代から受け継がれる「天下一の能面」を活かし街づくりに取り組もうと、
1997年から「のべおか天下一薪能」を上演し、
城下町の歴史を体現するイベントとして2016年に開催20回を迎えた。
市民ボランティアと能楽師の協働で創り上げられる舞台。
一方、運営の中心となるメンバーの次世代への継承も課題となりつつある。
その中で、能楽師から地元の子どもたちが指導を受け、舞台に挑戦する取り組みも始まっている。
次世代への継承を通して視聴者に、今後の薪能や伝統文化の継承の在り方、
また延岡のまちの在り方について考えてもらいたい。
制作:(株)ケーブルメディアワイワイ(宮崎県)