中学生が理科研究を発表!「ガリレオコンテスト」

2月4日、「第7回世田谷ガリレオコンテスト」が開催されました。

「世田谷ガリレオコンテスト」は、世田谷区立中学校の生徒を対象に、自然科学分野に関する自由研究を募集する科学コンテスト。

ピサの斜塔で落下実験をしたガリレオ・ガリレイのように自然科学に疑問を持ち、自ら考えて実験することを通して、子どもたちに理科や科学の面白さを広く知ってもらい、理科が好きな子どもが増えることを願って、世田谷区教育委員会によって平成22年度に設立されました。

今年、コンテストは7回目を迎え、書類選考による第1次審査には、2056件の応募があり、生徒の間に定着してきた様子が伺えます。

会場では、第1次審査で選出された9テーマによる作品の発表会が行われました。

発表されたどの作品も、日頃の生活でふとした時に感じた疑問を研究テーマとしていて、中学生らしい視点や独創性を持つ緻密でユーモアに溢れた発表が行われました。
それぞれ、パソコンを使って図や写真、動画を見せるなど工夫を凝らした発表に、来場した小中学生や保護者なども興味津々の様子でした。

桜丘中学2年生・阿部有幸さんは、「家族で喧嘩をしないようにケーキを均等に切り分けるためにどうしたら良いのか」という動機から『ケーキを均等に分けるには』という研究テーマを取り上げ、来場者を納得させる分かりやすい考察を発表し、会場を沸かせていました。

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夏休みに訪れた祖母の家で流しそうめんをやったことが研究の動機につながったという玉川中学1年生の中尾みやびさんの発表
『最適な流しそうめん』など、暮らしの中で見つけられる一方、普通なら見過ごしてしまう様なテーマを取り上げた研究が多く発表されました。

最終審査の結果、阿部さん、中尾さんと、『水は青いのか』を発表した深沢中学3年生小野真優さんの3人がガリレオ賞を受賞しました。

筋道を立てて結論を導き出した作品としてサイエンス賞を受賞した、『〈あんかけ〉はなぜ冷めにくいのか』を発表した船橋希望中学1年生佐藤結さんは「研究発表するうえで、自分で一から実験を組み立てることが難しかったけれど、結果を導き出せたときは達成感を味わうことができた」と感想を述べました。

東京都市大学岩崎敬道教授は「皆さんの堂々とした自信に満ちた発表に敬意を表する。どの研究も生活の中に法則性を見出している。まず常識を問うことが学問に繋がる。まさにガリレオの意思を皆さんが体現していると思った。」と講評を述べました。