間伐材を利用してドラム缶で『炭焼き』

■窯の火入れの様子


3月4日、5日と2日間に渡って、目黒区にある区立駒場野公園で、間伐材を利用して行われる『炭焼き』が開催されました。

この催しは、公園等の、雑木林の管理の中で出た間伐材を利用して、炭焼き(木炭づくり)をおこなうもの。

主催者である駒場野ホタルの会が、焼き上がった木炭でホタルの生息する水辺の水質改善をおこなうことを目的に、平成11年から開始したもので、現在は、公園等で活動をする複数のボランティア団体が参加して、間伐材利用、キノコ栽培、落葉による堆肥づくりなど、雑木林管理において様々な取組みを知ってもらおうと、地域住民など一般の方へ向けて開催されています。

3月4日には、炭焼き用の窯(ドラム缶)の設置と火入れが行われ、5日には、窯出しが行われました。

4日、8時30分頃からおこなわれた炭焼き用の窯の設置では、駒場野ホタルの会、森のみどり人(すと)、駒場野自然クラブ、花みどり人(すと)講座受講生、一般の参加者等が、窯設置の為の穴掘りを開始し、手際よく窯3台が収まる穴が掘られると、講師である自然教育センタースタッフにより、炭焼きの手順、炭焼きの材料である竹・ウバメガシ・コナラについて説明がおこなわれました。

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■自然教育センタースタッフによる手順や材料についてのレクチャーの様子
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■炭焼きをする間伐材(ウバメガシ(右)・コナラ(左)・竹(上))

設置された窯へそれぞれ間伐材が詰め込まれ蓋がされると、さらに粘土で密閉され、11時過ぎには焚口への火入れがおこなわれました。

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■窯に間伐材を詰め込みます

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■詰め込み終了後の様子(左からウバメガシ・コナラ・竹)

参加した子ども達やその保護者等が手を泥だらけにしながら、楽んで間伐材の詰め込みや粘土の塗り付けをおこなう姿が見られました。今回、お子さんと一緒に参加していた方は、「これを機に自然クラブなどのボランティア団体への参加を考えてみたい」と語ってくれました。

火入れの最中には、雑木林管理でおこなわれているキノコ栽培で取れた椎茸等を使ったキノコ汁が参加者へ振る舞われた他、キノコの菌打ち、飾り炭作りがおこなわれました。

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■窯の火入れの様子 煙が透明になるのを待ちます

この後、夜まで継続して火入れ作業がおこなわれ、出てくる煙が透明になったところで火を止め、空気を遮断。窯に土を被せて冷やし、翌日5日に窯出しがおこなわれました。排出される煙については、竹で作った煙突を窯に括り付け、木酢液の採取もおこなわれました。
5日の参加者には、今回作られた木炭が配られたということです。

この催しについて、区の担当職員は、「都会の公園で炭焼きをおこなうという貴重な体験を通して、自然と共生する里山の暮らしを知り、自然やいきものとふれあうことの楽しさや大切さを感じてもらいたい。」と語っていました。