大正から昭和にかけての五月人形がズラリ

■5段飾りの五月人形を観ている親子


4月21日から、世田谷区にある「次大夫堀公園民家園」と「岡本公園民家園」の古民家で、世田谷の旧家から寄贈された鎧兜などの五月人形が飾られ、訪れた人たちの目を楽しませています。

五月人形飾りは、民家園で行っている「民間暦」のひとつで、季節ごとに行われる家の行事を見学してもらい、今では失われつつあるかつての暮らしぶりを、来園者に肌で感じとってもらおうと開催されています。

五月人形は、世田谷の旧家に代々伝わるものなど、区民から寄贈を受けた大正の終わりから昭和の中ごろにかけてのものが約50点あり、毎年、展示内容を替えて一部が展示されています。

展示が行われている古民家のひとつ、次大夫堀公園民家園にある旧安藤家には、大きな5段飾りに、鎧兜や馬に乗った武者の人形、神武天皇の人形が飾られています。ズラリと並んだ若武者や金太郎などの大小さまざまな人形からは、歴史の風格が感じられます。

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■旧安藤家に飾られている5段飾りの五月人形
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■旧城田家の魔除けの意味がある緋毛氈(ひもうせん)の上の五月人形

このほか、古民家の外には鯉のぼりなどが掲げられているほか、隣接する店造りの旧城田家にも、魔除けの意味がある緋毛氈(ひもうせん)の上に座敷幟(ざしきのぼり)や兜飾りのほか弁慶や金太郎等の人形など、江戸時代の飾り方が再現されています。
岡本公園民家園にも鎧兜、飾馬(かざりうま)等、大正~昭和初期の段飾りが飾られています。

散歩途中で立ち寄ったという幼稚園児の息子を連れた母親は、「自宅ではこいのぼりしか飾っていないので、5段飾りの五月人形を子供が見るのは初めて。色々な人形があって面白い。」と笑顔で話してくれれました。

「五月人形飾り」の展示は5月7日まで行われています。こどもの日5月5日の午後2時からは、次大夫堀公園民家園の旧安藤家で「五月節句の解説会」が行われます。

■五月人形飾り展示
5月7日(日)まで
場所:次大夫堀公園民家園、岡本公園民家園
入場無料、月曜休園

〈五月節句の解説会〉
5月5日(金・祝)14:00~
場所:次大夫堀公園民家園の旧安藤家
申込み不要、無料