小中学生の将棋大会「花みず木竜王戦」・女流棋士による「花みず木女流オープン戦」開催

■小学生低学年決勝戦の様子


4月29日、小中学生の将棋大会「花みず木竜王戦」と「世田谷花みず木女流オープン戦」が、世田谷区立二子玉川小学校と玉川髙島屋の特設舞台を会場にして開催されました。

これらの将棋戦は、「第35回二子玉川花みず木フェスティバル」の催しの一つとして、二子玉川花みず木フェスティバル実行委員会、世田谷青少年将棋連盟、世田谷区の共催で行われました。

「花みず木竜王戦」は、子どもたちが伝統文化に親しむことを目的として開催しており、毎年人気が高く、今回も区内在住・在学の小・中学生318名の応募があり、抽選により112名が選ばれました(当日の参加は102名)。

子どもたちは、小学生低学年(1~3年生)・小学生高学年(4~6年生)・中学生の3クラスに分かれて、日頃培ってきた将棋の実力を発揮し、熱戦を繰り広げました。

予選大会・決勝大会が行われた二子玉川小学校では、プロ棋士等が先生となり、初心者の小学生向けに「将棋教室」も開かれました。
子どもたちは、駒の動かし方や、対局の始めと終わりの挨拶などについて説明を受けると、早速、駒を打ち鳴らしていました。

決勝戦は玉川髙島屋の特設会場に場所を移して行われ、解説付きの大勢の観客の前での対局となり、最初は緊張気味だった子どもたちでしたが、対局が進むと真剣な顔つきに変わり、解説のプロ棋士も「プロと遜色ない指し手」と唸るほど対局となり、観客はその戦いぶりに見入っていました。

小学生高学年決勝戦
■小学生高学年決勝戦の様子
中学生決勝戦
■中学生決勝戦の様子

表彰式では、受賞した子どもたちは揃って笑顔を見せ、うれしそうにメダルを受け取っていました。

また、「第10回世田谷花みず木女流オープン戦」もあわせて開催されました。
出場棋士は、渡部愛(わたなべ まな)女流初段、里見咲紀(さとみ さき)女流初段、飯野愛(いいの あい)女流1級、塚田恵梨花(つかだ えりか)女流2級の4人。

女流戦決勝②
■女流オープン戦 決勝の様子
トークショー
■トークショーの様子

接戦となった予選を制し、決勝に進出した渡部さんと塚田さんは、それぞれ色鮮やかな袴姿に衣替えして、決勝戦に臨みました。
さらに、今回は10周年を記念し、対局終了後に同会場にて女流棋士によるトークショーが開催され、中村真梨花(なかむら まりか)女流三段、鈴木環那(すずき かんな)女流二段、飯野愛(いいの あい)女流1級が将棋への思いなどについて話しました。

棋士からは「将棋は言葉が通じなくても、盤を挟んで向かい合えば気持ちで通じ合える文化。国内だけでなく、国外にもそういった魅力を広めていきたい。」などの発言があり、現役のプロ棋士の思いや体験談を聞くことで、観客は楽しみながら将棋への理解を深めたようです。