1. ホーム
  2. 東急沿線の地域情報
  3. 安心・安全情報
  4. 防災インタビュー
  5. 行政の危機管理
  6. 災害をイメージして、災害に備えよう
  1. ホーム
  2. 東急沿線の地域情報
  3. 安心・安全情報

防災インタビューVol.123

災害をイメージして、災害に備えよう

放送月:2015年12月
公開月:2016年7月

太田 智久 氏

内閣府防災担当(被災者行政担当)付

ローリングストック

「備蓄」について、最近よく言われている言葉に「ローリングストック」という言葉があります。災害の備蓄としては1週間分と言われていますが、今、冷蔵庫やお家にある食材を思い浮かべて、家族で何日分くらいありそうかを想像していただけますか?

缶詰や乾燥した食材など、工夫すれば3、4日分はあるのではないかと思います。主食のお米は相当ぎりぎりになっていない限りは何日か分はあると思います。またレトルト食品など、皆さんのお気に入りのものもあると思うので、通常の食事の分であれば3日分あるとしたら、あと4日分を備蓄用として普段食べているものを増やして、あとは1つ食べたら、1つ買い足していくようにしておくのが「ローリングストック」です。普段食べている食材を多めにストックして回していきましょうというのが新しい備蓄方法で、特別なことではなく、普段から防災を考えてストックしていきましょうというものですので、ぜひ皆さんの家庭でもやっていただければと思います。

食材の他にも飲み水も重要ですし、都市ガスやオール電化の家庭も多いですが、災害時にはなかなか復旧しないですし、水害でも使えなくなる可能性が十分ありますので、卓上ガスコンロなどはあったほうがいいと思います。あと、特に水が出なくなるとトイレが使えなくなりますが、便器自体は使えるので、袋状のものを便器にセットしてごみとして捨てられるような携帯トイレなどもありますので、水なしで使えるトイレも1日5回として、家族の人数分×7日分を準備していただければと思います。

この他、発電機やそれを動かすための燃料、ガソリン式のものや、ガス、卓上コンロのガスで動かせるものも出ています。携帯電話を充電するための電池式のものなど、家族が多ければそういったものもあると災害時には非常に心強いと思います。

避難所運営マニュアルの確認

東日本大震災の後、避難所運営は行政では回っていかないということがだいぶ浸透してきて、避難所運営マニュアルを作り始めている自治会などが最近増えてきています。県や市でも、そのひな型になるものを示しているところもだいぶ増えてきました。ただ、避難所運営マニュアルについては、その避難所ごとに住んでいる方の世代も違いますし、施設も違うので、地域ごとに特色が変わります。実際にマニュアルを作ってみようというふうになったら、まず住民の方が避難所に行ってみて、どこが使えるかを見ながら、避難生活をしなければならない場合に段差があるだとか、お年寄りに配慮が必要だというようなことを考えながら備えていくことが重要になってくると思います。

避難所というのは、災害が起きたから避難所になるわけで、もともとは人が住むような形として使っていないわけですから、不便で当たり前なわけです。どうしても行き場所がなくて、避難所で生活をしなければならないという人たちが、なるべく平常時に近いような生活をするためにはどうしていけばいいのかを考えながら進めていく必要があります。トイレの問題なども出てくると思いますが、そういったことを皆で訓練をしながら、具体的に考えていくということも必要だと思います。

「防災」という話をすると、何とか防がなければいけないという思いから入っていくので、地域の防災訓練などでは、初期消火とか、そういったところに目が行きがちですが、「避難所なんて行かないよ」と言っている方も、一度避難所での訓練をしてみるのもいいのではないかと思っています。住民になかなか防災訓練に参加してもらえないという悩みを抱えている自治会の方もいるかと思うので、ちょっと視点を変えて、「行かないかもしれない避難所」という考え方から、「避難所には行きたくないな。どうすれば避難所に行かなくていいかな」という逆の発想で、地域の防災活動が進むということもあるのではないかと思っているところです。

避難所生活について考えてみると、誰かに負担がいってしまうということもあると思いますので、そういったことをなるべくなくしていくことも考えていかないといけません。これはマニュアルを作り始めてからの話になると思いますが、例えば「トイレの当番を何々の団体の方お願いします」というように決めてしまうと、ずっとその団体の方がトイレの掃除をしなければならなくなり、非常に不公平な話になってしまいます。「嫌なことほど皆でやろうよ」というようなことが避難所運営には必要なことなのではないかと思っています。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

会社概要 | 個人情報保護方針