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防災インタビューVol.123

災害をイメージして、災害に備えよう

放送月:2015年12月
公開月:2016年7月

太田 智久 氏

内閣府防災担当(被災者行政担当)付

避難についてのイメージを膨らませる

災害が起こった際に「避難」といったら、皆さんはすぐに「避難所に行く」ということをイメージしていませんか?

よく「避難勧告」「避難指示」という言葉を聞くと思いますが、この際の避難は、「安全な場所に退避する」というようなことを意味していますので、必ずしも避難所で避難生活をするわけではなく、「安全な場所にまずは退避してください」ということになります。災害の種類によっても避難の方法というのはだいぶ変わってきますが、まず全国どこでも起こりうる地震については、地震の後に避難所に避難すると皆さん思いがちですが、余震などで建物が倒れそうだというようなことがない限り、避難所までわざわざ行く必要はありません。まずは、落ち着いて行動して、地域で決められた集合場所などに行って、安否の確認をしてから、けがをしていない人、家が大丈夫だという人は地域の自主防災活動に参加していただくというようなことが当たり前にできるようにしていただきたいと思います。

地震の後に津波が発生する可能性がある地域、沿岸部の方は大きな揺れを感じたら、警報や避難勧告の有無にかかわらず、とにかく高台に避難するということを徹底してください。想定外になってしまっては遅いので、まずは避難するために行動することが大切です。

その他、災害の種類で言いますと、大雨による被害、川の増水や浸水被害、がけ崩れなどの土砂災害の際の避難については、早めの避難が鉄則ですが、万が一逃げ遅れてしまった場合、浸水が心配される所では建物の上層階に垂直避難をしていただく、がけ崩れの場合は、とにかく崖から遠い部屋、遠い所にまずは退避をするようにしてください。

実際に災害が起こった際に素早く行動するためにも、事前にその地域でどういった災害が起きるかをいろいろイメージして、すぐに行動に移せるようにしておくことが重要です。

避難所よりは自宅で

避難所生活の様子は、皆さんもテレビ映像などで見たことがあるかと思いますが「避難所に行く」ということをイメージしてみてください。避難所には食べ物もありますが、決していい所ではありません。プライバシーは全くないですし、他人との共同生活ということで非常にストレスもたまります。徐々には改善されますが、食事もなかなかままならないということもありますので、まずは避難所に避難するということよりも、避難所に行かなくても済むような対策を考えていただければと思います。

避難所に行かなくてもいいような対策というと、当然家が大丈夫という前提の話になりますので、自宅の耐震性なども考えないといけませんが、それは少し置いておいて、まずは避難所に行かなくてもいいように、通常の生活が維持できることが重要です。通常の生活というと、まずは食事が取れないといけないわけですが、そのための「備蓄」が大切になってきます。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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