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防災インタビューVol.13

自分で守る自分の命

放送月:2005年4月
公開月:2007年8月

高橋 洋 氏

練馬区危機管理室防災課 係長

練馬区が行なう支援活動

皆さんはもちろん覚えていると思うんですが、三宅島噴火災害がありました。三宅島の皆さんがやっと4年の避難生活を終えて、今年2月から少しずつ島に戻られています。多くの方が戻られるのは4月くらいになってからということになるのですが、練馬区も60名ほどの方が避難をされてきました。私どもは練馬区の職員ですけれども、そうした三宅島の被災者の皆さんを支えたわけです。防災課の職員だけではなく、例えば広報関係の人たちは三宅島の情報を集めて、それを避難されている皆さんのおうちへ、ファックスで毎朝お届けする。それから、保健所では、高齢者のインフルエンザの注射や、犬を連れて避難されている方に対しての狂犬病の予防注射などを全部練馬区民と同じ条件でサービスを提供するという活動をしてきました。

これらはすべて練馬区民の税金でまかなわれています。練馬区民の税金を使って、全然関係ないところの皆さんの避難生活を支えるわけですが、これは、実は重要なことなんです。練馬区というのは、エリアは小さいですので、滅多に災害というのは起きません。そうすると、実際の災害対策をするチャンスはなかなかありません。そのときに、実際に、60人の被災者の方が、何で困っていらっしゃるのか、それをどうやったらこの方々が楽に生活していけるのかを考えさせていただきました。今回の支援を通して、私どもはいろいろなことを勉強させていただきました。

また、練馬区は、新潟県の中越地震の時にも、震度7を記録した川口町の支援をさせていただきました。横浜市も小千谷市の市民の皆さんを支援する活動をされていますがそれと同じです。この新潟県中越地震の支援を通しても、いろいろな形で私たちは防災についての実践の勉強させてもらいました。

川口町田麦山小学校での支援活動

一番最初に川口町さんと電話で連絡を取ったときに、「うちは陸の孤島状態になっているんです」と言われました。陸の孤島状態ですと、自治体は自衛隊ではありませんので、そういうところに行けないという問題はあるのですが、そのような状況の中で、一番初めに、東京都の狛江市は、枝が倒れて通れない道を、チェーンソーで切り開きながら入られています。その次が自衛隊です。その次が練馬区。そのくらいの順番で入りました。練馬区は、赤帽という運送屋さんと災害時の協定を結んでいまして、災害になったら彼らにも動いていただくことになっています。道が少し狭くなっていても、赤帽さんの軽自動車は動けます。川口町さんと連絡を取ったところ、「軽自動車だったら入れます」ということだったので、赤帽さんも一緒に来ていただきまして、手前の堀之内町の町営の駐車場に2トントラックを置きまして、そこから赤帽さんの軽自動車に荷物を積み替えて、川口町に入りました。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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