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防災インタビューVol.73

青葉区の災害医療 ~被災地でのボランティア活動を通して考える~

放送月:2012年5月
公開月:2012年5月

松岡 誠治 氏

横浜市青葉区しらとり台松岡医院小児科院長、青葉区公衆衛生部部長

青葉区の災害医療について

青葉区では40の小中学校が地域防災拠点に指定され、震災時避難場所になっています。そのうち12カ所は地域医療救護拠点に指定されており、医薬品やガーゼなどの衛生材料が備蓄されていて、災害時には青葉区医師会の医師が医療を行うことになっています。ただし医療機関で診療を行える場合には、その医療機関で診療することもあります。使い慣れた機器や器具、薬品があるので、自分自身の医療機関のほうが診療しやすいという半面、日頃、院外処方を行っていると院内に薬がない、スタッフが集まらないなどの問題もありますので、診療所の被災状況などによって臨機応変に対応することになります。

以前は9月初めに区役所が行っている防災訓練に、医師会長などが参列するだけでしたが、6年ほど前から地域医療救護拠点での防災訓練に参加して、非常の際に備えています。前会長の入戸野(にっとの)先生が災害時の医療にとても関心を持っており、いざというときに役立つ訓練として、大規模災害で外部からの助けが期待できない場合に備えて、地域の人々と協力して対処する準備をしています。現会長の西川先生もこれを引き継ぎ、さらに発展させていく考えを持っています。

防災は地域の人々と共に

防災訓練においては自治会や行政、薬剤師会、歯科医師会、柔道整復師会と連携して、災害時の医療の練習、地域の人々への説明を行っています。この2月5日には、あざみ野中学校の防災訓練にも参加してきました。昨年の大震災があった後なので医師会員の参加も多く、住民の方もより真剣であったように見えました。この防災訓練には、災害時にあざみ野中学校に出動することになっている会員を中心に、青葉区医師会で17名、歯科医師会6名、薬剤師会6名、柔道整復師8名が参加しました。災害時に通信をしてもらうために、アマチュア無線のボランティアの方にも協力してもらっています。

災害時に限らず地域医療を担っているのが医師会の会員ですが、個人の医師ができることには限りがあるので、会員同士で連携し、重症度の高い患者さんについては病院と連携し、さらには行政や歯科、薬剤師、それに介護サービスなどの方との連携をするための組織が、この医師会です。こういった連携が災害時にも役立ち、組織立った活動を行うことができるのだと思います。

青葉区医師会の活動

次に、青葉区医師会についてのお話をします。藤が丘に休日急患診療所がありますが、これは行政である横浜市が市民サービスで運営していると思っている方もいるようですが、あれは医師会の青葉区メディカルセンターがやっています。内科医と小児科医、週によっては耳鼻科医も当番があり、日曜、祝日と年末年始12月30日から1月3日までの午前9時から12時まで、午後は1時から4時まで診療しています。今この時期、冬場にインフルエンザが流行すると、急な発熱で受診する人でいっぱいになります。実は私も先週の日曜日、当番で診療してきました。

その他にも都筑区のセンター南駅近くに、横浜市北部夜間急病センターがありまして、これは横浜市医師会が運営しているのですが、青葉区の医師会の会員の先生も診療に参加しています。青葉区メディカルセンターは居宅介護支援事務所、訪問看護ステーション、福祉擁護事務所、療養通所介護事務所を運営していて、在宅サービスも行っています。これらは主に高齢者向けの事業で、自分自身が小児科医なので詳しくは分かりませんが、関心のある方はぜひ青葉区医師会に問い合わせてみてください。

公費の予防接種、健康診査、こういうものはほとんどが医師会の会員が行っています。この3月で終了を予定されていました子宮頚がん予防ワクチンやヒブワクチン、小児用の肺炎球菌ワクチンなどの予防接種も1年間延長になっていますので、来年度、4月からもできますので、ぜひ受けていただければと思います。4月の新学期になる前に、はしか風疹ワクチンを対象者はぜひ受けてもらいたいと思います。小学校入学前のお子さん、中学校1年生、高校3年生が対象になっていますが、今、この学年の方々は、3月いっぱいで無料で打てなくなってしまいますので、早いところ、打っていない人は打ってもらいたいと思います。4月からこの学年になる方は、4月になったらなるべく早く接種を受けるとよろしいかと思います。

予防接種というのは、以前は学校などで列に並んで受けていた集団接種でしたが、今はほとんどが個別摂取になっています。普段の状態をよく分かった先生が、時間をかけて診察をして判断をして、保護者の方の確認を得てから接種をすることによって、健康被害、副作用、副反応をなくすようにしています。

区民のために

この他、青葉区医師会では毎年11月3日に、市が尾の区役所総合庁舎周辺で行われる区民まつりに、健康フェスティバルがくっついて行われています。青葉区医師会でも毎年これに参加して、血管年齢の測定や健康相談、予防接種についての相談などを行っており、皆さんの好評を博しています。他の事業としましては、SARSなどの情報提供や感染症対策なども行っています。このSARSも日本では幸いなことに流行がありませんでしたが、中国、東南アジアで非常に多くの死者を出した怖い病気です。こちらは今のところは新しい患者さんの発生はありませんが、SARSや新型インフルエンザなどの感染症対策でも行政と連携して、情報を伝達したり対応を協議したり、そして住民の皆さんへの講演会などを行ったりしています。

医師会のイメージについては、今の時期は健康保険の医療費や介護保険の料金会計などについて新聞で見ることが多くて、医師会というのは利益団体、あるいは圧力団体ではないかというイメージを持たれる方も多いと思いますが、日進月歩の医学を学ぶための生涯教育が医師会の重要な役割です。そして日頃から行政と連携して皆さんの健康を守っています。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。