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防災インタビューVol.73

青葉区の災害医療 ~被災地でのボランティア活動を通して考える~

放送月:2012年5月
公開月:2012年5月

松岡 誠治 氏

横浜市青葉区しらとり台松岡医院小児科院長、青葉区公衆衛生部部長

被災地支援に参加して

青葉区で小児科医をしながら、昨年の東日本大震災の被災地、気仙沼市の被災地支援に参加して、災害時に対応するためには経験と協力が大切であると感じました。何事も、まずはやってみなければ分からない、経験してみて初めて分かること、逆に言うと経験しないと分からないことがあるということです。災害対策は本を読んだり、紙に書いたりするだけでは駄目で、自治会などの防災訓練に実際に参加することが必要です。現場に出てみて体を動かして、他の参加者と情報や意見の交換をして、今まで自分では気が付かなかったいろいろなことを学び、身に付けることができます。

今回、私が気仙沼の被災地に出掛けるということに踏み切れた理由の一つとして、防災訓練に繰り返し参加していたということも挙げられると思います。一人では何もできないですし、できることには限りがありますので、皆で協力して役割分担をすることが大切です。災害が起こってからの助け合いはもちろん必要ですが、顔見知りであればそれがスムーズにいきます。そのためにも日頃の協力、近所付き合いが重要だと思います。昔と比べて、電車などの通勤で平日の日中は不在の方が多いようですが、青葉区では子どもやペットを通じてのお付き合いが盛んなようです。何かのきっかけを見つけて、地域に関わりを持ってお付き合いをするのがいいのではないかと思います。

もうひとつ大事なのは「まずは日常への復帰を目指す」ということであると思います。それは災害が起こる前と同じような、当たり前の生活が早くできるようにするということです。大きな災害に遭うと喪失感、無力感を感じて、何から始めればいいか分からなくなります。それだからこそ、まずは日常生活を取り戻すことが第一歩です。消防や警察は安全と安心を提供してくれます。電気、ガス、水道などライフライン、インフラが回復し、さらには商店が物資を販売することによって町の機能が戻ってきます。そのためには社会の一人一人が自分のできる役割を果たすことが必要です。このようなラジオやテレビの放送でも、もちろん緊急情報はとても必要なことだと思いますが、緊急情報だけでなく、災害前と同じ番組が流れているということによって、安心感を与えてくれます。私たち医師は消防士や警察官と同様に、本来、非常時に役に立つ仕事です。最近では慢性疾患が多く、長期にわたって通院や入院する方もいますが、病気やけがというような特別な時のために存在しているということで安心感を提供しているのだと思います。それは保険のような存在でしょうか。テレビドラマのERのように医者が皆忙しく働いているということだけが必要なわけではありません。私たち小児科の場合には、冬場の風邪やインフルエンザが流行している以外は結構、暇な時期があります。だが、いらないかというと、そうでもないだろうというふうに考えて診療をしています。

「絆」を日頃からつないでおくということ

大規模災害が起こった際は、外から誰も助けてくれません、というよりも、外からすぐには助けることができないので、自分たちで助け合う必要があると思います。しかし普段できないことが、緊急時になってできるはずはありませんので、常日頃から自治会などの防災訓練に参加することを心掛けるとともに、自分はどのようなことを社会の一員としてできるのか、役割を果たすことができるのか、ということを考えていただくことが必要だと思います。

皆で協力して日常を早く取り戻すために経験を積むことと、日頃から連携すること、協力することが大切です。絆というのは、政府やマスコミがキャンペーンとして押し付けるものではなくて、個人個人が現場で一つ一つ、つないでいくものだと思います。

私は被災地での撮影は、初めは遠慮していましたが、知り合いに被災地の状況を写真で伝える、分かってもらう、支援する気持ちを広げていくというために撮影させていただきました。今までも毎年、数カ所の防災訓練に参加してきましたが、実際に被災地に出掛けてみると、さまざまなことがありました。とても貴重な経験ができたと思います。現地に行っていない人にお話をしても「すごいね、偉いね」で終わってしまうところがありますが、行ったことがある者同士で話し合うことによってアイデアや意見の交換ができ、さらに活動を発展させることができました。このようなラジオ出演という機会も与えていただき、自分自身も進歩発展したような気がします。ありがとうございます。皆さんもまず一歩踏み出してみることをお勧めいたします。

長寿と健康の街 青葉区

2005年の統計で、日本の市町村の長寿の番付で、青葉区は男性長寿日本一と発表されました。沖縄だとか、もっと別のところが長生きだと思っていたので、まさか青葉区が日本一になるとは、僕もびっくりしました。青葉区では、住民の皆さんが健康に関心を持っているからだろうと言われています。これを支えている青葉区医師会の一員としても、とてもありがたく思っております。

日本全国でいうと小児科医が少ないと言われておりますが、青葉区には、たくさんの小児科医がいます。それだからこそ安心して子育てができるのだろうと思います。そんな青葉区に僕も子どもの頃から住んでいますが、青葉区は医療も充実していますし、とても良い町だと思っています。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。