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防災インタビューVol.970

阪神・淡路大震災から学ぶ日本の防災

放送月:2025年3月
公開月:2026年4月

渋谷 和久 氏

関西学院大学 総合政策学部 教授

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

期待される現場の力の活用

私の講義の中で「シン・ゴジラ」という映画を視聴して感想を提出してもらうという授業をしているのですが、「シン・ゴジラ」というのは、ゴジラが突然上陸してだんだん巨大化していくのですが、見たことのない出来事や全く想定したことがない出来事が起きるので政府がとても慌てている様子が描かれています。自衛隊をどうやって派遣すればいいのか、武器の使用はしてもいいのかなど、なかなかいい対策が取れません。そのうちに主人公である内閣官房副長官が政府の中から若手の精鋭を集めて少人数のチームでゴジラを凍らせるというオペレーションを立案して対処するという映画です。政府の危機管理について非常にいい題材になります。

学生に提出してもらった感想のほとんどは「政府は役に立たない」「想定外だと言っても、全然役に立たない」「こういう時は、少人数のエリートだけで対策を立案した方がいい」という意見でした。ところが2人だけ、「確かに頭のいい人が作戦を立案したけれども、実際に作戦を遂行したのは自衛隊や消防などの現場の人である」と。「この人たちが危険を顧みずに作戦を遂行してくれたから日本は救われた。だから日本の強みはこの現場の力なのではないか」ということを書いてくれた学生がいました。私はそこに気づいてほしかった。実際、あの映画の中で主人公は「日本の強みはこの現場の力にある」ということをちゃんと言っています。

実際に大きな災害があると、総理大臣を筆頭に政府の中で対策を考えるのですが、実際にオペレーションするのは現場に行っている自衛隊、消防・警察の人、国土交通省の人、まさに現場の人たちなのです。この人たちが一生懸命やるからこそ、災害の復旧や救助が行われるので、そこに少なくとも気づいてくれた学生がいたということが、私はすごく嬉しかったですし、これから防災庁の議論が本格化していくのだと思いますが、いずれにしても、この日本が持つ現場の力というものをどうやって生かしていくかということを中心に議論がなされることを願っています。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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