次大夫堀公園民家園で「茅葺き体験」が行われました!

3月6日、世田谷区立次大夫堀公園民家園で、「茅葺き体験」が開かれました。
昭和63年11月に開園した次大夫堀公園民家園は、江戸時代後期から明治初期にかけての古民家や土蔵などが移築復元されていて、
水田や用水路があり、世田谷の農村風景を再現しています。「生きている古民家」をテーマに囲炉裏で毎日火がたかれ、自由に中に入って民具などに触れることができ、日本古来の伝統を実際に体験できる様々な行事を行っています。

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今回の「茅葺き体験」は、茅葺き屋根の仕組みや、葺く技術の解説、すすきを使った屋根の葺き体験などを通して、茅葺きについて理解を深めてもらうとともに魅力を伝えるため、民家園ボランティア「茅葺き研究会」の協力のもと、同民家園が開催しています。

今回は、風雨の影響を受けやすく見た目にも目立ち、茅葺き屋根の中で特に重要な部分とされている「棟(むね)」に着目し、棟の葺き方の解説のほか、棟を構成する材料の製作体験が行われました。
参加者は、園内主屋の茅葺き屋根を見学し、その後、棟を葺く手順や棟の各部名称の説明を受け、製作に取り掛かりました。
細い茅束を縄でスノコ状に編み、棟に葺き重ねた茅を覆う「ミノガヤ」作りでは、茅葺き研究会の方から「雨水を効率よく流せるように、一つ一つの工程を丁寧に行って下さい。」とアドバイスを受けながら、手順に沿って進めていきました。
茅束の中央と両側の数箇所に縄を並べて、息をそろえて縄を編み進めるなどの工程を順に進め、周囲と協力しながら完成させると、参加者は「やっとできた。大変な作業だった。」と話し、一仕事を終えほっとした表情を浮かべていました。
体験した世田谷区内に住む男性は、「製作に携わるのは一生に一度あるかないか。とても貴重な体験ができました。」と感想を話していました。