『目黒区総合水防訓練』が実施されました

■マンホール吹出防止工法の様子


5月14日、目黒区立中目黒公園で平成29年度目黒区総合水防訓練が行われました。

この訓練は、目黒区地域防災計画に基づく防災訓練の一環として、水害が発生しやすい季節を前に、予想される風水害に即応できるようにと、また実践的な水防技術と情報通信技術の向上を図るため、「自助」「共助」「公助」の取り組みを推進し、区民と防災関係行政機関が連携、協力をして緊急事態に円滑に対応できることを目指しての訓練が実施されました。

今回の訓練は、台風の接近に伴い、本州南岸沿いに停滞していた梅雨前線が刺激され、東海・関東地方一帯にかけて強い雨が降り続けており、気象庁が午前8時に大雨警報を発令、降り始めからの雨量は、関東地方南部の平野部で200mm、北部・西部の山沿いでは350mmに達し、同日9時20分、目黒区では、目黒川の急激な増水により警戒水位へ達する見込みであり、雨水の流入やマンホールからの水の吹き上げにより、家屋やビルなどへ浸水の危険が生じているという状況が想定されての訓練となりました。

会場の中目黒公園には、模擬の目黒川やビル、倒木などが用意され、目黒区・目黒消防署・目黒消防団・目黒警察署・碑文谷警察署・東京都下水道局などの防災関係機関や、地元の町会、区民など約600人が集まりました。

訓練では、目黒川の水量が避難判断水域に達したことによる消防署水防指揮隊等の出場、水のあふれ対策の効果的な工法の紹介、道路障害物除去、要救助者救出、浸水建物排水活動が行われました。

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■防災区民組織による排水訓練の様子
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■ごみ袋と段ボールを活用した浸水防止工法の様子
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■ごみ袋とプランターを活用した浸水防止工法の様子

また、区民と共に、目黒消防署災害時支援ボランティアや目黒消防団、区役所職員の指導による、土のうやごみ袋・ダンボールなど身の回りの物を使った建物浸水防止工法も行われ、参加者は真剣な表情で説明に耳を傾け、実践に取り組んでいました。

水防管理者である青木英二目黒区長は、「昨年の台風10号では北海道と岩手で死者22人という人的被害があり、住宅被害、ライフライン、農地等への甚大な被害が発生しました。目黒区でも平成26年6月に猛烈な雨が降り、床上浸水40件という被害がありました。現在、目黒区では地域の防災リーダーを育成するため、区民の防災士資格取得助成制度を設けています。また、災害発生時の初動体制を強化するため、区職員の防災士資格取得を促進しています。本日行われた実践的な訓練とともに、日頃からの備えを充実することにより、防災力の向上に努めてまいります。」と挨拶を行いました。