教育政策を話し合う『世田谷区総合教育会議及び世田谷教育推進会議』を開催

■北澤豪さん(サッカー元日本代表)による基調講演の様子


~これからの時代を生きる子どもたちの“元気”をはぐくむために~をテーマに、7月21日、区長と教育委員会が教育政策について話し合う「世田谷区総合教育会議」と、教育委員会が主催し、教育の諸課題等について関係者が議論する「世田谷教育推進会議」が世田谷区民会館ホールで開催されました。

「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律」の施行(平成27年4月1日)により、世田谷区では「世田谷区総合教育会議」が開催され、教育政策の方向性や推進の方策などが協議されています。

例年、教育委員会が主催する区民参加型の世田谷教育推進会議のシンポジウムなどと同日に開催され、区と教育委員会が連携・協力して区民参加を推進していて、区民に開かれた場で議論が行われています。

今回は、第1部に「世田谷教育推進会議」が開催され、基調講演とパネルディスカッションが行われました。

基調講演では、北澤豪さん(サッカー元日本代表)が、「サッカーから学んだこと」をテーマに、オリンピック・パラリンピックや国際化に向けて、これからの時代を生きる子どもたちに必要となる力などについての講演が行われ、北澤さんは、応援してくれる人や、仲間たちのためにプレーした経験から、他者を尊敬する精神や、誰かのために行動する協調性などの重要性について語っていました。

教育推進会議(パネルディスカッション)
■世田谷教育推進会議 パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションでは、白旗和也さん(日本体育大学教授)をコーディネーターに、パネリストとして松田恵示さん(東京学芸大学副学長)、野井真吾さん(日本体育大学教授)、吉田伊津美さん(東京学芸大学教授)による「体力向上・健康推進の取り組みと幼児教育(非認知能力)について」をテーマに、子どもの健康、幼児期に必要となる体力、地域との連携など、子どもたちの元気アップに向けた取り組みについてのディスカッションが行われました。

パネリストから、「好奇心や協調性、忍耐力などの非認知能力の発達には、遊びや生活の場が密接に関わっている。子どもたちが興味を持ち、主体的に関わってく場をいかに用意するかが重要。」「子どもたちが新しい事と出会い、世界を広げることを促すには先生や学校という場にも出会いが必要。先生自身が色々な人と出会いながら一緒に新しいことに取り組む、チームアプローチの職能が求められている。」などの意見があり、来場した保護者や教員などは、各家庭や授業で参考にしようと筆を走らせていました。

総合教育会議
■総合教育会議の様子

第2部では、世田谷区総合教育会議が開催され、「『学びの質的転換』と『新教育センターの役割』」、「幼児期からの豊かな『遊びと学び』の環境づくり」について、保坂区長と教育長・教育委員による公開ディスカッションが行われました。

来場した人たちは、実際の議論の様子を直接目にすることで、世田谷区の教育における課題などについて、より理解を深めたようでした。