iTSCOM 人と、街と、世界と、つながる。イッツコム iTSCOM 人と、街と、世界と、つながる。イッツコム

BtoB/G部門
プロジェクトストーリー

地域BWAシステムとイッツコムのサービスで
安全で快適な社会づくりの一翼を担う

introduction

地域BWAプロジェクトは、イッツコムの無線サービスの強化、および地域の公共サービスの向上に貢献することを目的として2014年にスタートしました。
現在は、イッツコムの事業エリアを中心にサービスが浸透し、防災や学習などに役立てられています。
BtoB/G(企業・行政)領域を担当する菊地さんに、プロジェクト立ち上げの経緯や成功までの道のり、今後の展望などについてお話いただきました。

Back ground

background

防災需要に応えることを目的にプロジェクトがスタート

このプロジェクトは、地域BWA(地域広帯域移動無線アクセス)システムを活用して、地域の防災に貢献するために発足したプロジェクトです。地域BWAシステムとは、地域の公共の福祉の増進に寄与することを目的とした無線システムのことで、市区町村単位の導入をしています。

「当社は有線インフラを主軸に多彩なサービスを展開してきました。本プロジェクトには、地域BWA事業への参入で、次の一手として掲げる無線インフラサービスを強化する狙いもありました」と菊地さんはいいます。

「無線インフラは有線導入時に発生する工事が不要で、よりかんたんに快適な通信環境を実現できるのがメリットです。無線インフラも展開することでお客さまの環境やご要望に応じたサービスを提案することができます。」

菊地さんが所属する部署では、企業(BtoB)や行政/自治体(BtoG)にサービスを展開しています。とくにBtoG領域では「IT化はこれから」というところが多く、最適化を図るために近年テクノロジーによるソリューション需要が高まっています。地域BWAなどの通信インフラを足がかりに、多様な展開を期待できるのがこの領域です。

自治体の課題を解決し、地域への貢献とイッツコムのサービス拡大をミッションとして、地域BWAプロジェクトが始動しました。

process

自治体との関係値を高めるためにPR活動を実施

地域BWAシステムは、災害時にも輻輳※1が起こりにくく安定的な通信を確保できるのが特長です。地域の安心安全を守り、減災・防災を期待できることから近年多くの自治体が注目しています。とはいえ、プロジェクト発足時は、地域BWAへの関心はまだ高まっておらず普及も進んでいませんでした。

「システムのメリットを正しくお伝えしてご理解いただかなければ、導入に至るのは難しいだろうと感じました。」

またイッツコムにとって地域BWA事業はゼロベースからのスタートで、最初のうちは自治体の需要を捉えられずに苦戦が続いていたといいます。当時のイッツコムはまだケーブルテレビ事業者としての印象が強かったため、通信サービスを提供していることに、あまり目が向けられていなかったのも要因でした。

「自治体のニーズを探り、当社の無線サービスを周知するには、自治体との関係値を高めなければならない」と感じた菊地さんは、各自治体の職員の方とコミュニケーションを深めながら、地道なPR活動を始めました。

「庁舎に足繁く通い、週末の防災イベントに参加するなどして交流を重ねるたびに、関係性が醸成されていくのを感じました」と、菊地さんはいいます。

Process

results

社会状況の変化とともにニーズも変化、サービス導入の追い風に

そうした流れのなか、2018年にイッツコムは、自社開発の情報配信サービス「テレビ・プッシュ」をリリース。「テレビ・プッシュ」は、自治体が配信する地域の「防災情報」や「生活情報」を音声とテレビ画面でお知らせするサービスで、優れた防災製品に贈られる賞「防災製品対象」を2年連続で受賞しています。

菊地さんも開発に携わった「テレビ・プッシュ」は徐々に浸透していきましたが、地域BWAについては必要性を認識されにくい状況が続いていました。しかしその風向きは、コロナ禍のさなかに変わります。

「増加する自然災害に対する危機意識や、コロナ禍でオンライン学習やオンライン会議の需要が高まってくると、自治体のニーズに変化を感じるようになりました。そこで改めて、地域BWAの有用性をお伝えすることにしました。」

高速で安定した通信環境をもつことは、地域の防災や自治体運営において大きなメリットがあり、地域の皆さまの安心につながります。地域BWAシステムは、まさに時代のニーズにマッチするサービスとなっていました。

「メリットを丁寧にお伝えするとともに、導入に向けて迅速できめ細かな対応を続けていると、徐々に地域BWAを導入する自治体が増えていった」と菊地さんは語ります。

「地域BWAの無線局の開設にあたっては、自治体と事業者の連携が不可欠です。当社とお客さまの間には、プロジェクト立ち上げ時から築いてきた信頼関係があったため、スムーズに進めることができました。

地域BWAの導入にあたっては、企画立案からシステムの構築、通信環境の確認、専用デバイスの調達、アフターサポートまで一貫したサービスを提供しています。

「通信(電波)環境を構築する際は、現地での通信環境テストを何度も繰り返し実施しました。地域BWAに対応したデバイスの調達が必要な場合は、最適なデバイスの選定やメーカー交渉なども行っています。
また運用面についても、お困り事が発生したときは私自身が最初の窓口になって対応しています。過去に担ったテクニカルサポート業務の経験を活かし、ご相談内容によって適切なチームにつないでいるため、より早く解決できていると思います。」

菊地さんは、常に「イッツコムらしいお客さまに寄り添うサービスを心がけている」といいます。各自治体とは導入後も良好な関係が続いていて、新しい取り組みにもつながっています。

Results

prospect

地域BWAから広がる、イッツコムのサービス

地域BWAは、災害時に利用する通信回線として導入している自治体が多いですが、平常時にもさまざまなシーンで活用されています。そのひとつが家庭学習。モバイルルーターを置くだけでネット環境を構築でき、データ容量無制限で使えるため、通信環境のないご家庭でも役立てられています。

「地域BWAは、通信の輻輳※1が起きにくいため授業の進行を妨げるということがありません。そのため、リモート授業や校外学習でも安心して利用されています。」

このほか、河川カメラ監視システムの予備回線や、PTA活動の通信回線など、様々な形で活用されています。

地域BWAプロジェクトは、ほとんどなにもない状態からスタートしましたが、少しずつ関係性をつくりあげてきたことが実を結び、今では多くの自治体で地域BWAシステムが導入されています。

「自治体との関係性が深まったことで、地域BWA以外に、こんなことはできないかと相談される回数も増えました。DX化をサポートしたり、多言語対応に向けて翻訳機をご用意したりと、イッツコムで叶えられ得る幅広いサービスを提供して、お客さま満足に貢献しています。」

お客さまのご要望に可能な限りお応えするために、「常にアンテナを張って機能の拡充を図っている」と菊地さんはいいます。「今後もエリアにとらわれず、お客さまのニーズに沿ったサービスやソリューションを提供していきたいと思います。」

※1 インターネット回線や電話回線にアクセスが集中すること

message

メッセージ

一緒にゴールをめざしましょう

今回のプロジェクトについてもそうですが、私が業務にあたる際は必ずゴールを設定しています。そのうえで、どのようなステップを踏めば達成できるかを常に考えて行動しています。

ゴールにたどり着くまでは困難なことも多いですが、「実現するぞ」という強い意志と意欲があれば、壁も乗り越えられます。もちろん、最初からキレイなステップを踏めるわけではありません。私自信もがむしゃらに動きながら少しずつ、進むべき道や最善な方法をつかめるようになってきました。

これから社会人になる皆さまには、ぜひ積極的にいろいろな仕事に挑戦して、多くの経験を積んでいっていただきたいです。どんな仕事でもゴールを意識すれば、動くべき道筋が見えてくると思います。イッツコムにも多様な活躍の場があるので、一緒にゴールをめざして働けることをたのしみにしています。

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