1. コラム
  2. コラム
  3. ファイルサーバー構築の長所と短所とは?費用や面倒な手順を避ける方法

ファイルサーバー構築の長所と短所とは?費用や面倒な手順を避ける方法

社内で扱う膨大なデータの管理方法は、頭の痛い問題のひとつでしょう。より安全な方法を求めてIT化を目指し、ファイルサーバーの導入を検討している方もいるのではないでしょうか。

ファールサーバーにはどのような種類があるのか、コストはどの程度かかるのかが分かれば、自社に合ったサーバーを選びやすくなるでしょう。そこでこの記事では、それぞれのファイルサーバーの長所や短所、導入までの手順などを詳しく解説します。

ファイルサーバーはどんなシステム?

多くの企業はファイルサーバーを利用して膨大なデータを管理しています。ファイルサーバーについて、分かるようで分からないという方もいるかもしれません。ファイルサーバーとは、特定のハードウェアを指すのではなく、データファイルを管理するシステム全般を指す言葉です。ここではシステムの仕組みや必要性について解説します。

ファイルサーバーとは

ファイルサーバーとは、データを保存・管理するサーバー全般を指します。特定の機器や規格があるわけではありません。一般的にはLAN(Local Area Network)と呼ばれる組織内のネットワークに接続されています。会社や官公庁、病院などの利用が多いでしょう。

サーバーにアクセスしてデータを保存したり参照したりするときは、LANを経由しなければ接続できません。サーバーは、保存できる容量の大きさなどに応じてさまざまな商品があります。

ファイルサーバーを構築する理由

ファイルサーバーを構築する理由は組織によって異なりますが、考えられる主な理由を以下にまとめました。

・データの管理がしやすい
・セキュリティ面で信頼できる
・大容量のファイルでも扱える
・バックアップに適している

ファイルサーバーでは、編集できる人とできない人とを区分けするなど、権限の範囲を細かく設定できます。データの重要度に応じてアクセス権限を付与することも可能で、セキュリティ面が優れているといえるでしょう。

サーバーの容量が足りなくなれば、ハードディスクを増強するなどして対応できます。大容量のデータでも問題ないため、サーバーをバックアップ先として利用するというのも、よくある使い方です。

ファイルサーバーの主な構築方法

ファイルサーバーの構築方法は、オンプレミスと型とクラウド型の大きく2種類があります。違いはデータの保管場所です。オンプレミス型は自社で用意したサーバーが保管先で、クラウド型はインターネット上のサーバーにデータを保管します。それぞれの違いを押さえておきましょう。

オンプレミス型

オンプレミス型では社内に設置したサーバーでデータを管理します。サーバーにソフトウェアをインストールした後、社内LANを通じて各パソコンとつなげる仕組みです。パソコン上で保存したいデータを選んでサーバーを選択すると、データはサーバーに送られます。

サーバーの大きさはさまざまで、容量の大きい製品ほど大型なのが一般的です。大型のサーバーを使っている企業や病院などの中には、サーバー室という部屋を設けているところもあります。どのような製品を選ぶかが、オンプレミス型で導入する第一歩です。

クラウド型

クラウド型では、インターネット上のサーバーを利用してデータを管理します。サーバーはインターネット上にあるため、オンプレミス型のような物理的な機器は必要ありません。データはネット上にあるストレージ(保管場所)に送る仕組みです。

インターネットが普及したことで、クラウド型でデータを管理する企業は急速に増えつつあります。クラウドサービスを手がけている事業者と契約を交わせば、手間をかけずに導入できます。

オンプレミス型のファイルサーバー構築手順とは

オンプレミス型のファイルサーバーの場合、製品を選ぶことから始まります。製品は価格や性能によってさまざまです。自社の用途や予算に合ったものを選ぶことがポイントといえるでしょう。ここからは、オンプレミス型ファイルサーバーの構築手順を説明します。導入後の後悔を防ぐためにも、長所と短所も理解しておきましょう。

オンプレミス型ファイルサーバーの構築手順

オンプレミス型のファイルサーバーを構築する際の手順を以下にまとめました。

・サーバーの設置場所を決める
・サーバーやソフトウェアの検討と購入
・電源や予備電源を確保しておく
・導入後:アクセスや編集権限などを設定する

社内でサーバーの設置場所を決め、並行して用途に合うサーバーやソフトウェアを検討・購入します。災害や停電などで突如サーバーがダウンしないように、電源や予備電源の確保をしておくことも重要です。導入後は社内の状況に応じた設定をして運用が始まります。

オンプレミス型ファイルサーバーの長所

オンプレミス型ファイルサーバーの長所は主に次の3点が挙げられます。

・セキュリティ面で安心
データは社内のパソコンからLANを経由して社内のサーバーへと送られます。社内のみの閉じたネットワークであるため、安全性は比較的高いといえるでしょう。

・他のソフトウェアと統合しやすい
社内ですでに構築したシステムがあっても、統合は難しくないでしょう。

・カスタマイズが容易
ファイルの書き込みがしにくいと感じれば、HDDからSSDに変更ができます。通信速度を速めたければRAIDの追加も可能です。

オンプレミス型ファイルサーバーの短所

オンプレミス型ファイルサーバーには短所もあります。要点をまとめると次の3点が挙げられます。

・場所を取る
サーバーを設置するための場所が必要になることが代表的な短所です。大型のサーバーを導入する場合、専用の部屋を用意しなければならないこともあります。

・初期コストが高い
初期投資にまとまった額が必要です。サーバーやソフトウェアのほか、新たな電源の確保や空調の設置なども軽視できません。

・導入までに時間がかかる
サーバーなどのインフラを注文してから、届くまでに数週間から1か月かかることも珍しくありません。その間、業務に影響が出てしまうことも考えられます。

クラウド型のファイルサーバー構築手順とは

クラウド型のファイルサーバーを構築する上で不可欠なのは、インターネット環境です。
重要となるのは、インターネットのプロバイダーとサーバーの事業者選びでしょう。事業者によって料金プランや回線の安定性などが変わるためです。構築手順や長所、短所を詳しく解説します。

クラウド型ファイルサーバーの構築手順

クラウド型ファイルサーバーを設置する際には、インターネット環境を整備することから始めます。ネット環境が整えば、次はオンラインのサーバーを提供している事業者選びです。

目星が付けば申し込みをしますが、紙の資料を取り寄せたりFAXを使ったりする必要はなくオンライン上で完結できるため、手続きは簡単です。アカウントの登録が済めばすぐに利用できます。

クラウド型ファイルサーバーの長所

クラウド型ファイルサーバーを利用する長所は次の通りです。

・初期コストが安い
クラウド型ファイルサーバーは物理的な機器を自社で準備する必要はありません。インターネットが使える環境にあれば、オンラインでサービスに申し込むだけです。

・すぐに利用できる
利用開始まで時間がかからないのも長所です。オンラインで申し込みを済ませ、アカウントが登録されればすぐに使えます。

・スマートフォンなど携帯端末からも利用できる
サーバーはインターネット上にあるため、どこからでもアクセスできます。リモートワークには最適です。

クラウド型ファイルサーバーの短所

クラウド型ファイルサーバーを利用する上で考えられる主な短所は、次の通りです。

・セキュリティに不安がある
不特定多数の人に開かれたインターネットを介してアクセスするため、情報が盗み取られる心配があります。

・転送速度が遅いことがある
社内のローカルネットワークを利用するオンプレミス型と違い、多くの人が利用するインターネット回線を利用するため、転送速度がオンプレミス型に比べ遅れがちです。

・カスタマイズが難しい
クラウド型のサービスは決められたメニューの中から選択します。自社の都合に合わせて自由に設定するのは難しいといえるでしょう。

クラウド型ファイルサーバーなら「box」で決まり!

クラウド型のファイルサーバーを選ぶなら、「box」が便利です。boxは世界の8万社以上の企業が導入しています。保存できるデータの容量に制限がない点や保存したファイルを共同で編集できる点など、業務の効率化に効果的なboxの特徴をまとめました。

boxの保存容量は無制限!

boxは、保存容量に制限がないことが大きな長所です。サーバーなどを使ってファイルを管理する場合、多くは容量に上限があり、空き容量を気にしなければなりません。不要になったファイルを削除して空き容量を作るか、新たなサーバーを増設するなどが必要です。

boxを導入すれば、こうしたストレスはありません。クライアントから届いた大容量のファイルなども次々と保存できます。boxの導入で生産性に変化が見られるでしょう。

boxならばファイルの共有&共同編集が可能

boxには、複数の人が共同でファイルを編集できるという機能があります。例えば、なにかと更新が多い進行中のプロジェクトなどで、複数の部署の担当者が同時に同じファイルを編集しても競合しません。

同じファイルを複数の社員で共有している場合には特に便利でしょう。リアルタイム通知と呼ばれる機能もあり、誰がどこまで上書きしたかも瞬時に分かります。

boxは120種類以上のファイルドキュメントに対応

boxは、120種類以上のファイルドキュメントに対応しているのが魅力です。WordやExcel、PowerPointなど代表的なファイルのほか、Illustratorの「ai」や「eps」など専門的なファイル形式にも対応しています。

特定のファイル形式を表示できる環境のパソコンがなくても、boxがあればプレビューで閲覧可能です。ダウンロードして開き直す手間も省けます。ワークロードの削減につながるでしょう。

まとめ

オンプレミス型のサーバーにするか、クラウド型のサーバーにするかは、自社の規模や業務のフローなどを考慮して選ぶことが大切です。それぞれの特徴を把握し、長所や短所も理解して総合的に判断しましょう。

クラウド型はセキュリティが心配だという場合には、高水準のセキュリティ対策が施されたboxの導入がおすすめです。イッツコムは、業務の効率化に特化したサービスを展開しています。各社の事情に応じて提案いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。