自宅にファイルサーバーが欲しい!3つの構築方法から選ぶ自分スタイル
目次
ファイルサーバーを導入することで、ストレージとして活用することに加え、バックアップを取ること、そして情報を共有することが容易になります。このようなメリットを踏まえ、自宅にファイルサーバーを導入したいと検討している方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ファイルサーバーを自宅に導入する方法を解説します。各方法のメリットとデメリットを理解し、自分に適した方法でファイルサーバーを導入しましょう。
ファイルサーバーに求められる機能
社内サーバーを自宅に導入するには、費用やサイズからして現実的ではありません。しかし代替の機器を活用することによって、同じような機能を自宅で利用することは可能です。具体的には、以下のような用途をファイルサーバーに求められます。
・ストレージとしての活用
・ファイルのバックアップ
・データの共有
例えば、スマホに保存している大容量データも、自宅のファイルサーバーに移すことが可能です。空き容量を増やしたり、バックアップを取ったりできるほか、データの共有も容易になります。
自宅にファイルサーバーを導入する3つの方法
自宅にファイルサーバーを導入する方法は3つです。状況によっては新しい投資をせず、資源を再利用しながらファイルサーバーをもつこともできます。ファイルサーバーに求められる「ストレージ機能」「ファイル共有」「バックアップ機能」に注目しながら、どういう手段があるのかチェックしてみましょう。
1:古いパソコンを利用する
ひとつは、古いパソコンをファイルサーバーとして活用する方法です。自宅に眠っている資源を生かしたり、不用品として扱われているパソコンを再利用できたりしますので、経済的でエコな活用法ともいえるでしょう。パソコンは普段から使い慣れているデバイスでもあり、取り扱いが複雑になることもありません。
正常に稼働すれば、他のパソコンやスマホのストレージとして利用できますし、バックアップを取ることも容易です。必要に応じてHDDを増設できる点もメリットです。また、LANに接続して共有機能を利用することによって、データの共有もできます。
2:NASを利用する
NASは、ネットワーク上にストレージを持てるというファイルストレージの一種です。一般的なHDDとの接続とは異なり、ケーブルを使わずにデータの保存ができますので、複数のデバイスを使ってファイルを共有できることが大きな特徴といえるでしょう。
例えば、スマホに保存しているデータをパソコンに移すことにより、ファイルのバックアップを取ることが可能です。NASで保存したデータを共有可能な状態にセットすることで、複数人がアクセスして作業を同時進行させることもできます。契約が容易であり、管理・運用するための資格も一切不要です。
3:オンラインストレージを利用する
保存したいデータを預かり、保存してくれるサービスがオンラインストレージです。無料から有料まで多くのサービスが用意されていますが、無料や安価のサービスの場合はデータ消失の際の保証がない場合も多く、注意しなければなりません。
契約内容によってストレージの容量が制限されることがありますが、既定の範囲内であればストレージとして活用できます。また、自分自身でもデータの保管を継続する場合は、バックアップのためのスペースとしても活用可能です。データの共有に関しては、クラウドサービスを通すことによって実現させられます。
古いパソコンを自宅用ファイルサーバーにする方法
自宅に使っていないパソコンがある場合、あるいは無料・格安でパソコンを入手できる場合は、古いパソコンをファイルサーバーとして活用できます。構築の方法はWindowsとMacで異なりますので、それぞれの方法をチェックしておきましょう。また、この方法を用いる場合のメリットとデメリットについても解説します。
Windowsで構築する場合
ここでは、OSとして多く利用されていたWindows XPを例にとって構築方法を解説します。まずは必要なデータ容量の空きがあるかどうかを確認し、不足する場合は外付けHDDなどで補強しましょう。その後の流れは以下のとおりです。
1.LANに接続する
2.共有の設定を行う
3.別のデバイスからアクセスする
まずはLANに接続して、共有するための環境を構築します。マイドキュメントを開いて「共有フォルダ」をクリックし、任意のフォルダに共有したいファイルを投入すれば準備完了です。
作成したフォルダを右クリックしてプロパティを開くと、共有と書かれたタブが表示されます。ここに表示される「ネットワーク上でこのフォルダを共有する」をONにすると、別デバイスからのアクセスが可能です。
Macで構築する場合
Macの場合は、NASの共有フォルダをマウントする形でファイルサーバーとして活用します。NASのアイコンをクリックして「共有フォルダを開く」をクリックして、NASに登録済のユーザー名とパスワードを入力しましょう。
続いて、共有したいフォルダを選択してから「OK」をクリックします。デスクトップ上に共有フォルダがマウントされますので、これを生かしたファイル共有が可能です。ストレージやバックアップは、内蔵あるいは外付けのHDDなどを使って行います。
古いパソコンを利用するメリット・デメリット
古いパソコンを利用するうえでのメリット・デメリットを解説します。まずは両方を表にまとめましたので、一覧で内容を確認してみましょう。
古いパソコンを使うメリット | ・普段から使い慣れているデバイスを利用できる |
古いパソコンを使うデメリット | ・パソコンが古いとセキュリティに不安がある ・LAN接続外では共有できない ・常時可動となるため電気代がかかりやすい |
メリットとしては、使い慣れているデバイスをファイルサーバーに転用できるというものがあります。一方でデメリットも多く、まずセキュリティに不安があり、環境次第では共有ができないので、ビジネス目的では使いにくさを感じやすい方法です。
NASを自宅用ファイルサーバーにする方法
NASをファイルサーバーとして活用するための方法を紹介します。こちらもWindowsとMacとでは設定方法が異なりますが、普段使いしている最新のデバイスを利用できるため、違和感なく設定を行えます。また、NAS独自のメリットとデメリットがありますので、確認してからビジネスにおける利用の有無を検討すると良いでしょう。
NASをWindowsで利用する場合
まずはNASをLANに接続します。有線・無線どちらでもかまいません。NASを接続したら、電源を入れるだけで自動的に共有設定モードになります。IPアドレスの取得も自動的に行われるケースが多く、設定にあたって専門知識が求められることはありません。
NASをMacで利用する場合
Macの場合は、システム環境設定から「共有」を見つけてクリックします。メニューバーに表示された「ファイル環境」という横のボックスにチェックを入れ、環境設定画面を閉じるだけで、自動的に簡易NASへと接続することが可能です。接続設定が終わると、Finderに「共有」と記された項目が現れます。
NASを利用するメリット・デメリット
NASを利用する際のメリットとデメリットを表にまとめました。
NASを使うメリット | ・本体の購入費用だけで運用ができる ・保存容量を自在に増やせる |
NASを使うデメリット | ・利用方法が複雑 ・あまり多くの利用例がない ・常時可動となるため電気代がかかりやすい |
NASは、月額料金がかからず、必要に応じて保存容量を自在に増やせることがメリットです。一方で、常時起動している必要があるため、電気代がかかりやすいのがデメリットになります。
オンラインストレージを自宅用ファイルサーバーにする方法
さらに、オンラインストレージをファイルサーバーとして活用するための方法を解説します。この形式の場合、難しい初期設定などは必要ありません。多くのオンラインストレージがありますので、優れたサービスの選び方を紹介します。メリットとデメリットから自分に相応しいかどうか見極めましょう。
料金プランで選ぶ
オンラインストレージには無料、有料という2つのパターンがあります。ビジネスとして利用する場合は、有料のサービスを選ぶとセキュリティ面でも安心です。料金は利用可能な容量が増えるほど高くなります。ポイントは料金と容量だけではなく、付帯するサービス内容です。セキュリティが万全で、備えられた機能が多いサービスを優先して選びましょう。
容量で選ぶ
データ容量はサービスを提供する会社によって大きく異なる点に注目です。1TBまでなど指定された容量だけのサービスや、追加料金を支払うことで新たなスペースが解放されるサービス、容量無制限で利用できるサービスもあります。また、ファイルの送受信には別途追加料金がかかることもありますので、条件や規約にも注目しましょう。
機能性で選ぶ
サービス会社によって、用意している機能の種類や数が異なります。ビジネス目的で利用する場合は、セキュリティ性能を重視しましょう。また、さまざまなデバイスに対応する互換性ある機能が備わっていることもポイントです。
セキュリティにおいては、通信の暗号化の有無や、情報漏洩などへの対策が施されているかどうかに注目することをおすすめします。いつ誰がアクセスしたのかを確認するための、「ログ機能」もあると良いでしょう。
オンラインストレージのメリット・デメリット
オンラインストレージを活用するメリットとデメリットを紹介します。まずは表を使って、両方のポイントを簡潔にまとめました。
オンラインストレージのメリット | ・複数のデバイスを活用できる ・データの一元管理が可能になる ・コストがかかりにくい ・バージョンアップなどの手続きが不要になる |
オンラインストレージのデメリット | ・障害発生時の対応はベンダー任せになる ・カスタマイズが困難 |
オンラインストレージは複数のデバイスから活用でき、オフィス内でもリモートワークでも利用しやすいことがメリットです。また、電気代のコストがかからず、システムの最適化を自分自身でする手間もかかりません。デメリットは、利用するサービス会社のスタイルで解消することが可能です。
社内外で利用可能!高セキュア&容量無制限「box」
ビジネスで使うデータをファイルサーバーに移すならば、オンラインストレージでもあるイッツコムの「box」を利用することがおすすめです。主なメリットとして紹介できるのは以下の3点です。
・強力なセキュリティ性能をもっている
・データ容量無制限で利用できる
・シームレスなコラボレーションが可能である
boxのセキュリティ性能は政府機関からも認められており、情報漏洩などのリスクを下げてデータを共有できます。データの送受信は無制限で行えるので、事業が成長しても運用が可能です。また、インターネット環境があればどこからでもアクセスできます。リモートワークに対応するほか、営業や出張時にも役立ちます。
まとめ
ファイルサーバーは「古いパソコン」「NAS」「オンラインストレージ」という3つの方法で代用できます。それぞれにメリットとデメリットがありますが、ランニングコストを削減しやすく、社内外で情報共有しやすいオンラインストレージが利用しやすいでしょう。
オンラインストレージの中では、イッツコムの「box」がおすすめです。boxは各国の政府機関が利用するほど抜群のセキュリティ性能をもっています。社内外でシームレスなコラボレーションを行うことも容易ですので、導入をご検討中の方はぜひイッツコムにご相談ください。