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Wi-Fi接続できないのはなぜ?基礎知識や原因・対処法を徹底解説

Wi-Fi接続ができない問題は、接続デバイスやWi-Fiルーターの他に、インターネット回線が原因の場合もあります。機器の再起動やネットワーク設定のリセットで解決できない場合、ネットワーク構成の見直しが必要です。

Wi-Fi接続ができず、早急に解決したい方もいるでしょう。そこでこの記事では、Wi-Fi接続・インターネット接続ができない問題の基礎知識や原因一覧、原因別の対処法を解説します。

Wi-Fiに接続できないのはなぜ?問題解決の基礎知識

「Wi-Fiルーターの電源は入っているのにWi-Fiに接続できない」「スマホの表示上は接続できているのにつながらない」といった問題は、なぜ起こるのでしょうか。適切に対処するには、Wi-Fi接続とインターネット接続の関係性を理解しておくことが大切です。まずは問題解決のための基礎知識を解説します。

いまさら聞けないWi-Fiの接続方法

Wi-Fiに接続するには、デバイス側で接続先のSSID(Wi-Fiネットワーク名)を選択し、対応する暗号化キー(パスワード)を入力することが必要です。SSIDと暗号化キーは、Wi-Fiルーター本体のラベルに記載されています。

暗号化キーは、大文字・小文字を区別して入力することが必要です。機種によってはQRコードの読み取りでSSID・暗号化キーを簡単入力できるものもあります。

【関連記事:SSIDとは?調べ方や関連機能、セキュリティ対策まで徹底解説

Wi-Fiに接続中か確認する方法

Wi-Fi接続中にはPCやスマホなどのデバイスの通知領域(ネットワーク接続表示欄)に、扇型のWi-Fiアイコンが表示されます。Wi-Fiアイコンが表示されていても、「×」や「!」といったマークが重ねて表示されていると、Wi-Fi経由のインターネット接続に何らかの不具合が生じている状態です。

表示上は正常にWi-Fi接続できていても、断続的に途切れたり、速度が遅過ぎたりする問題が起こる場合もあります。

Wi-Fi接続できない原因はインターネット回線の場合も

スマホでインターネット接続をする際、Wi-Fi未接続時とWi-Fi接続時では、通信経路に以下のような違いがあります。

・Wi-Fi未接続時:スマホ-携帯キャリア回線(4Gや5G)-携帯キャリアの設備-インターネット
・Wi-Fi接続時:スマホ=Wi-Fi親機-ONU(光回線終端装置)-光回線網-プロバイダの設備-インターネット

「Wi-Fi接続をするとパケット代がかからない」というのは、月額固定料金で使い放題の光回線を使ったインターネット接続となるためです。Wi-Fi接続に問題がなくても、光回線の不調などでWi-Fi経由のインターネット接続ができない場合もあります。

【関連記事:Wi-Fiとは?利用シーンや関連知識を初心者にも分かりやすく解説

Wi-Fi接続できない主な原因の一覧

Wi-Fiに接続できない、インターネット接続ができないといった問題の原因は、以下のようなものが考えられます。

・スマホやPCなど子機側のネットワーク設定の不具合
・Wi-Fiルーターなど親機側のネットワーク設定の不具合
・ネットワーク機器のケーブル接続不良
・Wi-Fiネットワーク機器を複数台設置した環境の設定ミス
・障害物によるWi-Fiの電波の反射や減衰
・Wi-Fiと同じ周波数帯の電波を発する電子機器による電波干渉
・Wi-Fiルーターの許容台数を超えた多台数接続
・セキュリティソリューションによる接続ブロック
・インターネット利用料金の未払い
・インターネット回線のトラフィック集中
・プロバイダ・回線事業者のメンテナンスや障害

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Wi-Fi自体が原因でWi-Fi接続できない場合の対処法

Wi-Fi接続できない場合の簡単な対処法は、Wi-Fiの再接続やデバイスの再起動です。まずこれらを試し、解決できない場合はWi-Fiルーターの位置調整などを考えます。Wi-Fiルーターのスペック不足が原因なら、業務用Wi-Fiアクセスポイント(AP)の増設も視野に入れましょう。

Wi-Fiに再接続する

Wi-Fi接続の一時的な問題は、デバイスの設定でWi-Fiネットワークに再接続することで解決できるケースが多いです。iPhoneやAndroid端末の操作方法は以下の通りです。

・iPhone:[設定]→[Wi-Fi]の順に選択し、[Wi-Fi]トグルをオフにした後、再びオンにする
・Android端末:[設定]→[ネットワークとインターネット]の順に選択し、[Wi-Fi]トグルをオフにした後、再びオンにする

登録済みWi-Fiネットワークに自動で再接続する設定をしていない場合は、Wi-Fiルーター本体のラベルに記載のSSIDを選んで、対応する暗号化キーを入力しましょう。

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デバイスを再起動する

Wi-Fi機能のオンオフの次に試したいのは、デバイスの再起動です。これでネットワーク設定やシステム設定の一時的な不具合が一括で解消されます。一例として、iPhone X以降のモデルで再起動する手順を紹介します。

1.音量を上げるボタン(または音量を下げるボタン)とサイドボタンの両方を、電源オフスライダが表示されるまで長押しする
2.スライダをドラッグして電源オフ
3.サイドボタンをAppleロゴが表示されるまで長押しして電源オン

iPhone 8以前の機種も操作の手順は同様ですが、電源オフスライダの表示に必要な操作はサイドボタン(またはトップボタン)を長押しするだけです。

手動でデバイスのネットワーク設定をリセットする

再起動後にまだWi-Fi接続に問題がある場合、手動でネットワーク設定をリセットしましょう。スマホの場合、[設定]→[Wi-Fi]の順にタップし、接続先SSIDを選択して[このネットワークを削除]または[削除]をタップします。削除後に改めて接続先SSIDを選択し、暗号化キーを入力して接続してみましょう。

以下の手順で、全てのネットワーク設定をリセットすることも可能です。

・iPhone:[設定]→[一般]→[転送またはiPhoneをリセット]→[リセット]→[ネットワーク設定をリセット]の順にタップ
・Android端末:[設定]→[ネットワークとインターネット]→[…]→[ネットワーク設定のリセット]→[設定をリセット]→[設定をリセット]の順にタップ

Wi-Fiネットワーク機器を再起動する

デバイス側の再起動などで問題が解決しない場合、Wi-Fiネットワーク機器を再起動・再接続してみましょう。

光回線を契約している場合、ONU(光回線終端装置)やWi-Fiルーター(ホームゲートウェイ)を設置していることが一般的です(Wi-Fiルーター機能が一体型のONUもあります)。

ONUやWi-Fiルーターには電源スイッチがないことも多いため、再起動の際は電源ケーブルを抜き差しします。Wi-Fiルーター→ONUの順に電源を切り(電源ケーブルを抜き)、1分程度待ってからONU→Wi-Fiルーターの順に電源を入れ直しましょう。

これでネットワーク機器を再起動し、接続設定をリセットできます。

【関連記事:Wi-Fiルーターの寿命を見極める!買い替え時と必須機能も解説

Wi-Fiネットワーク機器のケーブル類を再接続する

Wi-Fiネットワーク機器の本体ではなく、ケーブル接続に問題がある場合もあります。光回線の場合、光コンセントとONUを光ファイバーケーブルで接続し、ONUとWi-FiルーターをLANケーブルで接続することが一般的です。

Wi-Fiルーターには「LANポート」と「WANポート」という2種類のLANケーブル接続ポートがあります。ONUとの接続に使用するのはWANポートであるため、間違えないようにしましょう。

ケーブルの接触不良がインターネット接続の不具合や通信速度低下を招く場合もあります。ケーブル類を「カチッ」と音がするまで完全に差し込んでください。もしケーブルの断線などに気付いたら、火災事故防止という意味でも買い替えをおすすめします。

【関連記事:社内ネットワーク構築の基礎知識や手順・ポイントをわかりやすく解説

ルーターモードとブリッジモードを切り替える

ルーター機能のあるネットワーク機器が同一LAN内に2台以上あると、「二重ルーター」の状態でネットワーク処理が混乱する場合もあります。

これを避けるには、Wi-Fi機能のみを使いたい機器の通信モードを、「ルーターモード」から「ブリッジモード(アクセスポイントモード/APモード)」に切り替えましょう。設定方法は機種によって異なりますが、一般的には本体のスイッチで切り替えられます。

なおWi-Fi親機が複数必要な場合、不必要なルーター機能を搭載したWi-Fiルーターではなく、アクセスポイント機能に特化した「Wi-Fiアクセスポイント(AP)」を増設するのがおすすめです。

【関連記事:Wi-Fiのアクセスポイントとは?LANの仕組みや機器の機能も一挙解説

2.4GHz帯と5GHz帯のSSIDを切り替える

一般的なWi-Fi機器は、2.4GHz帯と5GHz帯という2種類の周波数帯の電波を使用でき、それぞれの周波数帯でSSIDを使い分けられます。Wi-Fi接続の不調は、2.4GHz帯で接続していることが原因かもしれません。

2.4GHz帯を使用する機器は非常に多く、近隣のWi-Fi機器はもちろんBluetooth機器やコードレス電話、強力な電波を発する電子レンジなども使用します。2.4GHz帯は障害物の影響を受けにくい一方で、電波干渉を起こしやすい周波数帯です。

電子機器・家電の多い環境なら、Wi-Fiルーター本体のラベルを確認し、接続先SSIDを5GHz帯のものに切り替えてみましょう。

Wi-Fiルーターとデバイスの位置関係を調整する

Wi-Fiの電波強度は距離が遠くなるほど弱くなり、障害物を通過する際に反射・減衰します。一般的なWi-Fiルーターは室内利用を前提としており、安定して電波が届く距離は限定的です。

複数の厚い壁や金属製の家具などを透過して電波を届けようとすると、電波強度が低下し、Wi-Fi通信は不安定になります。また人体は多量の水分を含むため、デバイスを操作しているユーザー自身が障害物となることも注意点です。以下の点に留意し、機器の位置関係を調整しましょう。

・Wi-Fiルーターとデバイスを近付ける
・Wi-Fiルーターを高い位置に置く
・機器間をつなぐ直線上の障害物を減らす
・風呂場・水槽や箱買いした飲料水などはWi-Fiルーター本体や通信経路上から離す
・デバイス操作中はWi-Fiルーターに背を向けない

同時接続するデバイス台数を減らす

Wi-Fi5(IEEE 802.11ac)以前のWi-Fi通信規格は、複数デバイスの同時接続時に通信の順番待ちが発生します。また家庭用Wi-Fiルーターの推奨同時接続台数は、10台前後の場合も珍しくありません。

Wi-Fiルーターが許容できる接続台数を超えると、Wi-Fi経由でインターネット接続できない場合があります。この問題のシンプルな解決方法は、不必要なデバイスのWi-Fi接続を解除することです。

また、Wi-Fi6(IEEE 802.11ax)なら同時接続時に通信の順番待ちが発生しません。業務用APなら50台や100台の同時接続にも対応できます。Wi-Fiルーター自体を買い替えなくても、Wi-Fi6対応APを導入することで、同時接続台数の問題は解決可能です。

【関連記事:Wi-Fi6とは?5Gとの違いやメリット、おすすめ機器をわかりやすく解説

Webブラウザやアプリでログイン認証が必要な場合も

業務用のWi-FiルーターやAPは、Wi-Fi接続時にログイン認証を求める設定もできます。カフェや新幹線などのフリーWi-Fi(Wi-Fiホットスポット)でログイン認証を求められた経験がある方も多いでしょう。

例えばSSIDを選択して暗号化キーを入力した後に、「ログインが必要です」と表示されるケースです。この場合はWebブラウザで指定Webページを開き、メールアドレス認証やSNS認証などのログイン処理が求められます。Wi-Fiスポットによっては、専用のWi-Fi接続アプリが必要です。

【インターネット回線が原因の場合】Wi-Fi接続できない問題の対処法

Wi-Fi接続はできていても、インターネット回線に不調があり、Webアクセスができない場合もあります。特定の時間帯に通信速度が著しく低下する場合、根本的な解決策は、IPv6 IPoE対応の光回線へのアップグレードです。セキュリティソリューションによる特定Webアクセスのブロックなら、禁止項目の設定を見直しましょう。

インターネット回線を使用できる状態にする

根本的な問題として、光回線などのインターネット回線が使えない状態だと、Wi-Fi経由のインターネット接続はできません。この場合はデバイスの表示上は正常(Wi-Fi接続中)に見える場合も多く、問題に気付きにくいでしょう。インターネット回線が使用できない原因は以下のようなものです。

(1)インターネット料金の未払い
(2)プロバイダや回線事業者のメンテナンスや障害発生

(1)は未納分を支払えば解決できます。(2)はメンテナンス・障害情報をWebで確認して復旧まで待つか、別のインターネット回線を使用する必要があります。例えば光回線を2種類契約していれば、接続先回線を切り替えることで解決でき、復旧まで待つ必要はありません。

【関連記事:インターネット回線の冗長化とは?仕組みや具体的な構成例を一挙解説

「IPv6 IPoE」対応の光回線を利用する

光回線はモバイル回線とは違い、通信速度制限がかかりません。しかし休日や夜間帯だと、同時接続ユーザー数が多過ぎるために、異常な通信速度低下を起こす場合もあります。接続のタイムアウトを起こし、Webブラウザなどのアプリの使用に支障をきたす場合もあるでしょう。

新しいインターネット接続方式「IPv6 IPoE」に対応する光回線なら、休日や夜間帯でも安定してインターネット接続できます。従来の「IPv4 PPPoE」とは異なり、プロバイダ設備でユーザー認証をする際の接続渋滞が起こりません。

時間帯によって通信速度が不安定になりがちなら、IPv6 IPoE対応の光回線に乗り換えるか、2回線目として併用してはいかがでしょうか。

【関連記事:Wi-Fi6とIPv6の違いとは?メリットや利用方法をわかりやすく解説

セキュリティ機能によるWebアクセスのブロックを解除する

インターネット回線自体に問題がなくても、ファイアウォール・アンチウイルスソフト・広告ブロッカーなどのセキュリティ機能によって、特定のWebアクセスが遮断されている場合もあります。

この問題を解決する方法は、接続先Webサイトや使用許可アプリなどのアクセス禁止設定を見直すことです。セキュリティソリューションの機能自体を停止することでも同様の改善効果を得られますが、セキュリティリスクが高くなるため、設定画面からの操作を試しましょう。

Wi-Fi接続できない環境を一挙改善するならイッツコム!

イッツコムでは、「かんたんWi-Fi」による高コスパAPのレンタルと、高性能APのスペックを生かす法人向け高速光回線「イッツコム光接続サービス」を提供しています。2Gbpsクラスの快適なネットワーク構築をサポートし、Wi-Fi・インターネット接続の問題を一挙解決できるのが強みです。

「かんたんWi-Fi」で高コスパAPを簡単増設

Wi-Fiルーター1台だと接続エリアや同時接続台数などの問題が起こりやすく、古いWi-Fiルーターだと新しいスマホなどのスペックを生かせない場合もあります。オフィスや店舗の場合、業務用APを適切な場所に設置し、Wi-Fi親機を増やすことも検討しましょう。

イッツコムの「かんたんWi-Fi」なら、高性能APを初期費用無料・月額料金2,000円(税別)からの低コストでレンタルできます。365日9時~21時のヘルプデスクが標準で付帯し、オプションで訪問修理にも対応でき、安心のAP運用が可能です。

「ハイエンド6」プランのAPならWi-Fi6に対応する上、推奨同時接続台数は1AP当たり100台で、快適な多台数接続ができます。ゲスト用Wi-Fiを詳細にコントロールする機能も備わっており、業務用ネットワークと分離して安全にフリーWi-Fiを提供できるのも利点です。

高性能APのスペックを生かす高速回線「イッツコム光接続サービス」

Wi-Fi接続デバイスが増えると、インターネット回線の通信帯域が圧迫されます。低スペックな光回線では、業務用APの性能を生かし切れず、Wi-Fi・インターネットに接続できない問題も起こりかねません。

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IPv6 IPoEに標準対応し、時間帯を問わず安定したインターネット接続ができるのも利点です。またイッツコム自前の光回線網を用いた独自回線であるため、他社光回線と併用した冗長構成にも便利に活用できます。

まとめ

Wi-Fiやインターネットに接続できない問題は、接続デバイスやWi-Fiルーターの他に、インターネット回線が原因の場合もあります。再起動やネットワーク設定の手動リセットなどで解決できる場合もありますが、Wi-Fiルーターやインターネット回線のスペック不足が原因の場合、業務用APの増設や光回線のアップグレードを検討しましょう。

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