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防災インタビューVol.10

大地の異変…破局を回避しよう

放送月:2005年1月
公開月:2007年5月

木谷 正道 氏

東京都総務局IT推進室担当部長

東京都のITランキング ~ビリからトップクラスへ~

私は、現在、東京都庁に勤めておりまして、総務局IT推進室の、情報企画担当部長という仕事をしています。ITが専門というわけではありませんが、たまたまこの部署に就き、4年くらい、この道一筋でやっています。

数年前まで都庁はITがとても遅れていました。1998年の政府の情報通信白書によると、47の都道府県の中で、東京都は同率最下位の3つに入っていました。全国でも一番遅れた状態でした。その後、なんとかしなくてはいけないということで、都庁のIT化を進める電子都庁という取り組みを始め、私もそのプロジェクトの中の一員として現在も頑張っていると、そんな感じです。昨年6月に、大阪の摂南大学の調査によれば、東京のITランキングはなんと、三重、島根に次いで3位になることができました。一昨年の11月に、韓国とアメリカの大学の研究所が、国連の後援を受けて、世界の100大都市のランキングの調査をしましたが、東京は第9位に入ることができました。

そのほかに、東京電子自治体共同運営という仕事を始めました。市民の皆さんに身近な行政というのは、区市町村です。都庁はあまり身近ではないので、区市町村のIT革命ができないと、本当にいいサービスができないということで、まずは、区市町村と一緒に電子政府を作り、電子自治体を作るというプロジェクトが、この3年くらい続いていまして、それが劇的に成功しつつあるところです。

ITと防災の接点

大正関東地震では約48%の家屋が倒壊、3つの橋梁が不通となった 馬入橋(JR線)

10年前の1月17日に阪神淡路の大震災が起きましたが、その数年くらい前から、私は東京の直下地震に対して強い関心を持っていました。大きな地震が東京に切迫していることは以前から言われていますが、その時に東京というのは、人口が密集していますし、事業所もたくさんあって、空き地も少ないですから、大変な被害が出るということを、私なりに感じていました。これに対して何とか対策を進めなければいけないと考えていました。10年前の1月17日に神戸で地震が起きた時には、職場のテレビでニュースを見ましたが、最終的に6千4百人も死ぬような大震災になるとは、思ってもいませんでした。しかし、大都会での大地震は、本当に悲惨で、どこの大都市でもあのような大地震が起きるんだということを始めて実感しました。神戸の地震は、私に非常に強い影響を与えています。身代わりになってくれたという感じがあり、これを生かさなければいけないとずっと思ってきました。なかなか仕事で直接防災をやる機会がなかったのですが、ITの仕事をするようになってから、電子都市懇談会の報告が出て、その中で、都民がITを活用する最も重要な分野が防災であるという位置づけがされ、そこで私と防災との接点ができました。最先端のITを駆使しながら、コミュニケーションをしっかり取って、行政も民間も情報を共有しながら、被害を最小限にしていくということで、私の公務としても関わりが出てきたというところです。

NPO法人 東京いのちのポータルサイト

新潟県中越地震 がけ崩れ

現在はいろいろなところで、防災とのつながりができてきていますが、地元の平塚市でも、耐震補強を進めていくために様々な活動を行なっています。東京では、東京いのちのポータルサイトというNPOに所属しています。これは、私のような行政関係の人間をはじめ、内閣府、国土交通省、消防庁、地方自治体の防災課長、NPO、民間企業、商店街など、いろいろな人間が所属して、大震災による破局的な事態をなんとか回避しようとして必死に活動しているとても素敵な団体です。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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