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防災インタビューVol.10

大地の異変…破局を回避しよう

放送月:2005年1月
公開月:2007年5月

木谷 正道 氏

東京都総務局IT推進室担当部長

新潟県 中越地震から学ぶ

平塚防災懇談会

2004年の10月に新潟県で中越地震が起こりました。山間部が多かったので、犠牲者は少なかったのですが、道路などのインフラが大変な被害を受けました。犠牲者が少なかった理由としては、人口密度が低いことや、この地域は豪雪地帯なので家がとても頑丈にできているので、あれだけの被害で済んだというところがあります。

この地震の2か月後に、平塚災害ボランティアの代表の渡辺豪さんが中越に行くことになり、私も同行しました。ちょうどクリスマスだったので仮設住宅で暮らす子どもたちと共に過ごしましたが、とても勉強になりました。この時、愛知県の私立高校生と中学生達が、20数人でボランティアに来ました。地元の子どもたちと雪合戦をやったり、ビンゴゲームをしたりしました。中高生達が、サンタの着ぐるみを着て、おもちゃ屋さんが4トントラックで提供してくれたおもちゃを、仮説住宅の子どもたちに配りました。みんな大きなおもちゃを抱えてうれしそうでした。大地震から2か月が経ち、避難所はほとんどなくなりまして、殆どの被災者は仮設住宅に入っています。仮設住宅からも出て、家が壊れても、そこで自立しようとしている方々も出てきている時期でした。表面的には落ち着いているのですが、慣れ親しんだ家がなくなってしまたり、ご家族が亡くなられたというのは、心の傷が非常に深いものがあって、その辺のケアをどうするのかというのが、これからとても大事だと思いました。

災害の直後は戦場のような感じで、やらなければいけないことがたくさんあるのですが、災害から少し経って、日常生活に戻りつつある時期に、それぞれが自分でもう一度生きていく力を、自分で作っていくのを、どう上手に応援できるのかというところが、ボランティアにとっても、行政にとっても、すごく大事なところではないかと感じました。

タッピングタッチで癒される心

中越に行って、知り合ったセラピストに中川一郎さんという方がいますが、彼が紹介してくれたのは「タッピングタッチ」というものでした。どんなことをやるかというと、基本は、背中のほうに1人の人間が回って、相手の方の肩とか背中を、トントン、トントンと、左右、左右というように、心臓の鼓動と同じくらいの早さで、交互に軽くで叩くというものです。やってみるとわかりますが、とても気持ちいいんです。自然に心がほぐれてきて、体がほぐれてきます。災害後の緊張して張り詰めた心と体をリラックスすることができます。これをボランティアみんなで輪になってやりました。

初めての方同士だとなかなか緊張するものですが、タッピングタッチをしていると自然に話しかけられるような雰囲気になってくるという不思議なものです。まさに「手当て」ということで、手のひらを通して気持ちが伝わってくる感じがします。災害に遭って、心も体も傷ついた方には、そういうのが、とても効果があるということがわかりました。

平塚で進む「防災まちづくり」

平塚で進む防災まちづくり

私が住んでいる平塚は、東京から60キロくらいで、人口が26万人。地理的にもとてもまとまっていて、いい街です。昔から市民活動が比較的盛んだった所ですが、この2年くらいで、「防災まちづくり」が急に進展しました。きっかけの一つは、「東京いのちのポータルサイト」が広めてくれた、阪神淡路の大震災の再現映像でした。この映像を見ると家がぐしゃっとつぶれて、ビルが倒れて崩れていくのが、そのまま再現されていて、「地震というのはこんなにすごいのか」ということ実感できました。平塚ではこの映像が何度も上映されて、PTAやNPOを中心に防災まちづくりがブームになり、1年間に防災講演会が40回、DIGという防災まち歩きが8回行われました。その中の重要なプロジェクトとして耐震補強も考えてきました。

ひらつか防災まちづくりの会 七夕飾り(防災かるた)/子ども防災まち探検

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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