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防災インタビューVol.10

大地の異変…破局を回避しよう

放送月:2005年1月
公開月:2007年6月

木谷 正道 氏

東京都総務局IT推進室担当部長

家庭の中で日ごろからできる防災

家がつぶれないというのは大事なことで、耐震補強が基本ですね。でも、耐震補強だけできていればいいかというと、それでは十分ではありません。たとえば、高い所から物が落ちてきたり、タンスが倒れてきて、頭が割れちゃったりというような被害も出るわけです。そうすると、建物だけではなく、タンスや戸棚とか、そういうものを固定したり、高い所にあった物を下に下ろすということが、とても大事になります。これもいろいろなやり方がありますが、工夫しながらいろいろやっています。L字型の金具で留めるというのがありますが、コンクリートの壁で留められない場合でも、天井がしっかりしている場合には、間に発泡スチロールを入れて隙間をなくすということをやっています。防災グッズなども、新潟中越地震以降、ますます売れ行きがいいようで、たんすの下に敷く道具や、テレビを固定する道具なども販売されています。ずれなければ、何でもいいので、まずは家の中のものが倒れない、落ちない対策を考えてください。

私のうちでは、テレビはガムテープでガチガチにとめています。防災関係者は、日ごろから、防災についていろいろ提案をしているので、自分が地震で落ちてきたもので怪我をしたり、死んでしまったら格好が悪いということで、それぞれ自分で対策をしています。

大地震の時は、大きな石が上に飛び上がってしまうようなこともあります。とにかくテレビだろうがタンスだろうがピアノだろうが、全部動くということを前提にして、倒れないように、飛ばないように、固定をしなければいけません。それから、風呂の水を張っておくこともとても大事です。なぜ大事かというと、火がついたらその水で消さなければいけませんし、水道が壊れても下水道が残っていれば、水洗便所に流せば使えます。いざとなれば飲み水になります。お風呂の水は流さないで、水を換えるときには直前に流すようにして、いつでもそこに水があるようにしておくといいです。まずはご家族を含め、ご自分の命を守るところから始めてください。

結局、皆さんは「自分だけは大丈夫」と思っているわけですね。震災があると、かわいそうな人がたくさん出るけれども、自分の家は大丈夫、自分は大丈夫と思っているのです。ところが、阪神淡路のときにも中越のときにも、みんながそう思っていて、たくさん亡くなりました。南関東直下地震は、昨年12月に国が出した想定では、最悪で1万2000人の方々が亡くなり、建物の全壊・全焼85万棟です。それくらい大変な被害、世界で体験したことがない被害が出ますので、あらゆることをやって、自分の家族と自分の街、もちろん自分自身も守ると。それを真剣に考えなければいけない時期にきています。

緊急防災フォーラム、待ったなしの大地震 耐震補強を進めよう

耐震補強フォーラム 2005.3.19平塚中央公民館

3月19日(土曜日)の2時から4時半まで、平塚の中央公民館で、「緊急防災フォーラム、待ったなしの大地震、耐震補強を進めよう」というイベントをやります。まず生き残り、火を消して、助け合う。家族と平塚の街を、自分達で守ろう、地域ぐるみで守ろう、という趣旨のイベントです。今までも、平塚は比較的防災の意識が高いところですが、そこで更にまたこういったイベントに参加していただいて、防災意識を高めていただきたいと思います。イベントでは、基調講演として、東京大学の目黒公郎先生と国土交通省の住宅局長の山本繁太郎さんによる、耐震補強についての講演もあります。平塚の街で、耐震補強を実際に進めている方々も参加し、平塚でどうやって耐震補強を進めるか、実際に耐震工事をやってみてどうだったのかをお話していただくことになっています。これは平塚市民の方だけが対象ではなく、東京からも横浜からも来て見ていただければと思います。入場料は500円ですので、ぜひみなさん、いらしてください。

防災はいますぐ準備

防災についての話は分かっていただけたと思いますが、すぐに実践しないと地震の被害は軽減することができません。「今日はいいお話をありがとうございました」で終わってしまうと被害は防げません。実際に耐震補強したり、家具を固定したり、水を張ったり、コミュニティ同士で助け合っていく。お互いに助け合うという、そういう動きを、急いで進めなくてはいけないと思います。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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