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防災インタビューVol.25

「次の世代」に伝える耐震と防災の活動

放送月:2007年12月
公開月:2008年7月

小田 順子 氏

東京いのちのポータルサイト理事

大学入学直前マニュアル

「大学入学直前マニュアル」と、それから大学生としての生活をするためのチェックリストを作りました。今後、これをできるだけ多くの若い人や、大学生を持つ親御さんたちに見てもらうためのキャンペーンを展開するつもりです。

このマニュアルは大学生向けの作りになっていまして、まず知っておいてほしいということを、1限現代社会、2限数学Bというような形で、何となく授業風に地震に関する知識をまとめてあります。A4、1枚なのですが、裏を返すと今度はアパート選びのチェックリストとアパート暮らしのチェックリストというのがあって、自己採点して100点満点で何点取れたかというようなリスト形式になっています。実際これを手にしてマニュアルをちゃんと読んで、チェックリストでちゃんとチェックし、弱いところは補強していってほしいと思っています。なるべく学生さんが大学入試の延長のような気分で読めるようにまとめてあるので、できる限り1人でも多くの人に見てもらいたいと思っています。

このマニュアルでは、若い人が興味を持ってくれるように所々イラストをちりばめています。実はこれは防災の活動をされているNPOの「プラス・アーツ」が作成した「地震いつもノート」の中の魅力的なイラストを、許可を頂いて使わせてもらっています。例えば1限の現代社会では、阪神淡路大震災の本当の教訓ということで前にお話ししましたけれども、20歳から24歳の大学生と思われる若い方の死者が多かったというところのデータを示してあります。それから2限の数学としては確率の問題です。地震の発生確率とジャンボ宝くじの確率などを書いてあります。3限は地学です。今度は地盤の強さのお話です。例えば震度幾つとか、建物の耐震性が幾つとか言いますけれども、地盤が弱ければ、やはり揺れやすくなって家も壊れやすくなるということです。ですから住む家だけではなく住む場所にも、ちょっと注意しなければいけないということを伝えたいと思いました。

東京いのちのポータルサイトのホームページに、このマニュアルとチェックリスト本体が載せてありますので、誰でもダウンロードできますので、ぜひ見ていただきたいと思います。

第1回 日本耐震グランプリ

日本耐震グランプリ

先日、「第1回日本耐震グランプリ」というイベントをやりました。これは当然、日本初の試みだと思います。建物の耐震化、家具の転倒防止が、私たちは最も大事な地震対策だと思っていますので、「建物を地震に強くしたり、家具を固定したりして、建物の中を安全にするために、こんな活動を私たちはしています」ということを、団体や企業や各個人で自慢大会をしましょうというのが、この耐震グランプリなのです。そういう活動をしている方に応募していただいて、その中でグランプリを1団体決定します。そのグランプリに選ばれた団体には、賞金30万円と内閣総理大臣賞がもらえるというイベントでした。

受賞されたのは「NPO法人 平塚暮らしと耐震協議会」というところの「市民が主導する平塚の耐震補強」という活動でした。この活動では、市民が画期的な耐震補強の工法を開発してしまったということです。行政が何かをやってくれるのを待つのではなく、こちらから平塚市に働き掛けて、耐震改修の助成制度も創設してしまいました。私たち一般市民が耐震補強するとなると、お金がどれくらい掛かるのか、お金を掛けても本当に効果があるのか、というようないろいろな心配が出てきます。平塚ではその辺のところを全部ホームページで公開しています。実際に工事をされた方の感想を載せたり、クレームであっても名指しで「ここの工務店のここがよくなかった」というところまで公開しています。そうすると安心できますし、工事をするほうの業者さんも、そういうことが公開されてしまうとなると、責任を持ってしっかりやらなければいけないというふうになっていきますので、相乗効果で、この活動がどんどん活発になってきているのです。ですから、耐震補強の実績の件数自体も3年で100件という形です。なかなか進まない各地の状況を見ると、これはかなり大きな功績を残しているということで、見事、内閣総理大臣賞に輝きました。

日本耐震グランプリ 授賞式

地名で分かる地盤の弱さ

名古屋大学大学院の福和先生は非常にお話の面白い先生で、お話を聞いていると、なるほどと思うことが多いです。例えば地盤が強いか弱いかというのを、どの地域が強いとか、どの地域が弱いとかっていうのは、なかなか覚えられないです。東京の地図しかなければ、東京ではない方は自分の所がどうなのか分かりません。しかし、その辺のところが分かる基本を福和先生は教えてくださいました。

自分が住んでいる所の地名にさんずいが付いているとか、谷とか窪とか、田、橋などの水辺に関係のある文字が使われている地域は、地盤が弱い可能性があるそうです。それを考えると、ご自分がお住まいの住所が強いか弱いかというのが分かるようになっています。特に電車の近く、駅の近くのマンション、アパートに住むと便利ですよね。高い値段で売れたりしています。でも昔、電車というのは、すべて川沿い、海沿いを走っていたということで、その名残で、例えば東京の中央線の駅名は、田や橋が付く名前がずらっと並んでいます。ですから、その辺は実は全部地盤が弱い可能性があるということです。駅から近ければ便利かもしれないけれども、逆に地盤が弱い可能性がかなり高いと福和先生はおっしゃっていました。それを伝えたくて、このマニュアルにも地盤の話を入れてあります。

あとは例えば日本史です。時代の変わり目、変わり目に、実は地震が起こっていたりとか、あるいは地震がきっかけで世の中が大きく変わっていったりという歴史上の事実なども書いてあります。地震を通して歴史を見ていくと、もしかしたら入試のときの暗記に役立つかもしれないです。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。