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防災インタビューVol.32

防災を大いに語り、大いに考えよう!

放送月:2008年7月
公開月:2009年2月

上原 美都男 氏

横浜市危機管理監

プロフィール

横浜市防犯まるごとネットワーク

私は2年前から横浜市の危機管理監をやっています上原美都男です。2008年の4月から安全管理局長も兼務しています。私の仕事は横浜市全体の危機を管理するという仕事です。危機というのは災害、大規模な事故だとか 、テロ事件とか、国民保護計画事案だとか新型インフルエンザとか、集団食中毒とか、危機と呼ばれるものはすべてを担当することになっています。

いつも緊張が解けない職務で、24時間365日警戒心を解くことができません。何か起こった時には、すぐ呼び出される体制になっており、市役所まで歩いて30分以内に住むことを義務付けられていまして、今、中区に住んでいます。本当は青葉区に住みたいのですが。歩いて30分では横浜の市役所に行けませんので、残念ながら住むことはできないわけです。

犯罪と災害

この仕事を引き受ける前は、国の公務員として33年間、警察関係の仕事をしてまいりました。2年前に警察庁を退官いたしまして、横浜市の初代の危機管理監になったわけです。これまでは警察が長くて、主として悪い人間が相手で、悪い人間を捜して懲らしめるというのが本業でした。ですから、そういう立場から防災を考えてみたいという動機で、今回横浜市の危機管理監をお引き受けしたということです。自然災害は、これを捜して懲らしめるというわけにはいきませんが、自然災害はある意味犯罪と似ているところがあります。誰か知らない悪い人がいきなり自宅に押し入ってくるのを侵入強盗といいます。このような侵入強盗に遭ったり、あるいは歩道を歩いていたらいきなり後ろから車がぶつかってきて交通死亡事故に遭ったりすることがあるわけですが、そのようなことに出合うことと災害というのは似ていると思っています。ですから自分を侵入強盗からどうやって守るのか、あるいは交通事故に遭わないようにするにはどうしたらいいか、こういう観点から防災というのを考えてみたいと思っている次第であります。いずれにしましても、共通項として自然災害も侵入強盗も交通死亡事故も、自分の命は自分で守るしかないということが言えようかと思います。

災害など危機に備える

自宅を守る7つの方法

ちょっと防災とは離れますが、どうやって自分の家を守るか、守ったらいいのかという話をします。7つほどありますが1つ目は、いつでも自宅のドアや窓に鍵をかけておくということです。すると、なかなか外から自由に入って来られなくなります。2つ目は、それでも窓ガラスを破って入ってくる強盗がいますので、なるべく割れにくい二重ガラスにするとか網入りガラスにしておくということが重要です。3つ目はそれでもドアとか窓がハンマーなどで破られることがありますので、そのときは警報が鳴るように警報機をつけておくというのが大事です。4点目は家の周りに夜遅く、誰かが近づいてきたら、明かりが自然につくようにするセンサーライトというのがありますが、これも付けるといいでしょう。泥棒というのは、一番苦手なのは音と明かりです。人に見られるのをとても嫌がるという性格があります。5点目は、警報が鳴ったらすぐガードマンを呼んでくれるというホームセキュリティー契約というのがありますので、これに加入するのも1つの手です。それでも侵入者が入って来てしまうことがあります。これは最後の砦ですが、お勧めしたい6つ目は侵入者を撃退できるように、自分の寝ている枕元に金属バットでも1本置いておいていただければいいと思います。そして、最後に7つ目として、それで賊がうまく退散したら、ようやく110番をかけて警察を呼んでもらうと、こういうことになるのです。

このことから何が言えるかといいますと、自分の命は自分で守るということが防犯対策の原点なのだということです。「何かあったら警察を呼べばいいんだ」と思っていても、呼んだときにはもう遅すぎるということが多いですから、自分の命は自分で守ることが、一番大事なことだと思います。

横浜市洪水ハザードマップ

防犯から防災へ

強盗からの侵入防犯対策についてお話しましたが、これを災害に適用すれば防災になるわけです。まず言えることは、地震に強い家に住むことです。これはあたかも泥棒に入られないように鍵のかかった頑丈な家に住むのと同じ意味です。それも耐震強度が1981年基準以後の家に住むことだと思いますね。阪神大震災もこの基準以前の家がほとんど崩壊しているという事実から言いますと、一番大事なことです。次に雨と風に強い家に住むことも必要だと思いますね。ぜひ横浜市が作っています洪水ハザードマップとか、神奈川県が指定している崖崩れ危険地域、この辺りをうまく避けることだろうと思います。要は自分の安全について他人に頼らないこと。いざというときには誰かが助けてくれるんだと思っていると、実際は誰も助けてくれないことが多いものです。ですから自分の命は自分で守るんだという決意といいますか、覚悟というのが災害対応にはまず必要だと思っています。

人的災害から身を守る

自然災害以外の人的災害からどう身を守るかということですが、これは自然災害にも適応できるアイディアですのでお話ししたいと思います。まず交通事故から身を守るには、車道を歩かないようにして、横断歩道が青信号でも左右をよく確認してから渡ることです。最近、青信号で横断歩道を渡っている人を見ると、よく携帯電話をかけながら歩いている人がいますが、これは一番危ないことだと思います。赤信号でも車がそのまま突っ込んでくることが多いですから、ぜひ気を付けてほしいものです。それから路上強盗。歩いているときに強盗に遭うこともあります。これに遭わないようにするために一番いいのは、暗い夜道を1人で歩かないことです。誰も分かっていることですが、歩かざるを得ないこともあります。そのときは走ったほうがいいです。歩くから、すきができるんです。走っている人を襲う人はいません。歩いているから襲われるのです。

それから心掛けとしては、夜遅くまで酔っぱらって繁華街を遊び回らないことです。酔っぱらうと心にすきができる、すきができるとそこを突かれるというのは剣道と一緒です。併せて言いますと、雑踏の中に身を置く時間を極力少なくすることです。なぜかと申しますと、うかうかしていますと人混みの中で押し倒し事故というのが結構あるんです。兵庫県の明石市で花火のときにもありましたが、このような群集力は1人の力では抵抗のしようがありません。ですから外出時にはくれぐれも周りに気を付けて、行動することが大事だと思います。また上から何が落ちてくるかも分かりません。それから最後に家の中ですが、安全な家に住んでいれば安全なのですが、火に最も注意してほしいと思います。たばこ、こんろ、ストーブ、この3つの火によく注意することだと思います。うとうとしていて目が覚めたら周りが全部火の海だったということが実際ありますので気を付けてください。横浜市内でも年間600件の住宅火災があって、昨年1年間で34人が亡くなっているということから言いますと、かなり確率は高いかもしれません。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。