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防災インタビューVol.50

住宅の耐震補強について ~新宿区の耐震補強制度から学ぶ~

放送月:2010年1月
公開月:2010年8月

押切 等 氏

新宿区耐震補強推進協議会事務局長

今、自分自身でできることを

協議会でも、災害に対する自助を進めて行く中で、耐震化啓発活動、各種のPRなどをしていますが「お金があるからできる。お金がないからできない」というような、いわゆるオール・オア・ナッシングになってしまっています。「やるか、やらないか」ではなくて、耐震診断は無料で受けられるので、まずは受けて、今できる対策をやりましょう。例えば寝室の位置を動かしてみたり、家具の配置を見直してみたり、そういった部分を含めて、何かしらやってみることが大切です。ただ黙って首都直下地震、マグニチュード7クラスの地震が来るのを待つということではなく、何かしらできる対策をやっていくということが大事だと考えています。
耐震補強をするということは非常に大事ですが、まず、その前に危なくない所で寝る、そういうことでも随分違います。また、もし家の中で余っている部屋があれば、そこには全く家具などを置かないで、そこを家庭の中で非難場所にするという方法もありますし、いろいろなお宅の事情によってとれる対策というのはあると思います。私たちは、そういったものをできれば幅広く、より深く伝えていきたいと考えています。そういう意味で、行政にすべてを委ねるのではなく、やはりその地域地域の実情を知った我々のような協議会が、住民の方々の窓口になることが大事だと思っています。

できる範囲で危険を排除する

地震に備えるには、耐震補強と同時に今置かれている生活環境を分析するということも大事です。例えば、寝ている方向に対して家具が垂直に立っていたとしたら、明らかに地震の際に転倒する可能性が高いわけです。そういった危険性をできるだけ排除していくような暮らし方ができないかを、まず考えてみることが大事です。そのためにも、今住んでいる家の間取りや家具の配置などを書き出してみるというのが、1つはその対策を考える一歩になるのではないかと思います。
また耐震に関しては、今いろいろなグッズが売られていますが、それらを使わなくても簡単にできるものもあります。例えば、背の高いタンスなどの家具は、ちょっと手前を引き上げて、そこに新聞紙を丸めたものを詰めて、ちょっと角度をつけることによっても転倒しにくくなります。また牛乳パックの上下を切り取って、四角柱の1辺を切り開き折り畳んで三角柱にして、段ボールに詰め込んだものを作り、これをタンスと天井の間に詰めると、非常に有効な家具転倒防止器具になります。よく、家具と天井の間にかませるツッパリ形式のものもありますが、これだと天井を突き破ってしまう可能性もありますが、段ボールと牛乳パックの場合は、もともと紙なので柔らかいですが、ある程度衝撃を吸収しますので、これも有効です。作るのは時間がかかるかもしれませんが、身の回りにある材料で、そういった対策をとることもできます。

信頼できる業者を選定するために

耐震補強を実際にするに当たって、信頼できる業者を探すことはとても大切です。周りの知り合いや親戚で耐震補強をやられた経験がないかどうか、経験談を聞くということもひとつですし、あとは皆さんが住んでいる地域に、我々のような耐震補強推進協議会があれば、そこにぜひ問い合わせしていただければと思います。このような協議会がない場合には、特定の業者を紹介するというのはなかなか難しいかもしれませんが、行政に声を掛けてみれば、場合によっては業者紹介まではいかなくても、それに近いアドバイスはもらえる場合もあるかもしれません。あとは建築士事務所協会や建築士会、または設計事務所の団体、建築士の団体、建設業団体などもありますので、そういったところにも窓口はあるかと思われますので、遠慮なく問い合わせてみるのもひとつかと思います。
各業者や工務店などによって手法も経験も違いますし、工務店、業者でも得手、不得手がいろいろありますので、なかなか客観的な情報として聞き出すのは非常に難しいと思います。そこで第三者の団体があれば一番いいと思われますので、我々のような協議会が全国各地にできることを心から願っています。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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