1. ホーム
  2. 東急沿線の地域情報
  3. 安心・安全情報
  4. 防災インタビュー
  5. まちづくりと建築土木
  6. マンションから防災意識を高める ~災害時のエレベーター救出を踏まえた防災コミュニティの設立~
  1. ホーム
  2. 東急沿線の地域情報
  3. 安心・安全情報

防災インタビューVol.90

マンションから防災意識を高める ~災害時のエレベーター救出を踏まえた防災コミュニティの設立~

放送月:2013年5月
公開月:2013年10月

岩本 由起子 氏

i-tec24代表取締役

エレベーター救出訓練

私たちの「防災コミュニティ」の中では、災害時のエレベーターの閉じ込め救出訓練も、ひとつのうたい文句にして防災活動を啓蒙しています。大地震などの大災害の際には広範囲でエレベーターが同時に一斉にストップしてしまいます。この時にエレベーターに閉じ込められる可能性も出てきます。今回、東日本大震災で東京都の中では65件の閉じ込めがありました。今後、首都直下型地震の際にも、計算すると閉じ込めが7千件を超えるというような予想がされています。このような時に、私たちエレベーターメンテナンス会社の技術者自身も被災する可能性がありますし、なおかつ道路および通信のインフラがまひしてしまったり、燃料がなく動きがとれないという悪条件が重なってしまいますので、なかなか救出にいけない状況が出てきます。そのような時に、マンションの住民やビルを管理している人たちが協力して、エレベーター内に閉じ込められた人を救出することができたら、それに越したことはありませんし、自らの判断と技術で救出が可能であれば、1人でも多くの方の命を助けることができるのではないかと考えています。そのため、このようなフォーラムや救出訓練を推奨し、実施しています。

ただ、閉じ込め救出は1人ではできないので、複数の方たちに関わっていただかなくてはいけませんし、やはりチームになって救出をしていただく必要があります。私どもが提供する訓練では、まずエレベーターの仕組みや注意点などを30分間ぐらいお話しさせていただきます。次にエレベーターを実際に動かしながら実地訓練を1時間ほど行います。その次に、皆さんが思っている不安な部分についての質疑応答を30分間ほど行い、全体で約2時間ぐらいの予定で進めていきます。エレベーターもビルによりそれぞれで、環境も機種もメーカーも違い、鍵の置き場所、分電盤の位置、機械室の状況、制御盤の電源の切り方など、それぞれが違いますので、そういうことをマニュアルにして、受講する方にお渡しするようにしています。

エレベーターに閉じ込められたら

エレベーターに乗っているときに大きな揺れを感じたら、まずエレベーターの操作盤の全ての階のボタンを押してください。そして、どこかに止まって扉が開いたら、乗り場へ脱出する、これがまず第一です。もし動かなくなってしまったら、扉の「開く」のボタンを押してみてください。それでも開かなかったら、今度はインターホンで外との連絡を取ってください。インターホンで連絡すると、管理室や警備室、保守会社などにつながりますが、どこにつながるかは、そのビルによって違いますので、住民、管理人共に事前に確認をしておく必要があります。このようにしてインターホンで連絡をしたら、救出を待ってください。そこで無理に外に出ようとすると、転落をしたりする危険がありますので、静かに待つしかありません。

基本的に新しいエレベーターは、大きな地震の際には最寄り階に止まるようなシステムにはなっているのですが、そのシステムが作動しない場合もありますし、故障することもあります。また、どこかで安全に稼動する機能が遮断されると、安全を保つためにエレベーターを止めるような作動が起こる場合もあります。エレベーターに閉じ込められた場合は、よく映画とかで、天井から脱出したり救出してくれるというのがありますが、下手に上に出ても危険ですし、天井には蛍光灯もついていますし、外から鍵が掛かっていますので、あれは映画の中だけの話だと知っておいてください。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。