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防災インタビューVol.90

マンションから防災意識を高める ~災害時のエレベーター救出を踏まえた防災コミュニティの設立~

放送月:2013年5月
公開月:2013年10月

岩本 由起子 氏

i-tec24代表取締役

エレベーターの防災対策

大きな地震が起こると必ずエレベーターは止まってしまったりするのですが、特に東日本大震災の時には首都圏でもさまざまな被害が発生しました。縦の交通手段としてエレベーターは欠かせないものであり、特に高層ビルでは上階の人たちが、エレベーターが動かず下りてくることができなくなって、いろいろな不便な状況が発生してしまったのですが、災害時においては安全確保の観点から、まず安全確認ができるまではエレベーターを使用しない、ということが重要です。また、私たちが利用するエレベーターは災害時にはどうなるか、ということを事前によく知っておく必要があります。そして、事前にできる事を準備しておくことが、まず防災対策の基本です。

そのためにも、まずは「エレベーターの仕組みを知る」ということが、とても大切です。普段使用しているエレベーターにはさまざまな装置が設置されていますので、まずそれを事前に知っておくことです。これは、インターネットやエレベーター会社に事前に問い合わせて、情報を得ておくことが重要です。私どもの会社でもお答えするようにしているので、問い合わせていただければと思います。次に重要なのは、地震および停電対策です。事前に地震や停電の対策をすることによって、安全の確保や早期復旧が可能になります。地震の時の安全対策として、最寄り階に止まったり、バッテリーでエレベーターを動かしたりというような、さまざまな対策があるのですが、それがきちんと実施されているかどうかを事前に確認することが大切です。対策には費用も掛かりますし、古いエレベーターの場合は、このような安全装置がない場合もありますので、特に気を付けてほしいと思います。

もう一つは緊急時のエレベーターの閉じ込め救出訓練です。これは私どもでやっているのですが、災害時にエレベーターに閉じ込められて、保守会社や救急隊にも連絡がつかない、そのような、いざというときにはコミュニティーの力で救出してほしいということで、訓練を実施しています。エレベーターから救出する場合には、知識と道具も必要になりますし、専門的な訓練も必要です。この三つがそろわないと大変危険なので、実施するにはまずはフォーラム、研究会に参加していただきたいと思います。特に家族が閉じ込められたと考えると、とても不安になると思いますので、ぜひ知ってもらい、防災対策を立てていただきたいと思っています。

女子会から防災対策へ

私は現在、「和みの会」という女子会に入っています。「世界で戦うグローバル女子」というキャッチフレーズで、日本人でありながら世界に飛び出して行って、経営をしたり活躍をしたりという女性たちを応援するために私の友人が立ち上げまして、たまたま私も台湾にいたので、お手伝いをさせていただくことになりました。2013年3月には「和み国際交流会」を台湾で開催し、日本も含めアジアを中心に世界各国から、戦っている女性たちがたくさん集まりました。総勢45名の女性経営者たちが一堂に会し、これに台湾の女性企業家や台湾の会社の経営者も参加して交流を持ちました。私も学生なので、大学から応援を頂いて、学生たちの育成のために日本、台湾でスピーチコンテストを行って、日本から優秀者を台湾に招待したり、台湾の優秀者を日本に招待するという学生の交流もサポートしました。

この女子会の特色は「自分のことは自分でやるぞ」という女性が多いことです。自分自身がやらなければ人は助けてくれないし、逆にそういう頑張っている人を応援したいという思いもあって、応援したり応援してもらったりと、とても上手にコミュニケーションが取れている会だと思います。異業種の経営者たちの集まりなので、この会での交流からビジネスチャンスが生まれていることもたくさんあって、ベトナムのお酒を輸入して日本で発信したり、私がいる台湾でのネットワークを皆に使ってもらったり、私がベトナムに行くときはベトナムのネットワークを使わせてもらったりと、それぞれの国でのネットワークをそれぞれが自由自在に活用しているというのが私たちの会の特徴でもあります。

この女子会の活動における考え方と防災に対する考え方は同じだということが、台湾での会を主催して思いました。それというのは、まず自分で何かを始めてみると、周りの人が助けてくれるし、それが大きな力になって、活動が成功に至るということです。防災も自分のことは自分で守ることが一番大切なことで、自分がやらなければ誰も周りの人は助けてくれない、という考え方が同じなのかと思います。特に、この女子会に参加しているような活発な女性たちに、防災の分野でも活躍をしてもらいたいと思っています。台湾でも防災の啓蒙活動をしようという話が出ているので、ぜひコラボレーションしたいと思っています。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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