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防災インタビューVol.160

経験して、想像して、楽しむ 地震への備え

放送月:2019年1月
公開月:2019年7月

上園智美 氏

日本ミクニヤ株式会社
防災部

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

プロフィール

私は、現在日本ミクニヤ株式会社で働いていますが、2014年から名古屋大学の減災連携研究センターに出向して受託研究員としても研究をするとともに、一般社団法人福祉防災コミュニティ協会の事務局もさせていただいています。

日本ミクニヤは建設コンサルタントという業種になるのですが、道路や橋などの社会インフラサービスに関する困り事を解決する会社です。私は、自治体が防災について計画を立てたり防災訓練をしたりする際に、一緒に計画を立てたり、実施するときに運営に関するお手伝いをしたり、取りまとめの報告書を作ったりしています。大学の研究員としては、防災教育、減災教育を通して、いろいろな人に災害に備えてもらうためにはどうしたらいいかということを、先生達と一緒に研究させていただいています。福祉防災コミュニティ協会の事務局としては、福祉施設の皆さんが災害が起きたときに困らないように、福祉防災計画を作るお手伝いをしています。

防災に必要な3つのもの ~「経験」「想像力」「楽しむこと」~

私は、川崎市に住んでいるので、川崎市周辺の防災教育にも関わっています。先日は小学校で4年生の授業を1時間担当させていただいて、防災のために家の中でどんなことをしたらいいのかということについて子どもたちと話しました。この防災教育については、どういうふうに伝えればどういう行動につながるかということがありますので、伝え方はとても大事だと思っています。防災教育の時間に話をさせてもらうときには、必ず「防災に必要な3つのもの」について話をさせていただいています。

まず必要なのが「経験」です。分かっていても、普段やったことがないことは災害の際に実際にやることはなかなかできないと思っています。ですので、まずは経験することが大切です。次に大切なことは「想像力」です。やったことがないからできないというと、そこで全てが終わってしまうので、分からないで終わらせるのではなく、想像力で補填していくことも大切です。もうひとつは、「楽しむ」ということも大事だと思っています。災害はいつ起こるか分かりませんし、災害が起きると本当に大変なことになるので、防災は続けていくことが大事です。しかし、つらいことはなかなか続けるのが大変なので、楽しくないと続かないなというふうに思っています。防災を続ける秘訣は、まず楽しむことだと思います。授業の際には、この3つのことをまずお話ししています。

私は、出身が熊本県ですが、熊本地震で両親や家族、知り合い、友人たち、みんなが被災しました。その時に、被災した生まれ育ったまちに行って、みんなの苦しい思いを聞いてきましたが、その話を聞いてさらにこの3つのことは大事だと実感しました。

ある避難所で聞いた話ですが、「おむつが欲しい」という要請があった際には、おむつだけを持って行ってしまいがちなのですが、実際には、おむつがいるということはおしり拭きやおむつを捨てるためのビニール袋も必要なのです。そのような想像力を働かせることができれば、もっといい支援ができると思います。そういう事例も伝えながら、「じゃあ、どういうふうにしたらいいかを一緒に考えてみましょう」というようなこともしています。これも、経験していないと想像できないということではなく、普段子育てをしていれば、おむつがいるならばこれもいるよねということはなんとなく分かります。ですので、普段の生活の中でいろいろな人と関わっていくことで、想像力を豊かに育てていくことはできるのではないかと思っています。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。