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防災インタビューVol.160

経験して、想像して、楽しむ 地震への備え

放送月:2019年1月
公開月:2019年7月

上園智美 氏

日本ミクニヤ株式会社
防災部

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

非常持ち出し品に「安心」を

熊本地震の後に熊本に帰って、被災された方たちといろいろな話をしましたが、特に小さい子どもたちにとっては本当に恐ろしい経験で、地震の後に怖くて大人から離れられなくなってしまった子どもがトイレまで付いてきてしまったりということもありました。子どもたちは自分では備えることができないので、災害が起こった際にも、大人たちが子どもたちの安心のために役立つ物を何か備えておいてあげることも大事だと感じました。

災害が起こると皆さん、特に気にされて非常持ち出し品の備えを確認されると思いますが、この中味については、自治体などが備えておくべき物の一覧を出していますので、それを見て備えをされている方も多いと思います。しかしながら、この一覧はみんなにとって必要な物が載っているということですので、自分にだけに必要な物というのも必ずあると思います。私でしたら目が悪いので、眼鏡は絶対に必要ですので、予備の眼鏡をこの中に入れています。このように皆さんそれぞれに必要な物は、その人にしか分からないので、自分に必要な物を必ず入れておいてほしいと思います。それに加えて、「これがあるとちょっと安心できる」という物も入れておいていただければと思います。例えば札幌にいる友人は、北海道地震で停電があった際に、アーティストのペンライトがあったので、それをつけていると心が落ち着いたと言っていました。ペンライトなので明るすぎず、さらに大好きなアーティストの物なのでほっとできたと言っていました。このように、普段使っている物でも災害の際に役立つ物もありますし、さらに心を落ち着かせる物にもなるので、そういう物を備えていただければと思います。特に子どものためには、大好きなおもちゃやぬいぐるみがあると安心できますし、大人にも、これがあると安心するという物を用意しておいていただきたいと思います。先ほどの眼鏡の話もそうですが、コンタクトレンズの方は予備も必要ですが、地震の際には埃が舞っていてなかなか目を洗うこともできないので、予備のコンタクトレンズの他に、眼鏡も用意しておいてほしいと思います。このように、実際に自分たちにとって何が必要かを考えて、準備しておくことがとても大切です。

家族との安否確認の方法

熊本地震が起こった時に、私は川崎にいて、すぐに熊本にいる家族にメールしたのですが返信が来ず、わが家はかなり古い家なので、この地震でもしかしたら家がつぶれて両親とも亡くなってしまったのではないかと想像して心配していました。もともと連絡をどういうふうに取るかということについては話し合いをしていたのですが、やはり両親も混乱していますのでなかなか連絡がつかず、ようやく連絡がついたのが地震発生後1時間くらいたってからでした。それも両親と直接連絡が取れたわけではなく、近所の方に両親と連絡が取れないということをメールしたら確認しに行ってくれて、両親は大丈夫だったと教えてくれました。両親がその間何をしていたかというと、近所の人たちの安否確認をしていました。

大きな地震が起こった時などはそれぞれ皆さん、安否確認をすると思いますが、まず最初に家族にメールやLINE、SNSなどを使って安否を教えることをしてもらえればと思います。通話はつながらなくなるので、事前にLINEにするのか災害用伝言ダイヤルを使うのか、どんな方法で連絡し合うのかをまず決めておくといいかと思います。また、公衆電話の場所なども事前に確認したり、小銭やテレホンカードも用意しておくと役に立ちます。以前に小学校で話を聞いてびっくりしたのですが、最近の子どもたちは公衆電話の使い方を知らないようなので、子どもと一緒に公衆電話を使ってみるということもぜひやってみてください。もうひとつ、最近では携帯に連絡先を入れている方も多いので、なかなか電話番号を覚えていないようですが、大事な人の番号はぜひメモをして財布や名刺入れに入れておくことや、覚えておくことも必要です。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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