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防災インタビューVol.198

シティコン海底山脈と防災

放送月:2022年3月
公開月:2022年6月

原 香織 氏

シティコン海底山脈研究会 事務局長
株式会社土屋 災害対策アドバイザー

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

「シティコン海底山脈」と資源循環

父親がこの研究開発を始めた当時は、石炭灰、産業廃棄物などを使って、人工海底山脈を作ることを考えており、いらなくなったものをただ自然の中に捨てるのではなく、環境を汚さずに資源としてうまく活用するためのブロックを開発して人工海底山脈に使うということをしていました。その後は、山の石など、自然のものを使ってこの海底山脈を作るようになり、自分が思っていたものとは違う流れになっているのですが、現在は「シティコン」と言って、都市のコンクリート構造物を資源と考えて、老朽化したこれらのコンクリート構造物をうまくブロックとして使って人工海底山脈に使っていこうという観点で、資源循環を考えてやっています。

がれきを再利用する「シティコン海底山脈」

人工海底山脈を作るために、都市のコンクリート構造物を資源として使おうと思ったのが、この「シティコン海底山脈」なのですが、この建設と防災が深いところでつながっているのです。どこで防災とつながってくるかというと、首都直下地震や南海トラフという大きな地震が発生すると、首都直下地震で6400万トン、南海トラフで16000万トンぐらいのコンクリートのがれきが出てくることが想定されています。その際には、そのコンクリートのがれきを早く処理しないと復興がなかなか進まないという事態が発生しますが、このコンクリート構造物を都市の資源として、海で利用し人工海底山脈に使えれば、都市の復興もかなうし、食糧の増産もでき、CO2を減らしてブルーカーボン効果も期待されます。私たちは、2016年からずっとそれを目指して、シティコン海底山脈研究会でも活動をしてきたのですが、これまでは、国や東京都にその方法を伝えてもなかなか進んできませんでした。それが今年、2022年になってから、内閣府で環境副大臣をしている務台俊介議員と話をする機会があり、この活動に強く賛同していただき、今まで全く国の方で動く気配がなかったところが、今勉強会という形で始まろうとしています。私たちも現在かなりワクワクして、この後の発展に期待しているところです。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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