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コンビニや駅構内で鍵の受け渡しができるIoTキーボックスとは?

都心のコンビニや駅構内を中心に設置されているIoTキーボックスは、無人で比較的安全に鍵の受け渡しができるサービスです。民泊事業者や不動産管理会社だけでなく、個人でも便利に活用できます。

ただし、サービスを利用する際の注意点もあり、ニーズによってはスマートロックの活用が適している場合もあります。そこで本記事では、IoTキーボックスのメリットや活用シーン、注意点について解説します。

コンビニで鍵の受け渡しができるIoTキーボックスとは?

IoTキーボックスとは、民泊のゲストや家族・友人などに無人で鍵を受け渡せるサービスです。あらかじめ専用のキーホルダーを取り付けた鍵をキーボックス内に預け、専用のアプリやWebページを通じて、相手のメールアドレスや携帯電話番号を入力し、鍵の受け取り・返却のためのアクセス権を付与します。

IoTキーボックスは、都心のコンビニや駅構内を中心に設置が拡大しており、安全で利便性の高い鍵の受け渡し手段として活用されています。

コンビニなどに設置されたIoTキーボックスのメリット

IoTキーボックスは、物理的な鍵を無人かつ比較的安全に受け渡したい方にとって便利なサービスです。また、鍵の所在確認などをリモートで行えるようになり、鍵管理を効率化できることもメリットです。

鍵の受け渡しを無人化できる

コンビニや駅構内に設置されたIoTキーボックスを利用するメリットの一つは、生活動線上のアクセスしやすい場所で、鍵の受け渡しを無人化できることです。設置場所によっては、24時間365日いつでも鍵の出し入れが可能です。

管理物件や自宅などの鍵をあらかじめキーボックス内に保管し、アクセス権を付与した相手が都合のよいタイミングで取り出したり返却したりできます。鍵の受け渡しのために現地で待ち合わせる必要がなく、スケジュール調整の手間が省けます。鍵の持ち主も利用者も、受け渡しの煩わしさから解放されます。

鍵管理をリモートで効率化できる

鍵管理を効率化できることも、IoTキーボックスのメリットです。市販のキーボックスでも鍵の受け渡しを無人化できますが、誰がいつ鍵を取り出したかを把握するのは容易ではありません。

IoTキーボックスであれば、鍵の取り出し履歴が専用のアプリやWebページにリアルタイムで反映されます。鍵の受領時・返却時にメール通知を受けることも可能です。キーボックス内に鍵が入っているか、どの鍵を誰がいつ取り出したかを遠隔で把握できるため、民泊運営などの業務効率化にも役立ちます。

鍵の無人受け渡しのリスクを軽減できる

鍵の無人受け渡しのセキュリティを強化できることも、IoTキーボックスを利用するメリットです。管理物件や自宅のドア近くに市販のキーボックスを設置すると、キーボックス自体が破壊されるなど、防犯上のリスクがあります。

IoTキーボックスは、コンビニや駅構内など人通りの多い場所に設置されるため、不正な鍵の取り出しを抑止できます。さらに、鍵の受領時には動画通話や画像認証による本人確認が可能で、なりすましを防ぐセキュリティ機能も利用できます。これにより、遠隔でも安全に鍵の受け渡しができます。

IoTキーボックスの活用シーン

IoTキーボックスは、民泊のゲストを迎える際や、管理物件の内見・内装工事の際などに便利なサービスです。

また、民泊事業者や不動産管理会社だけでなく、個人でも利用できます。家族や家事代行業者との鍵の受け渡しにも役立ちます。

民泊ゲストとの鍵の無人受け渡し

インバウンド客数の増加が続く中、宿泊需要の高まりに対応する手段として、既存の不動産を活用できる民泊が注目されています。コンビニや駅構内に設置されたIoTキーボックスは、民泊の鍵の受け渡し手段として便利に活用できます。

民泊のゲストは、必ずしも予定通りの時間に到着するとは限りません。チェックイン時にゲストと対面できなくても、物件近隣のIoTキーボックスに鍵を保管しておけば、専用アプリからアクセス権を付与することで鍵を受け渡せます。また、清掃業者などが一時的に物件に出入りする際にも、無人で鍵の受け渡しが可能です。物件の所有者が遠方にいても、リモートで効率的な民泊運営が実現できます。

管理物件の内見や内装工事に伴う鍵の無人受け渡し

不動産業者が管理物件の内見や内装工事を行う際にも、物件近隣のIoTキーボックスは役立ちます。市販のキーボックスを物件敷地内に設置して鍵を受け渡す方法もありますが、不正入室を防ぐためには暗証番号の定期的な変更が必要になるなど、管理の手間や防犯上の懸念があります。管理物件が増えるほど、個別の管理が難しくなる可能性もあります。

IoTキーボックスを活用すれば、営業担当者や施工業者に対し、無人で安全に鍵を受け渡せます。鍵の出し入れ状況はリアルタイムで確認でき、現地作業の開始・終了や鍵の所在を遠隔で管理できるため、業務の効率化につながります。

家族や家事代行業者などとの鍵の無人受け渡し

IoTキーボックスは、事業用途だけでなく、家族や知人との鍵の受け渡しにも活用できます。ポストに鍵を入れるなど防犯上リスクのある方法を避け、所有者が不在時でも安全に子どもに自宅の鍵を渡したり、友人に車の鍵を渡したりできます。

家事代行や訪問介護のスタッフを自宅に招く場合も、鍵の受け渡しのために在宅する必要がなくなり、不在時でもサービスを利用しやすくなります。また、外出先で鍵を紛失した際に備え、近隣のIoTキーボックスに合鍵を保管しておくことも可能です。

コンビニのIoTキーボックスを利用する際の注意点

IoTキーボックスを便利に活用するためには、管理物件や自宅の近隣にキーボックスの設置施設があることが前提となります。また、サービスごとにキーボックスの形状やセキュリティ対策が異なるため、利用時には注意が必要です。

地方エリアでは利用できないことがある

IoTキーボックスの設置施設は限られており、主な設置場所は都心のコンビニや駅構内です。東京都内であっても設置数はそれほど多くなく、全国的に普及しているわけではありません。

ゲストや家族との鍵の受け渡しに利用したくても、物件近隣にIoTキーボックスの設置施設がないケースも多くあります。その場合、鍵の無人受け渡しが必要であれば、他の方法を検討する必要があります。

サービスによってはセキュリティ上の懸念もある

IoTキーボックスは、鍵の無人受け渡しを実現する比較的安全な方法ですが、セキュリティ面での懸念もあります。サービスによっては、利用者ごとにボックスが分かれておらず、キーボックスを開けると複数の鍵が見える状態になっているものもあります。

鍵の取り出しにはアクセス権が必要ですが、鍵の形状や部屋番号が他の利用者から見えてしまう可能性があります。そのため、鍵の複製による不正入室などのリスクが生じることも考えられます。利用する際は、これらのリスクを十分に理解した上で検討しましょう。

スマートロックとセルフチェックインシステムの併用なら全国どこでも対応可能

IoTキーボックスは設置施設が限られ、サービスによってはセキュリティ面での課題もあります。そのため、別の選択肢としてスマートロックとセルフチェックインシステムの併用を検討するのも有効です。

物件の入口や各部屋のドアにスマートロックを設置し、ゲストにQRコードなどの解錠キーを送信することで、ゲスト自身が解錠・チェックインを行えます。システムによっては、遠隔での予約・決済管理や、複数物件の監視カメラの一元管理も可能です。

また、物理的な鍵を使用しないことで、鍵の紛失・盗難・複製といったリスクを抑えられる点もメリットです。さらに、一定期間のみ有効な時限キーを発行し、チェックアウトの時間に合わせて自動的に無効化することもできます。

【関連記事:スマートロックとは?導入メリット・注意点やおすすめの選び方を解説

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まとめ

都心のコンビニや駅構内などに設置されたIoTキーボックスは、管理物件の鍵を無人で受け渡す用途に便利です。ただし、設置施設は限られます。

サービスを利用できないエリアで時間貸しスペースや民泊を運営するなら、スマートロックとセルフチェックインシステムの併用がおすすめです。物理的な鍵を用いないことで、セキュリティや利便性をより強化できます。

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