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法人向け光回線の選び方を徹底解説!おすすめの回線サービスも紹介

オフィスや店舗などに光回線を導入するなら、固定IPアドレスの払い出しや法人専用のサポート窓口など、企業のニーズに合ったサービスを利用できる法人向け光回線が有利です。エリアによっては「独自回線」という選択肢もあり、ニーズに応じて「専有型」の光回線や専用線サービスなど、法人向けならではの回線種別も選択可能です。

そこでこの記事では、法人向け光回線と個人向け光回線の違い、間違いない選び方や関連サービスについて紹介します。

法人向け光回線は個人向け光回線と何が違う?

法人向け光回線ならではのサービスとして、固定IPアドレスの払い出しが挙げられます。ビジネス向けの各種サービスや回線種別を選べること、法人専用のサポート窓口を利用できることなども、法人向け光回線のメリットです。まずは法人向け光回線と個人向け光回線の主な違いを解説します。

「固定IPアドレス」の払い出しを受けられる

法人向け光回線は個人向け光回線とは異なり、「固定IPアドレス」の払い出しに対応できることが一般的です。プロバイダが管理するIPアドレスの総数は有限であるため、IPアドレスの割り当て方式は通常「動的IPアドレス」が採用されます。

【用語解説】
・IPアドレス:インターネットなどのIPネットワークに接続する機器(サーバ・NAS・PC・複合機など)を識別する番号
・動的IPアドレス:プロバイダが管理する空きIPアドレスをインターネット接続機器に自動で割り当て、再接続や再起動のたびに割り当てIPアドレスを切り替える方式
・固定IPアドレス:インターネット接続機器に特定のIPアドレスを固定的に割り当て、常にそのIPアドレスを使い続ける方式

例えば社内でVPNサーバやWebサーバを運用する場合、動的IPアドレスだと「いつの間にかIPアドレスが変わってアクセスできなくなった」ということが起こります。固定IPアドレスはインターネット経由でサーバを運用する際に必須です。

また企業間取引やクラウドサービスへのアクセスの際、「特定のIPアドレスからの接続のみを許可する」といった設定により、不正アクセスのリスクを低減できます。

ビジネス向けの各種サービスや回線種別を選べる

独自ドメインの取得や各種セキュリティソフトなど、ビジネスに役立つさまざまなサービスを利用できることも法人向け光回線のメリットです。

近隣のユーザーと回線を共有しない「専有型」の光回線サービスや、本社・支社間といった拠点間接続に利用できる「専用線」など、ビジネスユースに向いた回線種別も選べます。また「複数拠点の光回線契約を一本化したい」「1拠点に複数回線を導入したい」など、法人ならではの回線ニーズに応えられることもポイントです。

【関連記事:インターネット回線の冗長化とは?仕組みや具体的な構成例を一挙解説

法人専用のサポート窓口を利用できる

法人向け光回線は法人専用のサポート窓口を利用できるのもメリットです。混雑しがちな個人向けのサポート窓口だと、原因不明の通信障害やネットワーク機器の故障などが起こった際、スピーディな対応ができないことも考えられるでしょう。

法人向け光回線なら、専門スタッフが対応する電話サポート窓口を24時間365日利用できたり、夜間・早朝の故障修理対応サポートを受けられたりします。インターネット回線の不調はビジネスを停滞させる原因になりかねないため、法人特有の悩みやトラブルに対応できる法人向け光回線がおすすめです。

銀行振込・預金口座振替や法人名義の領収書発行に対応できる

個人向け光回線の利用料金の支払方法はクレジットカード払いが主流ですが、法人向け光回線は銀行振込や預金口座振替での支払いにも対応できます。

加えて法人名義で領収書や請求書を発行できるため、会計処理や確定申告など経理業務の負担を軽減できることも利点です。サービスによっては、個人事業主や法人格のない公共団体でも契約できます。

どこがおすすめ?最適な法人向け光回線の選び方

ビジネスユースの光回線は通信速度の速さや安定性が重要となるため、理論値だけではなく実効速度を調べ、「IPv6 IPoE」対応であるかどうかもチェックしましょう。フレッツ光以外の選択肢を検討することも大切です。サポート内容など利用できるサービスもよく検討しましょう。

最大通信速度や実効速度で選ぶ

回線速度は通信の快適性を左右する重要な要素です。回線速度が遅いとファイルを送受信するのに時間がかかり、ビジネスに大きな悪影響を及ぼしてしまいます。光回線の最大通信速度には主に以下のパターンがあります。

・100Mbps
・1Gbps
・2Gbps
・5Gbps
・10Gbps
・20Gbps

通常は1Gbps以上のプランを契約しますが、場合によっては契約が100Mbpsになっていることがあります。古い契約をそのまま継続している場合に多く見受けられるため、すでに光回線を使っている場合でも、回線速度について確認してみるとよいでしょう。

新たに光回線を契約するときは、最大速度が1Gbps以上のものを選ぶと安心です。通信会社やプロバイダによっては実効速度(実際の通信速度)を公開していることもあります。

実効速度は最大速度以上に重要です。実効速度を公開しているところも多く、事前に通信会社やプロバイダのホームページなどで確認しておくと安心です。

「IPv6 IPoE」対応の光回線サービスを選ぶ

時間帯にかかわらず高速通信を維持するには、「IPv6 IPoE」に対応した法人向け光回線を選ぶことも大切です。瞬間的な通信速度は高速でも、夜間や休日など接続ユーザーが集中する時間帯に、急激に速度低下を起こす光回線もあります。これは従来のインターネット接続方式「IPv4 PPPoE」を採用する光回線に起こりがちな問題です。

新しい接続方式IPv6 IPoEなら通信トラフィックの混雑を回避しやすく、夜間や休日でも安定したインターネット接続ができます。IPv6 IPoEは今後スタンダードになると予定されている接続方式であるため、対応済みまたは対応予定の法人向け光回線を選ぶのがおすすめです。

【関連記事:Wi-Fi6とIPv6の違いとは?メリットや利用方法をわかりやすく解説

プロバイダ・光回線一体型のサービスを選ぶ

光回線サービスは、プロバイダと光回線を別々に契約するものと、1社でまとめて契約するものがあります。前者はフレッツ光など、後者はコラボ光や「独自回線」です。一体型の光回線サービスには以下のようなメリットがあります。

・プロバイダ料金と回線料金を別々の窓口に支払う必要がなく、月額料金が比較的安い
・サポートの窓口も一本化でき、トラブルの際にスピーディに対応できる

電力会社やケーブルテレビ会社などが提供する独自回線は、基本的にプロバイダ・光回線一体型です。フレッツ光やコラボ光に比べてユーザー数が少なく、一貫した体制で設備増強や回線品質の維持もしやすいため、通信の速度・安定性に優れます。47都道府県で展開するフレッツ光やコラボ光に比べて選択肢は限られますが、提供エリア内なら独自回線がおすすめです。

【関連記事:独自回線と光回線は何が違う?光回線の種類一覧と特徴を徹底整理

法人向けサービスの充実度で選ぶ

契約予定の通信会社やプロバイダが提供しているサービス内容も忘れずにチェックしましょう。「法人向けサービス」として法人契約でのみ使えるサービスを提供しているところもあります。

「こんなサービスがあったらいいな」と、現在、利用中の光回線が不便だと感じている場合は、法人向けサービスが充実しているところを選べば解決する可能性もあります。

通信品質を確保するためのサービスやセキュリティを充実させるためのサービスを提供しているところもあれば、ビジネス向けツールが充実したところも多く見受けられます。自社にとって何を重視すべきかをハッキリさせて、必要なサービスがそろっているところを選びましょう。

サポート体制に優れた光回線サービスを選ぶ

ネットワークにトラブルはつきものです。一時的な通信障害やONUの故障など、原因不明のトラブルは突然起こってしまいます。万が一のトラブルが発生したときに必要なのがサポート窓口です。

法人向け光回線の一部では、通常は日中に限られるサポート対応時間を24時間体制に延長するサービスがあります。「突然発生した障害にすぐ対応してほしい」「休日中に修理対応を完了させたい」というニーズにもピッタリでしょう。

いざというときのサポートを重視するなら、延長サポートオプションを提供しているかチェックするのがおすすめです。

法人向け光回線を選ぶときの注意点

固定IPアドレスの払い出しは企業のニーズが高いサービスの1つですが、検討中の法人向け光回線が対応しているとは限りません。基本サービスをよくチェックすることが大切です。また契約時に必要な書類はサービスによって異なるため、早めに準備を進めましょう。

固定IPアドレスを取得できない法人向け光回線もある

多くの法人向け光回線は固定IPアドレスの払い出しに対応しますが、非対応の事業者・サービスもあります。同じ事業者でも「1Gbpsのプランは対応できるが10Gbpsのプランは非対応」など、回線種別によって対応状況が異なることも珍しくありません。

現状は固定IPアドレスが不必要でも、必要になった際に払い出しを受けられなければ、光回線の乗り換えを考えることになるでしょう。サービスによって利用できる固定IPアドレスの数にも違いがあります。将来的な拡張性を考えて光回線サービスを選びましょう。

契約時に必要な書類はサービスによって異なる

法人向け光回線を契約する際、以下のような書類が必要になることもあります。

・契約担当者の本人確認書類:運転免許証、パスポートなど
・法人確認書類:登記簿謄(抄)本、登録事項証明書、印鑑登録証明書など

サービスによっては、法人を証明する書類は不要です。個人事業主の場合は開業届や青色申告書のコピーが求められることもあります。申し込みの前に必要書類を確認しておきましょう。

【関連記事:法人向け光回線の契約方法・提出書類から選び方・注意点まで徹底解説

法人が導入を検討したい光回線関連のおすすめサービス

通信速度の速さや安定性を求めるなら、「専有型」や「帯域保証型」の法人向け光回線も有力な選択肢です。本社・支社間などの拠点間接続が必要であれば、専用線サービスや閉域網サービスも検討しましょう。また法人向け光回線とフリーWi-Fi構築サービスをセットで導入するのもおすすめです。

「専有型」や「帯域保証型」の法人向け光回線

光回線は「共有型」かつ「ベストエフォート型」であることが一般的です。近隣の複数ユーザーと帯域を共有する上、利用できる帯域が保証されないため、通信の遅延や切断を起こすことがあります。

法人向け光回線なら、1社で帯域を独占できる「専有型」や、最低保証帯域を確実に利用できる「帯域保証型」の光回線サービスも利用可能です。専有型は他のユーザーの影響を受けにくく、帯域保証型は契約帯域1Gbpsのうち10%分(100Mbps)などを確実に利用できます。

共有型・ベストエフォート型の光回線より高コストですが、安定した通信を求めるなら専有型や帯域保証型も選択肢に入るでしょう。

専用線サービス

専有型と混同されやすい法人向け回線サービスに「専用線」があります。専用線は本社・支社間などの拠点間を1本の回線でつなげ、自社専用のネットワークを構築できるサービスです。専用線を仮想的に実現する仕組みとしてVPNがありますが、接続経路にインターネットを含む限り、VPNは完全に安全とはいえません。

専用線の提供形態には複数の種類がありますが、事業所間での大容量ファイルの高セキュアなやりとりに向いたサービスとして「芯線貸し」を挙げられます。

芯線貸しとは、すでに敷設している光ファイバーケーブルの空きを芯線単位で使用できるサービスです。インターネットを経由せず直接拠点間の通信ができるため、高速かつ安定した通信速度が出せることに加え、高度なセキュリティを確保することが可能です。

ただし、希望する区間に空き芯線がなければ利用できないというデメリットもあります。まずは、希望する通信会社に空きがあるか問い合わせてみましょう。

閉域網サービス

専用線より低コストに、高セキュアな拠点間接続を実現する法人向けサービスとして、通信事業者の閉域IP網(IP通信で接続するネットワーク)を利用する「IP-VPN」などの閉域網サービスがあります。

閉域網とは、インターネットを経由せずに社内ネットワークと別のネットワークをつなぐものです。接続先は取引先や別の自社オフィスなどさまざまですが、セキュリティを重視する使い方に向いています。他にも、専用SIMカードを使って外部から閉域網経由で社内ネットワークに接続するサービスも存在します。

専用SIMカードはスマホやIPカメラなどにも挿入できるため、より柔軟なネットワーク構築が可能です。テレワークなど柔軟な働き方を採用する企業のネットワークセキュリティ強化に向いているでしょう。

フリーWi-Fi構築サービス

法人向け光回線を選ぶ目的が店舗への導入なら、フリーWi-Fiの構築もおすすめです。フリーWi-Fiがある小売店や飲食店は集客力が高く、周りと差別化するのに役立ちます。

法人向け光回線を提供している通信会社の中には、フリーWi-Fi構築サービスをセットで取り扱っているところもあります。

そのような通信会社に光回線の導入からフリーWi-Fiの構築までをセットで依頼すると手間も省けるでしょう。

【関連記事:アクセスポイントとは?LANの仕組みや機器の機能も一挙解説

個人向けの光回線をビジネスで使える?

小規模な企業やオフィスでは、「そもそも法人向け回線ではなく、個人向け回線を利用することはできるのだろうか?」と考えることもあるでしょう。結論からいうと、一般的な個人向け回線を法人名義で契約することは可能です。

プランや通信品質、サポート体制は個人プランと同様になりますが、小規模なオフィスなら問題なく使えます。

個人向けプランを利用する際は、トラブル対応で長い待ち時間が発生したり、一部の法人向けサービスを利用できなくなったりすることを理解した上で契約しましょう。

法人向け光回線と関連サービスはイッツコムにまとめてお任せ!

イッツコムは高コスパな法人向け独自回線や専用線サービスなど、複数の回線サービスを提供しています。低コストで利用できる安定した高速回線をお求めなら、プロバイダ・光回線一体型の「イッツコム光接続サービス」がおすすめです。

一般的な光回線の通信速度は下り最大1Gbpsですが、イッツコム光接続サービスなら下り最大2Gbps・上り最大1Gbpsの高速回線を利用できます。また、アクセス集中の影響を受けにくいIPv6 IPoEに標準対応しているため、夜間や休日でも安定したインターネット接続が可能です。

光回線・プロバイダの料金を一本化することで、他社サービスよりランニングコストを抑えられます。またサポート窓口は1つなので、トラブルの際の対応もスピーディです。

他にもVPNアプリ不要の閉域網サービス「モバイル閉域接続」や、快適なフリーWi-Fi環境を手軽に構築できる「かんたんWi-Fi」なども提供しており、ニーズに応じた最適なサービスを提案できます。

まとめ

法人向け光回線は固定IPアドレスの払い出しや法人専用のサポート窓口など、企業のニーズに合ったサービスを提供しています。フレッツ光やコラボ光の法人向け光回線は日本全国で利用できますが、通信料金の安さや速度の安定性を求めるなら独自回線も有力な選択肢です。

イッツコムは個人向け光回線並みの低コストで利用できる2Gbpsクラスの法人向け独自回線を提供しています。通信環境の改善をお考えなら、ニーズに合った回線サービスを提案できるイッツコムにご相談ください。