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社内LANは有線と無線どちらが便利?ネットワーク構築までの流れとは?

社内LANは、オフィス内で情報を効率的にシェアするための重要な仕組みです。導入を検討している方のなかには、「種類や設置までの流れについて詳しく知りたい」という方もいるのではないでしょうか。そこで、本記事では社内LANの種類や実際に組み立てるまでの流れを分かりやすく解説していきます。

これらの導入について考えると難しく感じるかもしれませんが、必要となる基本的な知識は難解ではありません。この記事を読めば、システムを導入するときの知識が身につくでしょう。

社内LANとは?

社内LANとは?
そもそも「社内LAN」とはどういうものなのでしょうか。簡単にいうと、決められたエリア内などに回線を引き、限定された範囲で利用できる電波網のことです。
一般的に考えられている世界中と通信できるインターネットと違って、社内のPCやタブレット同士での伝達が目的になります。

この仕組みを組み立てることで、会社内で簡単に情報のシェアが可能です。こういった技術の整備が不可欠といっても過言ではない現代で、社内LANは大きな役割を果たしてくれます。

このシステムですが、大きく分けると「有線LAN」と「無線LAN」の2種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。設置を業者に依頼する前に、どちらのタイプが会社に合っているのかを考えておくことが大切です。

社内LANを有線にするメリット・デメリット

社内LANを有線にするメリット・デメリット
ここでは、有線を選択するメリットとデメリットを解説します。有線LANは、その名のとおりケーブルを使って電波網を組み立てる手法です。「設定がしやすい」などのほかにはない魅力もありますが、この手法ならではのデメリットも存在します。利点と欠点をチェックして、会社の目的に合うか検討してみましょう。

メリット:安定性が高い

はじめに覚えておきたい代表的なメリットは「安定性が高いこと」です。ケーブルでデバイス同士がつながっているので、障害物の影響や電波干渉などを受けることがありません。そのため、無線に比べてもステイブルなコミュニケーションが可能です。

揺るぎのない通信は、情報のシェアが大切な企業では大きなメリットになるのではないでしょうか。この魅力以外にも、ほかの方法に比べて設定がしやすいという利便性もあります。多くの企業が取り入れているタイプです。

デメリット:スペースが必要

安定性が高く設定のしやすい有線ですが、使用する機器にはケーブルを接続するので、「スペースが求められる」というデメリットがあります。オフィスのスペースが限られている、階をまたぐなどの場合は無線のほうが最適かもしれません。

また、つなげる機器の台数が多いとその分ケーブルの数や長さも求められます。社内LANを有線にするときは、業者や専門会社に相談して、どれほどのスペースがいるのかをあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

社内LANを無線にするメリット・デメリット

社内LANを無線にするメリット・デメリット
次に、無線方式を選択するメリットとデメリットを解説します。この方法は、現在では一般的ですがケーブルを使わないのが大きな特徴です。

機器の進化によって、電波のみで使用できる機器や設備が多くなってきました。しかし、無線にはメリットだけではなくデメリットもあります。デメリットもふまえて導入を検討することが大切です。

メリット:場所を問わず利用できる

無線方式は、ケーブルを使わないで電波の送受信が可能です。そのため、場所を問わずに利用できます。有線では機器同士をケーブルにつながなければなりませんが、この手法であれば、ケーブルを必要としないで対応機器に接続が可能です。

ケーブルをつなげるためのスペースを取ることもありません。また、ノートPCやタブレットなどケーブルをつなげるのが難しい機器でも簡単にコネクトできます。

社内のどこにいても電波を送受信できるのは、大きなメリットといえるのではないでしょうか。

デメリット:セキュリティに注意

場所を問わずにどこでもつなげられるのが魅力の無線方式ですが、デメリットも存在します。デメリットのひとつが他の方式に比べてセキュリティが弱いことです。無線を利用するのであれば、セキュリティ対策は必須といえるでしょう。セキュリティの点に関しては、専門業者のスタッフにしっかりと相談するとよいでしょう。

他にも考えられる欠点として、回線の速度などが不安定というデメリットもあります。場所によって回線が揺らいでしまうことがあり、障害物の影響を受けやすいのが代表的な欠点です。

社内LANを構築する前に決めておきたいこと

社内LANを構築する前に決めておきたいこと
社内LANは、企業内で情報を伝達するときに活躍します。便利な仕組みではありますが、いくつかのポイントを考慮して慎重に選ぶことが大切です。

ここでは、会社にシステムを設置する前に決めておきたい4つのポイントを紹介します。ケーブルの有無のみではなく、接続したい数や拠点によっても最適な方式は変わるので、事前に確認しておきましょう。

有線にするか無線にするか

有線方式と無線方式ではそれぞれにメリットとデメリットがあります。有線であれば通信は落ち着きますが、ほかの手法と比べると十分なスペースが不可欠です。一方、無線方式は場所を問わず利用できますが、セキュリティに関して深く考えなければなりません。

両者の利点と欠点を把握して、会社に合った方式を選択するようにしましょう。どちらが最適か分からない場合は、専門業者に相談するというのもひとつの手段です。

接続台数

企業内でネットワークを組み立てるときは、「接続するデバイス数」も考慮しておきましょう。どれほどの機器を常に接続するか調べておく必要があります。なぜなら、台数が多すぎると、IPアドレスが枯渇する可能性があるからです。

IPアドレスとは、ネットワークにつないでいるパソコンなどを判別するために割り当てられた番号のことをいいます。この番号には限りがあり、デバイスが多くなると枯渇する恐れがあるので注意が必要です。接続できるPCなどの数を調べたうえで、会社への設置を考えるようにしましょう。

拠点(支店)数

オフィスが1社だけではなく、いくつかの支店がある場合は拠点数についても考えなければいけません。拠点の数によって、構築時の価格が変わったり、切り替え作業が求められたりします。

設置したあとにオフィス内の電波網をできるだけ快適に利用するためにも、拠点の数は事前に把握しておくようにしましょう。しっかりと数を把握しておけば、専門業者に組み立てを依頼するときもスムーズに作業や相談を進められます。

IPアドレスの体系

利用するシチュエーションによって選ぶIPアドレス体系が変わるので、今のうちにIPアドレスについての知識を理解しておかなければなりません。IPアドレス体系には、「クラスA」や「クラスB」といった区分があるので、覚えておきましょう。

規模が小さいIPアドレス体系は「C」になり、クラスが大きくなればIPアドレス体系は「A」になります。実用的なところは「クラスC」以上です。こういった知識を覚えておけば、実際に取り入れるときもトラブルなく導入できるでしょう。

社内LANネットワーク構築までの流れ

社内LANネットワーク構築までの流れ
ここでは実際に、会社でネットワークを構築するまでの流れを解説していきます。ネットワークの設計や運営と聞くと「難しそう」と感じる方もいるかもしれませんが、複雑すぎるというわけではありません。

また、専門の業者に依頼すれば相談も可能です。「現状把握」や「システム設計」など、構築までに求められるポイントをおさえておきましょう。

現状把握

はじめに行っておきたいのが「現状把握」です。現在のネットワーク環境で抱えている問題や、今後のネットワークに求めるものなどを明確にしておきましょう。現状把握ができていなければ、理想とする構築を実現できません。

会社の現状を細かく把握するためには、ある程度のインターネット知識も必要になります。構築を依頼するときに損をしないためにも、IPアドレスやLANの種類、システムなどについて学んでいくことが大切です。

ここで紹介した2種類のLANタイプや、LANの整備前に決めておきたいポイントも確認しておきましょう。

システム設計

現状を把握したあとは、システム設計をしていきます。システム設計には、配線の有無や設置場所の確保、アプリケーションの重要度整理などさまざまな項目があります。そのため、設計に必要な項目を明確にすることも必要になるでしょう。

システム設計では、「なるべくシンプルに」を意識しておくことが大切です。システムを複雑にしてしまうと、なにかトラブルが発生したときに原因を究明することが難しくなってしまいます。

またシステム構築前にしっかりと計画すれば、導入後もスムーズな管理や操作が可能です。そのため、新しいアプリケーションの対応や全体の費用削減などが容易になります。

運用方法をマニュアル化

管理方法は、少人数で行うのではなく、社内全員が分かるようにマニュアル化しておくことが大切です。誰でも運用できるようにマニュアル化しておくと、トラブルが起きたときもすぐに対応できます。

マニュアル化をせずに対応できるスタッフが少なければ、なにか問題が発生したときに大きな損失につながるかもしれません。運用方法や管理方法は、ツールの利用や業者への依頼をする場合でもマニュアル化が可能です。

どうしても管理が難しいと感じた場合は、外部業者への管理委託という手段もあります。費用はかかりますが、安心して運用や管理を任せられるでしょう。

トラブル発生時に備える

企業の大切な情報を紛失したり漏らしたりしないためにも、トラブル発生時に備えるようにしましょう。

現在では、サイバー犯罪も増加しています。不正アクセスによる被害にあわないためにも、セキュリティの強化は必須です。また、ほかのトラブルが発生したとき、迅速に対応できるようにマニュアルの作成や社内教育なども必要になるでしょう。

導入すると便利な社内LANではありますが、使用するとそれなりのリスクもついてきます。リスクを最小限にするためにも、事前のリスク管理や準備が必要になるのではないでしょうか。

事業発展をめざすなら付加価値のある社内LANを導入する

事業発展をめざすなら付加価値のある社内LANを導入する
社内でのネットワーク導入は、これからの事業発展に大きく貢献してくれるでしょう。さらに効率的に事業発展を目指すのであれば、付加価値のある社内LANを検討してみてはいかがでしょうか。

付加価値のある社内LANを導入することで、リスクの減少や、さらなる効率化が期待できます。ここでは、付加価値のある社内LANについて具体的に説明していきます。

業者のサポートを利用すると得られるもの

社内LANの導入は、自前でも可能です。しかし、システム設計や導入後の管理など、難しいと感じるポイントもいくつかあります。また、先ほども説明したように不正アクセスによる情報漏洩やデータの改ざんなど、導入によって発生するリスクについても考えなければなりません。

このことから、ネットワークの導入は、専門の業者にサポートを依頼するのもひとつの選択肢です。業者に依頼してサポートをしてもらえれば、安心してネットワークを利用できるのではないでしょうか。

セキュリティ面のサポート

社内LANで最大の不安点といえば「セキュリティ」ではないでしょうか。サイバー犯罪による重要データの漏洩や改ざんは防がなければなりません。しかし、しっかりとセキュリティ対策を行うには、専門知識とスキルが必要です。

社内でセキュリティ対策を行うこともできますが、専門業者に依頼すれば、より安心です。業者はその道のプロなので、しっかりとセキュリティ対策を行ってくれます。ネットワーク構築でセキュリティ面の不安が解消されるのは大きなメリットといえるでしょう。

事業内容に合った活用方法の提案

ネットワークを構築する前に、接続台数や拠点の数などを把握して、最適なシステムを設計しなければなりません。しかし、ネットワークに詳しくないと、このような設計には時間と労力がかかってしまいます。

専門業者に依頼すれば、事業内容に合った活用方法を提案してくれるので安心です。社内LANを最大限に活用できるので、業務の効率化や事業発展が期待できます。サポートしてもらうことで構築にかける時間や労力を短縮できるので、ほかのタスクに集中可能です。

まとめ

まとめ
ここまで、社内LANの種類や構築するときに知っておきたいポイントなどについて解説してきました。事業発展や業務の効率化のためにも、社内LANの導入を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

イッツコムでは、事業者向けのセキュアなネットワークサービスを提供しています。本記事で紹介した社内LANに関するご相談も承っているので、導入を検討している方は、お気軽にご利用ください。

(参考:『新規:法人お問い合わせ専用フォーム』)