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防災インタビューVol.54

地球温暖化から想定される被害 ~災害・水不足の問題について考える~

放送月:2010年6月
公開月:2010年12月

布村 明彦 氏

(財)河川情報センター研究顧問、関西大学社会安全学部客員教授

プロフィール

以前から国の役所に勤めていましたが、2001年に中央政府の再編があり、総理に近い内閣府で防災をやることになりまして、そこの最初の参事官をやらせていただきました。具体的には、政府が災害対策の本部をつくる際の事務局業務で、有珠山や三宅島の噴火の対応をしました。もう一つは、日本の防災をどうしたらいいかを考える中央防災会議というものがありますが、その事務局で東海地震や富士山関係の対策に携わってきました。その後は国土交通省で、地球温暖化問題研究の本部長もやらせていただきました。
現在は関西大学の社会安全学部の客員教授と、河川情報センターの顧問、それから日本災害情報学会の理事をやらせていただいています。

地球温暖化について

地球温暖化というのは、地球が暖かくなるという話だけではありません。地球というのは大気に包まれているので、地球が暖かくなることによって、地球の気候は大きく変化し、さまざまな問題を引き起こします。そのために、世界的には地球温暖化というよりは、気候変動問題というようなことで、いろいろな検討がされています。
2007年には国連の機関である「国連環境計画」と「世界気象機関」がつくった「IPCC(気候変動に関する政府間パネル)」が報告書をまとめて、これから将来の地球温暖化がどうなっていくのかというものを出しています。地球温暖化の議論は、いろいろな研究や意見があって「地球温暖化そのものも、大したことがないんじゃないか」という方もいますが、世界中の科学者や専門家が集まってIPCCで「大体こうなるのではないだろうか」ということをまとめたものを基にお話をさせていただきたいと思います。

地球温暖化の問題点

現在、地球温暖化が問題になっていますが、地球そのものは過去10万年ごとに氷河期があり、その間に間氷期があって、暖かくなったり寒くなったりというのを繰り返しています。この温度の変化は、大体100年に0.14度という、すごくゆっくりとした温度の変化なのですが、最近の100年だけを見ても、その約5倍の0.74度ぐらい気温が上がっています。これがさらにもっと急激に上がっていくだろうと予想され、その変化になかなか生物も私たちの社会もついていけないのではないかというのが、非常に大きな問題になっています。
地球は大気で囲まれており、その中にCO?を代表とした温室効果ガスが非常に増えています。これにより、本来でしたら地球から外の宇宙に逃げていくべき熱が逃げないで、どんどん地球の周辺にたまってしまうので、それが原因で地球全体の気温が暖かくなり過ぎているということです。
これは、シロクマや渡り鳥などの生態系にも影響を与えています。社会については、気象が変わるので、ある場所では非常にたくさんの雨が降るようになったり、また逆にある場所では雨が少なくなって困る所が出てきます。これによって、人々の飲み水にも影響がありますし、農業、工業など、いろいろなことに影響を与える問題が出てきています。また地球温暖化に伴って氷河が解けたり、南極の上にある氷が解けると、その分、海面が上がります。また海水自身が熱で膨張して海水面が上がるということが起きます。
このような水の問題も温暖化の影響を受けているわけですが、実は地球温暖化以前の問題として、現在、地球上の人口が相当増えていて、アフリカやいろいろな所で、水がなくて困っています。特に子どもたちが安全な水を飲むことができずに亡くなっている、という問題もあります。これは単に、地球温暖化による水の問題だけでなく、人口問題、その他のエネルギー問題など、いろいろなものが絡んだ、地球全体の問題になっています。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。