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防災インタビューVol.60

危機管理のために ~準備・対策を継続することの重要性を学ぶ~

放送月:2011年2月
公開月:2011年6月

鍵屋 一 氏

NPO法人東京いのちのポータルサイト 副理事長

危機管理の3つのステージ

危機管理には、時間順に言うと3つのステージがあります。一つは、まだ危機が起こる前の「準備」の段階です。もう一つは、危機が起こってしまって、今どうするか、という「対処」の段階です。3番目は、一応の危機的な状況が収まってきて、何とか今後はそういう危機にならないようにしようという「収束」の段階です。

危機に備えていくために非常に参考になるのが、ボーイスカウトの活動です。ボーイスカウトのモットーは「備えよ、常に」ということで、危機のときにだけ活躍しているわけではなく、普段から子供たちはよく訓練しています。救命講習を行ったり、ひもの結び方を学んだり、キャンプを通していろいろなことを練習しながら危機に備えています。これは非常に素晴らしい活動で、子供たちにとっては大変勉強になる危機管理の訓練の一つであると思います。

危険を予測し、それに備える

危険に備えるためには3つの段階があります。その一つは「危険を予測すること」です。これは「ここにはこんな危険があるんじゃないかな」ということを意識することです。例えば山道を歩いているときに、崖の方を歩いていると、もしかしたら滑るかもしれません。そこで山歩きの人たちは爪先を山側に向けて、滑らないように気を付けて歩いています。これは危機の予測をしながら、それに備えているということです。

もう一つ、危機に備えるために人、物、金、情報、仕組み、こういったものをきちんと備えていく必要があります。

そして最後が点検と訓練です。うまく危険を予測して、それに対処する仕組みを整えたところで、うまくいくかどうか、やはり訓練してみないと分かりません。実際には点検、訓練が大事なことになります。防災訓練というのは実はこの点検、訓練のためのものですので、市役所などが声を掛けて市民を小学校などに集め、そこで消防士さんがいろいろ活躍するのを見て、帰りに乾パンをもらって帰るという訓練では、本格的な準備としては足りないと思います。

危険に対する備えとしての保険

現代は英語で言うと「マルチハザード」、日本語では「あらゆる危機がある」時代になっています。自然災害でいうと霧島の火山、オーストラリアの火災、洪水、チュニジアやエジプトの内乱、本当にいろいろなことが世界各地で起こっています。これに対して備えをしておくことはとても大事で、個人レベルでも国や自治体レベルでもとても大事なことです。この備えがきちんとできているかどうかで、その次の二次災害を防ぐことができるかどうかが決まります。

例えば、せっかく災害で生き延びたのに、避難所に行ったら食事も暖房も何もなくて、それで風邪をひいて病気になってしまった。これは二次災害です。あるいは家が半分壊れかかっているのに誰も何も注意してくれないので、そのまま家に住んでいたら、もう1回地震がきて、今度はつぶれてしまった。これも二次災害です。こういう二次災害にならないためには、その前段の備えというのが必要です。その備えの代表的なものが「保険」です。

例えば、一家の大黒柱ががんになって働けなくなったという場合でも、もしがん保険に入っていれば生活は守れます。ところががん保険がなければ、がんになったことで苦しい上に、生活まで苦しいという二重の苦しみを負うわけです。そういう意味では、備えをするということの代表が、個人レベルでは保険ということになります。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。