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防災インタビューVol.70

日頃からできる災害への備え

放送月:2011年12月
公開月:2012年2月

秦 好子 氏

元横浜市消防局防災課長

プロフィール

私は以前、横浜市消防局に指導課長、消防訓練センター次長として勤務しておりましたが、退職し、今は災害ボランティア活動に従事しています。全国で女性の消防職員としては第1期生です。従って昇任試験を受ける機会も早くきましたので、課長になるのも次長になるのも一番早かったということです。火災予防査察をしたり、防災指導をしたり、危険物行政をしたり、職員のほとんどは男性でしたので、私の部下の多くは男性です。消防の仕事は火を消したり、救急で運んだりする警備課の仕事と、建築確認や火災予防査察など消防のさまざまな規制事務、法律に基づく仕事と、大きく分けて二つあります。その中で私は指導的な業務に長く関わってきました。

消防局というとレスキューみたいな、たくましい男性というイメージがあるかと思いますが、消防訓練センターでは採用した職員を消防職員として初歩的な教育をしたり、昇任試験に伴って幹部になっていく人たちに教育をしたり、また救助隊員として資格があるかどうかの訓練をしたりテストをしたり、さまざまな教育の場でもあります。

3月11日の大震災の経験から

今まで長く地震対策を呼び掛けてきましたが、なかなか自分のこととしてぴんとこなかったと思うのですが、あの3月11日の揺れで「揺れ動く大地に住んでいる」という実感を皆さん初めて持ったのではないかと思います。その時に体験したことが、「これから本当に地震になったらどうするか」ということを、企業の方も一般の市民の方も本当に考え始めたスタートだと思っています。

私は帰宅困難者対策についてずっと考えてきておりまして、「私ならこうする」という一つの考え方を持っていました。この日は、私は市役所で会議をしておりまして、関内中央ビルの3階であの揺れの中、天井がきしんで落ちそうになる場におりました。その時から私はスタートしまして、取りあえず早めにトイレを済ます、長時間の行動に備える、混乱するターミナルから離れる、そして自宅に帰るか勤務先に戻るかを判断する、このことを瞬時に考えました。

早めにトイレを済ませるということは、やはり帰宅困難者の一番大きな課題はトイレの問題で、阪神淡路でも発災おおむね6時間以内には皆さん、トイレでご苦労されています。そういうことから早めにトイレを何とか済ます。地震の揺れのすぐ後に、すぐ断水するわけではありませんので、取りあえず済ませられる所で済ませておくというのが、特に女性にとってはとても大切なことだと思っています。私は改札が止まったすぐ後の相鉄の駅の改札口の内側のトイレをお借りしました。そして、長時間の行動に備えることを普段から考えておくことが大切だと思うのです。歩きやすい靴を履くとか、飲み水が取れない、食べられないということを考えたときに、血糖値が下がると体調を崩すもとになりますので、普段からあめ玉を持って歩いて血糖値を維持できるようにしています。喉の渇きは、梅干しはどうやって干したかなとか考えるだけで、ちょっと唾液が出てくるような気がいたします。それから混乱するターミナルから早く離れることだと思います。電車から吐き出される人と、バス停、駅周辺のビルから人が出てきて、パニックになります。ですから自分の帰る方向に、まずバス停一駅ほど歩いて、その混乱の中から離れることが大事だと思います。そこでゆっくり、その先をどうするか考えることです。混乱の中にいると、どうしてもそのパニックに巻き込まれて、自分の考え方というのが確立できませんので、まず一場所離れて「これからどうしよう」と少し考えることがいいと思っています。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。