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防災インタビューVol.75

マンション生活における防災対策について

放送月:2012年4月
公開月:2012年7月

飯田 太郎 氏

TALO都市企画代表取締役

プロフィール

つい最近、私は70歳になりました。実は私はマンション管理士をやっていまして、それと同時に、マンションのある種のPRみたいなことを仕事にしています。

30年ぐらい前に、たまたまマンションの会社の広告というかPRをしていまして、その中で、管理会社のお手伝いをすることになりました。その仕事の中で「防災というのは大変大事だな」と思っていたところに阪神大震災が起こり、どちらかというと、マンション管理士の中でも防災に特化というか重点を置いた活動をしています。

マンション管理士というのは、マンションの管理組合の運営などについて、アドバイスやお手伝いをするのが仕事の国家資格で、今では全国で2万人のマンション管理士が、管理組合の相談相手になっています。マンション管理士の仕事は、防災というのには実はそれほど大きなウエートを置いておらず、普段の管理組合の運営などが中心になっていますが、私はその中で防災にかなり関心があるものですから、防災に力を入れていろいろお手伝いをしている、ということです。

マンションの防災

実はマンションというのは、建物はある程度しっかりしていますし、かつ燃えにくいので、地震が起きたときには、それほど大きな被害を受けない可能性が高いのです。これまで、阪神大震災や東日本大震災のときも、マンションの中に住んでいらっしゃる方が亡くなったというケースはまずないです。木造の住宅では建物が壊れると、グシャっとつぶれて下敷きになってしまうことがありますが、マンションでは完全に安全だということはないのですが、ほとんどありません。あと、もう一つは地震で怖いのは火災です。やはりマンションは火災のときにも燃えにくいということがありますから、命を守るシェルターとしての機能はかなりあるわけです。少なくともマンションの中にいれば、そう簡単には死なないということがあります。そういうことを前提にして私は、マンションの生活や普段の管理を考えていくということに重点を置いています。

マンションが壊れないということは、マンション生活者にとってみると、もちろんいいことなのですが、大きな地震が起きたときは、まずどうしても木造の住宅が多い所では家がつぶれたり火が出たりしますから、消防や自衛隊はそういう所に出動します。特に首都圏で大きな地震が来たときには火事が起こる可能性が高いですから、そこを助けるだけでかなり時間がかかるだろうと思います。そうなると、マンションのほうまではなかなか手が回らないという可能性が高いので、そういう意味ではマンションは地震のときには支援が後回しになりやすいということが、まずあると思います。

それからもう一つは、避難所の問題もあります。大地震の際には被災者のために小学校などに避難所が開設されますが、木造住宅のほうが壊れやすいので、そちらの人々で避難所がいっぱいになって、受け入れられないということも十分あるわけです。そういうことを考えると、よほど自分のマンションが大きな被害を受けて、壊れてしまったということを除けば、少々壊れた程度であれば、できれば自分のマンションで、ある程度落ち着くまでは生活をしていただくことが必要ではないかと思います。別の言い方をすれば「マンションを自分たちの手で避難所にする」という考え方が必要であると思っています。私は今そういうことを管理組合の方たちにお勧めをしているところです。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。