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防災インタビューVol.75

マンション生活における防災対策について

放送月:2012年4月
公開月:2012年7月

飯田 太郎 氏

TALO都市企画代表取締役

マンションを自分たちの避難所に

震災時にしばらくの間は自分のマンションで避難生活ができるような態勢をつくっておくということは、非常に大事なことだと思います。まずそれぞれが水や食料の備蓄をしておくのも大事ですが、マンションの場合、特に大事なのはトイレの準備です。マンションが地震で被害を受けて水が止まると、トイレは使えなくなります。飲み水はペットボトルをある程度買っておくことで何とかなるかもしれませんが、トイレを流すためには大変な量の水がいるので、そうなると、どうやって始末したらいいかというのが非常に大きな問題になります。日ごろから簡易トイレなどをぜひご自宅に用意していただきたいと思います。

それと、もう一つ事前の対策でいうと、マンションは壊れにくいというのはありますが、家具は倒れる可能性があるわけです。家具が倒れたりガラスが割れると、そこで生活できなくなりますので、まずは家具が倒れないようにしておくということは大変大事なことだと思います。

日ごろからの備え

マンションに住んでいる方は、普段はいろいろ面倒なことは皆、管理会社がやってくれると思っていますが、地震が起きたときは、なかなかそうはいきません。管理人さんも来られないかもしれませんし、管理会社自身が被災をする可能性もたくさんあります。管理会社に電話をかけたって当然電話が通じないということもあるし、交通機関も止まってしまって道路もほとんど使えない場合があります。そうなると、管理会社自身はマンションのほうに行きたいと思っても行けないかもしれません。そういう意味で言うと、普段の状態とはだいぶ違って、普段お任せでやってきたことが、自分たちでかなりいろいろなことをやらなければいけないという状態になると思います。これは普段やりつけていないことを皆さんがやらなければいけないわけですから、実はかなり大変だろうと思います。

マンションで地震対策をするときは、マンションの管理会社が来てくれない、もしかしたら行政も来てくれない、消防や自衛隊もマンションまではなかなか手が回らないかもしれないという状況の中で、誰も来てくれないということを頭に置いて対策を立てる、ということが非常に大事だと思います。

地震がいつ起きるかにもよりますが、普通、国や東京都が出す地震の被害想定は、夕方の6時に地震が起きるというのを想定しています。夕方6時に地震が起きて、交通機関が皆止まってしまうと、都心で働いている方は、まず帰ってこられない可能性が多いです。しかも最近は、帰宅困難者が無理に帰ろうとすると、いろいろな混乱が起きるので、できるだけ帰らないよう会社で2日や3日は泊まり込みができるくらいの準備をしてくださいというようになっています。そうすると、管理組合の理事や役員の方たちが帰ってこないマンションというのが、かなりあり得ます。特に共働きの方が多いようなマンションだと、残っているのは小さいお子さんやお年寄りばかりということもあり得ないわけではありません。そういうときに、そういう人たちだけでも、ある程度マンションを守ることができる、生活を続けることができることも必要なのかもしれません。普通はお年寄りや子どもというのは助けてあげる存在ですが、実はその人たちが助けに回るということも十分ある、そのようなことまで考えた対策が必要だろうと思います。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。