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防災インタビューVol.101

サイクルシェアリングの実現する安心・安全 ~ポロクルの取り組み~

放送月:2014年4月
公開月:2014年9月

安江 哲 氏

ドーコンモビリティ代表取締役

「ポロクル」を支える人々

「ポロクル」では、ポートから自転車を抜いて使い、ラックというポートに差して返却しますが、通勤にも使われているため一時的に自転車が全てなくなってしまったり、逆に一気に自転車があふれだして、ラックに戻せなくなったりすることもあります。その際に、NPOエゾロックという北海道大学の学生さんなどが、自転車を移動させてくれます。彼らは「自転車は左側走行ですよ」と書いたグリーンのTシャツを着て、街中で自転車を2台引いて、足りない所に自転車を補給したり、あふれてくる自転車を抜きに行ったりして、運営をサポートしてくれています。現在はノーパンクタイヤを使用していますが、以前は結構パンクする自転車もあったので直してくれたり、ブレーキが利かなくなった自転車を修理したり、油を差したりしてくれています。エゾロックの学生さんたちは、札幌の近くで毎年、「ライジングサン」という大きなフェスティバルが開催される際にも、ごみの分別に貢献しています。彼らはわざとごみは拾わず、「ごみを拾ってください」「ごみを分別してください」という声掛けをして、来場者にごみの分別を促しています。同じように「ポロクル」の運営に関してもサポートしてくれていますが、サイクルシェアリングの大切なミッションである「子どもたちに自転車のマナーを教える」ということに関しても、貢献してくれています。このようにNPOの人たちとも連携しながら、サイクルシェアリング「ポロクル」は成り立っています。

またオリンピックの短距離100mの福島選手や、筑波大学を出てコンサドーレで活躍していた曽田選手など、有名なアスリートの方たちに「ポロクル」に乗ってもらって、自転車マナーのDVDを作りました。それを各小学校に提供して「自転車は左側走行」「横断歩道は自転車を降りて渡りましょう」という自転車のマナー啓発にも努めています。

安心・安全な「ポロクル」

最近の自転車事故では、数千万の賠償責任を課されるようなものも発生しています。自転車屋さんで自転車を購入した際には、このような事故に備えて1年間の傷害保険を付けることを法律で定めています。しかしながら、2年目になると保険は切れてしまいます。道路交通法では自転車も軽車両ですので、人にけがをさせてしまった場合は車と一緒で賠償責任が生じてきますので、必ず保険に入っておく必要がありますが、まだそのことを分かっていない方も多くいます。私どものサイクルシェアリング「ポロクル」では保険に入っており、登録しているメンバー8000人の方たちが万が一事故を起こした際にも、きちんと保険でサポートできるようになっています。「ポロクル」のメンバーに登録するためにはクレジットカードが必要ですが、観光時にはクレジットカードがなくても1日パスをホテルなどで発行できるシステムになっていて、その場合もきちんと保険は組み込まれています。

札幌の夏はとても涼しくて気持ちがいいので、保険つきで安心な「ポロクル」に乗って、爽やかな空気の中で札幌観光していただきたいと思っています。札幌市内の観光拠点を案内するツーリングツアーパックもありますので、ぜひ魅力ある札幌を「ポロクル」で楽しんでいただければと思います。また今後、アスリートの方たちが「ポロクル」を使って案内する「札幌サイクリングツアー」では自転車マナーもきちんと教えてくれますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。

地域の中での活動

現在、私たちは札幌の都心部で自転車の走行ルールを伝えるために、札幌市役所や警察と連携して啓蒙活動をしています。自転車のマナーや「自転車は左側通行」「歩道は走行禁止」などの自転車のルールや「放置自転車をなくしましょう」というPR活動をしています。また年に1回、大通公園を一車線だけ残して通行止めにして、警察のチアガール、ブラスバンドを率いて、札幌まちづくりの人たちや商工会議所の人たちと一緒になって、交通安全のためのPRを含めて、自転車を歩道で押して歩いてパレードをするという「押し歩き運動」を行っています。これによって「何でみんなで歩道で自転車を押し歩きしているんだろう?」「そうだ、自転車は歩道を走ってはいけないんだ」ということが分かるきっかけづくりになるような活動を続けています。

この「ポロクル」をきっかけにして、コミュニティーを活性化させるための「おはようございます運動」も行っています。これは運営をサポートしてくれている学生さんが朝、自転車を運ぶ際に市民の方と会ったときに「おはようございます」「こんにちは」と声を掛けるようにしているもので、声を掛けられたお年寄りが非常に喜んで、一日楽しく過ごせたという話も聞いています。このように挨拶をすることで、お互いに話すきっかけも生まれるので、例えば近所でも挨拶をしながら、隣にどのような方が住んでいるのかを把握することなどは、コミュニティーの中でも非常に大切なことだと思います。特に災害時には近所とのコミュニケーションや地域のコミュニティーが非常に大事になりますので、防災という意味でも、いろいろな世代の方と関われる環境をつくっていくことは大事なことです。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。