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防災インタビューVol.120

災害に備え、災害に臨機応変に最善を尽くす

放送月:2015年9月
公開月:2016年4月

原口 兼正 氏

元セコム社長

災害現場から本社へ

災害が起こった際は、私は本社として現地に入っていましたが、なぜ私が現地に行こうとしたかというと、会社人生において、なにか大きなことが起こった際には「自分はどこにいるのが一番いいのか」ということを考えて行動してきたからです。この時も本社で何かをするよりも、現地側にいたほうがいいと思って行きました。

現地には救援物資は届くのですが、「その他に何がほしいか」と聞かれても、現地では遠慮して「もう十分です」ということになりがちですが。その当時も会社の中にはおにぎりが山ほどありましたが、これを毎日食べるわけにはいきません。「トンカツは食べたいか?」と聞くと「そりゃ、あれば食べますよ」と言うことでしたが、まさか被災地から本社に「そろそろトンカツを送ってくれ」とは言えないわけです。そういうのを現地に立って本社に向かって私が言うと、私が現地に立っているということが分かっているので、本社では私の言うことはみんな聞いてくれます。これが、私が東京にいて「ああしたほうがいいこうしたほうがいい」と言っても、「それはやり過ぎだ」とか言われたりもしますが、現地にいるとほとんど通るわけです。本社の役割として、ある程度上のポジションの人間ができるだけ早く、まず現地に入って、現地の人からではなくて本社の人間から「こういうものが必要だと思う」ということを言うのがいいのではないかと思います。

セコムの技術を利用した安否確認

セコムは安否確認が業務のひとつですので、社員の安否確認、お客さまの安否確認を常にしています。阪神大震災の時、神戸は広域だったので、最後の1人まで確認を取るには1日ではできませんでしたが、翌日早い時期には確認が取れました。その時の教訓を生かして、社内で使う安否確認システムを作りました。今では、携帯電話で安否確認を出すとそれに答えられるようになっていて、みんながその内容を見られるようになっていますが、最初はまずシステムを作りまして、その後商品化して、今では日本中のいろんな会社の社員の方が何百万人規模で加盟しているので、非常に役に立っていると思います。

このシステムの元になったのが、以前インフルエンザが流行った時に作った確認のシステムです。このシステムを使って、本人がインフルエンザにかかっているかどうか、家族はどうかというのを朝一斉に出すと、それにみんなが携帯で答えてくるというものです。これによって割と早い時間で、本日の社員のインフルエンザ何人、家族が何人ということも確認できます。これはお客さまからも相当好評で、今でも毎月多くの契約を新しく獲得しているシステムです。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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