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防災インタビューVol.124

災害からわが身、わが命を守って、防災力をアップ

放送月:2016年1月
公開月:2016年8月

天寺 純香 氏

災害救援ボランティア推進委員会

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

災害時に、死なない、ケガをしないための「シェイクアウト訓練」

今広めている訓練方法に「ザ グレート ジャパン シェイクアウト」という訓練方法、略して「シェイクアウト訓練」というものがあるのですが、ご存じですか?

小学校とか中学校の頃、防災訓練というと「はい防災訓練です。机の下にもぐりなさい」という活動をしませんでしたか? あの活動が、一つの分かりやすい安全行動だということで、アメリカで始まったものなのですが、「Drop、Cover、 Hold On」と言って、まずは揺れが来たときに、しゃがんで頭を抱えて、そのまま揺れに耐えるというような態勢を取ろうじゃないかというもので、事前に日時を決めて、自分がその時、その場所で、やってみようという取り組みが「シェイクアウト訓練」です。今まで防災訓練は、例えば9月1日にどこかの会場に行って訓練を見たり、あるいはその訓練会場でちょっと訓練に参加して帰ってくるというものが多かったのですが、地震はその会場で起こるなんてことはあり得ません。それに対して「シェイクアウト訓練」では、例えば「9月1日の午前9時に地震が発生する」ということを全市、あるいは全県で統一して決めておいて、「市民はその時間になったら、その場で安全行動をとってください」という、非常にシンプルで簡単な訓練です。ただ、それには、単にそこでしゃがんで頭を抱えて、という活動だけではなく、それに至るまでの事前の研修ですとか、自分の地域で危険と言われている想定は何なのか、あるいは自分がその場所で安全行動をとる上で、周りにどんな危険なことがあるかを改めて考えたり、あるいはその安全行動をとった後の初動に結びつけるための行動を考えて、まずは災害時に生き残るための訓練として、「シェイクアウト訓練」を広めているところです。災害対応というのは、生き残っている方ができることであり、まずはけがをしない、死なないための訓練が必要だということです。この訓練は学校などでも行われていますし、神奈川県などでも日を決めてやっており、ホームページなどにもアップされています。ぜひ、「シェイクアウト」というキーワードで検索して、参加していただければと思います。

地域の防災を点から線、そして面へ

われわれは、「まずは災害から生き残らなければ何も始まらない」という一つのキーワードを基に活動しているのですが、東日本大震災から5年という月日の中で、ボランティア活動という側面を見ると、やはり応急期のボランティア活動の在り方とは違うステージに来ているのかなと思っています。その中で、残念ながら、災害ボランティアに対する関心が少しずつ低くなってきていると感じています。災害ボランティアをブームにしたくないと申し上げてきましたが、きっかけは何でもいいのですが、ボランティアを一時のブームで終わらせず、実際にボランティア活動をされた方々が、今度は地域での防災に目覚めていただいて、地域に戻って自分ができることをやっていただければと思います。地域によってはいろいろな課題もあり、年配の方々が活動していると、なかなか若者はその中に入りづらいということもあるかと思いますが、防災に少しでも関心があれば、私たちがやっているような災害救援ボランティア講座をぜひ受講していただいて、災害に対しての心構えを身に付けたり、同じ志を持つ仲間を増やしていっていただければと思いますので、興味がありましたら、「SL災害ボランティアネットワーク」にお問い合わせを頂ければ、大変光栄です。

防災は一人ではできませんが、一人一人が始めなければ何もできません。まずはそれぞれが、身近なところを一歩ずつ変えていくしかないのかなと思っています。自分のご家庭で備えをしていくというところから始まっていくと思いますが、それを「点」で終わらせるのではなく、一つの「線」にして、それから「面」にしていく、そういう広がりが持てるような活動をわれわれもしていきたいと思います。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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