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防災インタビューVol.147

マンションの防災 ~彼を知り、己を知れば、百戦殆からず~

放送月:2017年12月
公開月:2018年6月

三浦 伸也 氏

国立研究開発法人
防災科学技術研究所

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

プロフィール

私は現在、国立研究開発法人 防災科学技術研究所に勤務しています。インターネットが市民に普及し始めた頃に、自治体、地域でインターネットをどう活用するかを考え、藤沢市が市民電子会議室をつくり、インターネット上で市民参加の取り組みを始めたのが、私が防災に関わるきっかけでした。この市民電子会議室で、市民と行政のやりとりをいろいろやってきましたが、その中で「インターネットが防災にどう役に立つのか」ということに私自身関心を持って研究を始めました。そもそも藤沢の市民電子会議室は慶應大学のSFCが関与して始めたものでしたので、そこの先生に誘われて、防災科学技術研究所の客員研究員となって、そこから防災について本格的に取り組み始めました。

地域防災対策支援プロジェクト ~研究成果を地域防災へ~

現在、私は文部科学省の「地域防災対策支援研究プロジェクト」に参画していますが、これは大学や研究機関の防災に関する研究成果を、地域防災の現場に届けるための取り組みです。大学や研究機関で研究した内容は、なかなか防災の現場まで届かないのですが、どうにか防災の現場に届けたいということで始まったプロジェクトです。まず、この「地域防災対策支援研究プロジェクト」の中で取り組んでいる地域の災害の危険性と災害対策について、お話ししたいと思います。
地域防災対策を考える上で大切なのが「彼を知り、己を知れば、百戦殆からず」ということで、これは自分たちの地域がどういう所なのか、そしてどういう災害がそこで起こり得るのかを平時から考えて対策を立てておくと、災害の被害を軽減することができるということです。自然災害というのは地震であろうと水害であろうと、その地域の自然環境に依存することが多いです。特に地形や地質によって被害に差がでます。東日本大震災で地盤の液状化が集中した所が首都圏にもあったことは、皆さんもご記憶かと思います。このように地震による液状化のような現象は、その場所の地質や地形が深く関わっていますので、まずは自分の地域の災害の危険性を知ることが災害対策になります。皆さんも自分自身が住んでいる地域の地盤がどうなっているか、建物の耐震化は図られているかどうかを把握しておく必要があります。以前は地盤については、ボーリングしないと分からなかったのですが、今は音波探知とかで、ある程度スピーディーに把握することができるようになっています。今すぐに分かるというわけではありませんが、これから先、自分の家の近く、もしくは自分の家の地盤がどういう地盤なのか、次第に分かるようになります。また自分の地域の災害の危険性というのは、ハザードマップを見ることで、ある程度把握することができます。ハザードマップは地震や水害などの災害の危険が生じる原因、例えば地形や地盤などの情報をビジュアルにしたもので、自治体で公開していますので、皆さんも見ることができます。「地域防災対策支援研究プロジェクト」でも、地域の災害の危険性についてWebで公開しておりますので、そちらで見ることもできます。
自分自身の地域の災害の危険性を知ることによって、災害が起こった際に、どういう事態になるかを事前に想像することができますし、実際の被害を想像して、それに備えていくことが、被害を最小にすることにつながります。被害を想定することによって、今何を準備しておけばよいのか、どういう経路で避難すれば安全なのか、実際に自分一人で避難できるのか、それとも援助や支援が必要なのかを、事前に考えておくことも重要です。そのためにも、まずは自分の住む地域について知ることから始めて、防災を考えることが大切です。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。