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防災インタビューVol.156

「赤十字の活動からみる防災」

放送月:2018年9月
公開月:2019年3月

白土 直樹 氏

日本赤十字社
事業局
救護・福祉部 次長

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

プロフィール

私は、日本赤十字社で救護・福祉部という国内の災害救護を担当している部署の次長をしています。1992年に日本赤十字社に入社して以来、26年間ずっと日赤におりますが、日赤との関わりは大学時代からで、夏はプールでライフガードのアルバイト、冬はスキー場でスキーパトロールのアルバイトもしておりました。そのような関係で、赤十字と大学時代から付き合いがあり、これが仕事にできたら楽しそうだな、という非常に軽い気持ちで日赤に入ったのが赤十字とのつながりです。私は体を動かすのはもちろん好きですが、いわゆる体育会系の人間関係は実は苦手です。

日本赤十字社とは

赤十字マークとか日赤という言葉は、多くの方はご存じだと思いますが、一体何をしているところで、どのような組織かというのは意外と知られていないと思います。赤十字というのは、戦争の時の救護から始まった団体で、あるスイス人の一人の実業家が起こした運動、それが社会運動になって赤十字という組織が出来上がっていったという歴史を持っています。それは今から150年以上前の話になります。この運動はスイスがきっかけなので、スイスの国旗を反転させたのが赤十字マークになっています。十字がついているので、よくキリスト教と関係があるのではないかと言われますが、全く関係がなくて、スイス人が起こしたことに敬意を表して、スイスの旗の色を反転させたマークを持つ組織です。ナイチンゲールが赤十字をつくったと誤解されている方も多いのですが、これも違いまして、スイス人のアンリ・デュナンという実業家が起こした組織です。
日本赤十字社は、今申し上げた赤十字という世界的な運動を日本に広げようということで出来上がった組織で、人道を実現するための民間による非営利の世界的な運動体の一部だということになります。国によってそれぞれ成り立ちは違いますが、日本では赤十字の趣旨に賛同された方に年会費2000円をお支払いいただき、この会費によって成り立っている会員制の組織です。ですので、会員の方々によって支えられて、この赤十字による活動は成り立っている、という形になっています。

日本赤十字社と防災

日赤はもちろん世界的な赤十字の運動の中での位置付けになりますが、人道を実現しようということで活動をしている組織です。日赤では、防災との関わりにおいては「国の補完的な役割をしましょう」ということになっています。この「補完的」という意味には二つありまして、一つは国や自治体が行っている活動で量的に足りない部分を補おうというもの、もう一つはなかなか行政では手が回らない、いわゆる隙間というかニッチの部分を赤十字が埋めていこうというものです。
災害時の活動は、大きくは五つの業務によって成り立っていまして、一つは医療救護、2点目に心のケア、3点目に救援物資の配分、4点目に義援金の受け付け、5点目は血液製剤の供給です。ただ、この五つの活動しかやらないということではなく、その災害によって必要とされている活動があればプラスアルファで行っていきます。
4点目の義援金の受け付けについて誤解が多いのですが、災害が起きたときに集めるのは災害義援金というもので、これは先ほどお話をした日赤の会費とは全く別のものになります。義援金は100%、一切手数料などを取ることなく被災者の方に現金でお渡しをするというお金です。基本的には、この義援金は地方自治体が集める義援金の募集配分委員会というところに全部寄せられて、そこで行政などによって配分割合が決められて、その割合に基づいて自治体から被災者の方に配られるという仕組みになっています。義援金については一切手数料を取らないというのは、この際の事務経費なども会員の皆さまから寄せられた赤十字の会費から全て出す仕組みになっていますので、ご理解いただき、ぜひ会員になっていただいて、ご支援いただければと思います。また、皆さまからお預かりした義援金の募金については100%全額、被災者の手元に渡りますので、安心して募金していただければと思います。
日赤の活動の中で一番有名なのは多分、災害時の医療チームを派遣しての医療救護だと思います。もちろんこれは日赤の中でも一番重要な活動になってきますが、この医療チームもいろいろな形での活動があります。避難所での医療救護もそうですが、それ以外にも被災された方々の家を回っての巡回診療、場所がなければ自ら持っているテントなどで救護所を自ら設置して活動するという形もあります。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。