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防災インタビューVol.161

セコムの防犯ノウハウを生かした災害対策

放送月:2019年2月
公開月:2019年8月

小松原 康弘 氏

セコム株式会社
企画部

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

カメラを通した被災地域の見守り支援

熊本地震の際には、もうひとつ被災地域の見守り支援ということでも協力させていただきました。被災地域においては、長期避難を余儀なくされる方も多く、熊本地震の時にも阿蘇大橋が崩れたため、その隣の地域では断水が続いて、1年半も自宅に帰れないという状況がありました。被災者の方も日中は家を見守りに帰る方もいましたし、行政も見守りをしていましたが、24時間365日そこにずっと居続けるというわけにはいかないので、被災地域の見守りのために、村営住宅や消防団の倉庫にカメラを設置して、その映像を行政の役場や仮設住宅でも見られるようにしました。例えば大雨が降ったときには、当時、阿蘇大橋の隣の地区では土砂崩れの恐れがありましたが、迂回ルートを使って、その場所に行くことなく、その状況をカメラを通して逐一見ることができたことで非常に助かったということがあり、これも手応えのある支援になったと感じています。

カメラの設置については、プライバシーの関係もあるので、なかなか難しい部分があるのですが、行政や地元警察、被災者の中の地区長さんとも議論しながら、設置場所を考えて、必要な場所に最小限のものとして設置しました。また、「防犯カメラが作動中」であることを横断幕などで掲げることで、被災地見学をするためだけに車で来る方に対しての抑止力が働いて、本当にその地区に用事のある方だけが来るようになったという地元の方の声も聞くことができました。このように、この見守りカメラシステムは、新商品としても考えていたので、実際に被災地の中で実証をすることでテストをしたり、既存のノウハウと技術力をうまく使いながら展開することができた支援になりました。

新しい取り組みとしての被災地支援拠点「オンサイトセンター」

このように、セコムでは被災地支援を展開してきていますが、その中で、新しい取り組みとして、移動式の被災地支援拠点、監視センターとなるような「オンサイトセンター」と呼ばれる車両を開発しました。セコムは、平成30年7月の西日本の豪雨災害でも引き続き被災地の支援をしており、この車両で実際に被災地域に駆け付け、カメラを設置した被災地の見守りをさらに幅広く展開するための支援の拠点として活用しました。この「オンサイトセンター」は、救急車と同サイズの車両で、これから東京オリンピックに向けても、移動式の監視センターとして利用できるものになります。

実際に被災地域の中に、まずカメラを設置していきましたが、被災地域というのは時間がたてばたつほどエリア広がっていきますし、道路などが修復されていくに従い、被災地として見守らなければならない場所も変わってきます。この「オンサイトセンター」では、実際にこの車両で現地を見たり、現地のキーパーソンの方々にお話を聞いたり、カメラのモニターなどを通して実際の現地のニーズを拾いながら、セキュリティのシステムを柔軟に変えていくということが可能です。これはイベントの警備でも同様で、事前に警備計画はしっかり決まっているものの、ある時突然ここの様子が見たい、ここを監視したいというのが出てきます。その際に対応できるのが「オンサイトセンター」であり、被災地の中でも支援の拠点としてこのような車両を使用したいということで開発しています。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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